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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2014年8月


 若くして命を落とした弟。身重の妻と結ばれた兄。

過激な革命運動のさなか、両親と身重の妻の眼前、カルカッタの低湿地で射殺された弟。遺された若い妻をアメリカに連れ帰った学究肌の兄。仲睦まじかった兄弟は二十代半ばで生死を分かち、喪失を抱えた男女は、アメリカで新しい家族として歩みだす――。着想から16年、両大陸を舞台に繰り広げられる波乱の家族史。

                 (新潮社HPより)




著者はロンドン生まれだけど、両親はカルカッタ出身のベンガル人だそう。
幼少期に渡米し、この物語の舞台でもあるロードアイランド州で育ったらしい。
きっと彼女の生い立ちが、この物語に影響されているんだろうなぁ~。


物語は、最初、1つ違いの兄・スパッシュとウダヤンが仲良く遊ぶ姿を描く。
やんちゃなウダヤンに対して控え目な兄のスパシュ。
両親を驚かせたり、感心させたりするのは弟の役目だと思って居る。

2人は成長し、いつも一緒に行動していたが、それぞれ別の大学に進み
お互いが別の環境で親しい人たちと接する時間が増えていく。
大学卒業後、スパシュはアメリカに渡り、博士課程で学ぶ。

一方に弟・ウダヤンは次第に反政府運動にのめり込み、警察から追われる身に。
そして身重の妻と両親の目の前で警察官により射殺され遺体も連れて行かれる。

そんなことを知ったスパシュは、ウダヤンの妻・ガウリをこの家から連れ出すことが
救うことだと決意し、説得しアメリカに連れて行く。
やがて、夫婦として生まれて来た女の子・ベラを育てる。


スパシュの取った行動はなかなか出来るものではないし、彼の優しさに感動する。
が・・・・やがてガウリは家から出て行く。
ガウリの行動は母親としてはヒドイなぁ~と思うけれど、その心境を考えると
一概に避難だけするのも酷な気もする。

スパシュは弟の娘を自分の子として愛情を持って育て、本当のことをいつ
話そうか考えている。

スパシュの苦悩を思うと胸が痛む。

物語は、スパシュ目線で書かれたり、ガウリ目線で書かれたり、またベラ目線、または
スパシュの母・ビジョリ目線でも描かれる。
射殺されたウダヤンのその時も気持ちもまた最後の方で語られ、色々な人の思いが
それぞれよく伝わってくる。

色々な人の心の奥の苦悩を伝えているので、重苦しいけれど、この家族の行く末が
気になり、最後まで一気に読んだ。

ラストは、スパシュが自分の幸せを掴んだようで、ホッとした。


海外の文学は、やはり日本の文学と雰囲気が違うのでたまに読むのはいいな。


                        ★★★★
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発行年月:2012年8月


 大切な人の命を奪われたとき、あなたはどんな償いを求めますか?



女子高生の不可解な転落死。あれは自殺だったのか、それとも――。
真相を求めて父親の戦いが始まった。
息もつかせぬスリリングな心理戦に一気読み必至!

                    (角川書店HPより)



女子高校生・安藤加奈が校舎から転落死。
自殺ではない。
誰かに落とされたのでもない。

でも、それを仕掛けたクラスメイト2名。
木場 咲と新海真帆。


加奈の父親・聡は、娘の死の原因を作った2人を探す。

咲は、優等生タイプで外見も人目を惹く。
真帆は、咲に憧れ咲のそばに居ることが自分の価値も高めてくれると思っている。


こういう子たちって、どこにもいそう。
と自分の学生時代を振り返り考えた。


加奈の父親の苦痛を考えると、起こした行動は理解できる。

でも結局、誰も救われていないような結末は、後味が悪い。

一気に読ませた力は、これがデビュー作としたら、凄いと思う。
後の作品も読んでみたくなった。


                            ★★★



発行年月:2015年2月

舞台に魅せられた者だけが知る恍惚と業を描く、中山版オペラ座の怪人!


男役トップになって二日後に事故死して以来、宝塚の守護神として語り継がれてきたファントムさん。一方、新人公演で大抜擢されたひかるを待ち受ける試練とは――? 
愛と運命の業を描く中山可穂版・オペラ座の怪人!

                    (角川書店HPより)




宝塚歌劇団の男役たちの物語。


新人公演で主役の男役に抜擢された永遠ひかる。
20年のキャリアで宝塚トップスターの男役・如月すみれは、近く退団の予定。

そして。。。宝塚にはかつての男役のスター・扇乙矢の伝説が残っていた。
乙矢は、ファンファンの愛称で愛されていた。
トップお披露目公演の日、乙矢が乗ったセリが上昇。
舞台が開かずその間に挟まれ悲劇的な死を遂げた。
以来、乙矢の魂は、劇場の奈落に留まったままだという噂。
乙矢を、ファントムさんと皆が呼ぶようになる。


ひかるの祖母が乙矢の相手役の神無月れい。


ひかるの公演を見ていたその場にファントムが現れた場面は、感動的でした!

