発行年月:2014年4月
NHK連続テレビ小説「花子とアン」の主人公・村岡花子。花子のエッセイ集第2弾!
佐佐木信綱門下で学んだ美しい文章と東洋英和仕込みのエスプリに富む貴重な作品満載!
(河出書房新社HPより)
「想像の翼を広げて」に続いてエッセイ集をまたまた読んでみました。
朝ドラの花子さんとは、ちょっと違う部分もあって、「へ~そうだdったんだ~」と
思う箇所も多々。
朝ドラでは小学校途中で東京の寄宿舎がある学校に単身上京し編入していましたが、
実際は甲府から一家で東京に引っ越されたんですね。
エッセイの言葉がとてもきれい。
先のエッセイでも読んでいて感じたことだけれど、美しい日本語は読んでいるだけで
気持ちいいなぁ~と思いました。
性格がとても穏やかで怒ってもすぐ反省し、「ごめんなさい」が素直に言える人。
<暑い日>のなかで、お手伝いさんの帰りが遅く、心配して待っていて
帰る早々「どこにいってたの」とたしなめる口調で言ってしまったため、
相手に可哀想な思いをさせてしまったと反省し、ちゃんとそのことを謝っている
話が印象的でした。
娘さんとの会話も微笑ましい<定期券ばさみ>や、ご主人のことを尊敬しているんだな~と思わせてくれた<主婦と職業>の項も感動した。
最後に娘さんのみどりさんが語る花子さんの思い出を読んでも、花子さんは
周囲の人に本当に愛されていたんだなと感じる。
朝ドラのおかげで、一人の素敵な女性を知ることが出来た!
花子さんが翻訳した物語をいろいろ、読んでみたい!!
★★★★★
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発行年月:2014年7月
負けはしない。決して、負けたりするものか。熱く胸を打つ青春小説
甲子園初出場をかけた地区予選決勝で敗れ、海藤高校野球部の夏は終わった。だがそこへ、優勝校・東祥学園が出場を辞退したという報せが届き――。敗者のままでは終われない。読めば誰もが胸打たれる鮮烈な青春小説!
(角川書店HPより)
今年の夏も甲子園でいろいろなドラマが繰り広げられたけれど、
この物語は、敗者になった者たちの物語。
甲子園出場を賭けての地区大会での決勝戦の場面から始まる物語。
惜しくも負けた海藤高校野球部員たちの思い。
これからは受験に向かわねばと思いながらも、放心状態のままの者も。
そんな時、甲子園出場を果たした東洋学園が不祥事によって出場辞退の知らせ。
棚ぼた式に甲子園出場が決まる海藤高校野球部員たち。
部員の不祥事によって、せっかく勝ち取った甲子園行きがなくなりショックな
部員たちだけど、不祥事を起こした本人の後悔の気持ちが切ない。
一生忘れられない取り返しのつかない行為。
そんな部員に対して思いやりの言葉をかけるピッチャーの美濃原 翔が格好いい!
殴りたいほどの怒りを持ちながらも掛ける言葉。
海藤高校は、甲子園1回戦で逆転負けで敗退する。
けれど、気持ちはなんだか晴れやか。
どこかで美濃原が見てるかな?と考えるバッテリー。
高校時代野球をやっていた野球部OBたちや、これから甲子園に行きたいと
思う少年野球の子どもたち、取材する記者の物語も絡ませて、いろいろな人の野球に対する
熱い思いを描いていた。
野球をしている高校生たちが、みんな清々しくて気持ちいい。
あさのさんのスポーツ物は楽しい♪
★★★★
発行年月:2001年3月
上海・蘇州・青島。傑作恋愛小説の出現。 激しく冴える女の時の時!
上海蟹は11月と 言われるが、陽澄湖の6月の蟹の味は素晴らしい。
閉経を迎えた女の格別な美しさ、 中国人青年との新鮮な恋のときめきを見事にとらえ、
転機に立つ女の像を描く書下ろし 恋愛
(講談社HPより)
図書館棚で何となく手に取り借りて来た。
著者の名前も知らなかった。
なんと、俳優の宍戸 錠さんの奥様だとか!
物語は50歳の中島揚子が主人公。
揚子は、上海生まれだが、幼い時、一家は日本に帰って来た。
そして大学生の時、同じゼミだった中国人・楊 耀徳と結婚を考えていたが
別れることとなった。
その後、耀徳は母国に帰ったが、音信不通のまま。
その耀徳が亡くなったと知らせを受ける。
耀徳の行きつけだった喫茶店の娘・前田治子からの連絡。
治子の元に、耀徳の従弟という男からの知らせだったと。
既に別れて何十年も経つ男だけれど、彼の残した日本語で書かれた日記を
受け取るために、揚子は治子と中国の耀徳の従弟・楊 建華に会いに行く。
大人の恋愛小説という感じでなかなか面白かった。
中国の文化革命時代にさかのぼる話など絡んで来て、歴史的背景も捉えた
ドラマになりそうなお話。
揚子と建華はその後、どうなっていくのやら???
六月黄って蟹のことだったのね~。
上海蟹は11月が旬だということも知らなかったけれど
蟹沢山獲れるんでしょうね~。食べてみたいな^^;
文章がすごく読みやすかったけれど、長編小説はこれが初めてで、エッセイを
多く出版されているんですね。
きっとエッセイも面白いでしょうから、今度読んでみよう!
★★★★
発行年月:2004年4月
人を思う気持ちはいつだって距離を越える……
遠く離れた距離で“ショートカット”する恋人たちが体験する日常の“奇跡”!
(河出書房新社HPより)
4つの短編。
別々の話なのに、繋がっているかんじ。
<ショートカット>
バイト仲間の子から誘われて合コンに参加し知り合った、なかちゃんと名乗る男から「ワープ」の話を聞き自分も同じように東京にワープしたいと思う。
<やさしさ>
カフェの一周年記念パーティーの帰り道、親友の親友と一緒になりそれぞれが
東京に居る好きな人のことを思う。
<パーティー>
フリーマーケット会場に友達と二人で行き、声を掛けてきた、なかちゃんという
妙に馴れ馴れしい男性から写真のモデルに二人でなって欲しいと頼まれ
仕方なく承諾。
後日、写真を撮るために会って、その後・・・
<ポラロイド>
雑誌編集者と飲んでいるカメラマンの女性。
会話の成り行きで「今から仙台に行こう!」と決めて上野