度々登場し、すみれやひかるに助言するファントムさんの言葉がなかなか意味深い。
「男役は男役に惚れる」・・・・なるほどね。

男役の方、素敵ですからね~。
退団を控えた、すみれの苦悩は、実際の男役の方が抱える悩みかも。
そんな風に葛藤されるんだなぁ~と思い、今、元宝塚で現在、女優さんとして
活躍されている方たちの顔がふと、頭に浮かびました。


宝塚ファンじゃなくても十分に楽しめました♪


                          ★★★★



発行年月:2015年1月


 サーカスに魅せられ、綱渡り師を目指す少年の冒険と生長。心躍る物語。

離ればなれになった両親とかつて一緒に見たサーカス。忘れられないその不思議な世界の一員になることを目指して入団した少年の前に現れる、自由で個性の強い人々。クラウン、ピエロ、ブランコ乗り、ジャグラー、そして美味しいお菓子やスープを作ってくれるコック。少年は少しずつ綱渡りを学んでゆく。新鮮な長編小説。

                     (新潮社HPより)




今までの著者の作品とは雰囲気が違ったけれど、こういうのも良いですね。

13歳の少年が、サーカス団の一員として成長していく物語。
ちょっと海外の児童書みたいでした。

サーカスの団員たちとの関わりが温かい。
最初は、両親に捨てられた少年の境遇に驚いたけれど、新しい場所で
素敵な大人たちと沢山、知り合い、サーカス団の皆が大家族のようでした。

小川さんの作品には、美味しい物が登場するのが常で、今回も
コックが作る美味しそうな物が登場。


少年がサーカスにデビューの芸名はソリャカ。
トマト味のちょっと酢っぱいスープの名前で、両親が居なくなったあと
面倒をみてくれたグランマがよく飲んでいたスープ。


表紙の絵も素敵です。


                          ★★★



発行年月:2015年4月


 ニューヨークの中心、マンハッタンに存在し、1920年代から「ザ・モダン」と呼ばれたモダンアートの殿堂。それが「MoMA」ニューヨーク近代美術館。近現代美術、工業デザインなどを収集し、20世紀以降の美術の発展と普及に多大な貢献をしてきたこの美術館を舞台に、そこにたずさわる人々に起きる5つの出来事を描いた自らの美術小説の原点にとりまくんだ美術小説短編集がついに刊行

                  (文藝春秋HPより)




マハさんしか書けない物語でしょう!

ニューヨーク近代美術館(MOMA)が舞台のお話。

<中断された展覧会の記憶>
MOMAから貸し出している「クリスティーナの世界」(アンドリュー・ワイエス作)の無事を
確認するMOMAの展覧会ディレクターの杏子。
福島の美術館で働く学芸員・伸子と連絡を取りあい、一旦「クリスティーナ」を
迎えにいくことに。


<ロックフェラーギャラリーの幽霊>
MOMAで監視員をしているスコット・スミス。
美術館内で一番価値ある作品と言われているピカソの「アヴィニヨンの娘たち」の
前に佇む青年が気になる。
別のとき、ふと気づくとあの青年が今度は同じくピカソの「鏡の前の少女」の前に
立っている。


<私の好きなマシン>
デザイナーのジュリアは、幼いとき初めて両親と訪れたMOMAでの思い出を
思い出す。
あの時、館長だったアルフレッドに声を掛けて貰ったこと。
マシンアート展のなかで「きみの好きなマシンはどれかい?」と。


<新しい出口>
3.11以来、パニック障害に陥るローラ。
あの日、親友のセシルを失った。
ローラは、ピカソを。セシルはマティスを、いつか自分の手で企画展示会することを
夢見ていた。
あれから、5年、他の人の手でピカソマティス展が開催され、もうすぐMOMAにも
その企画の順番がくる。
それを機にMOMAから去ろうと決めるローラ。


<あえてよかった>
日本の私立美術館から1年間の期限付きでMOMAに派遣された麻美。
多くのことを学び、日本に帰る日が近づく。
いつも手助けしてくれたシングルマザーでパートタイムの職員・パティとの
出会い。


どれも素敵なお話でした。
特に後ろ2つのお話がいいな。


気になった作品を後から調べたので、ここに載せておこう。


 アンリマティスの浴女と亀

パブロピカソのアヴィニヨンの娘たち

 マティスの窓辺のヴァイオリニスト

ピカソの影


美術の勉強にもなりました(^^)
ピカソマティス展観たいなぁ~♪


                         ★★★★★
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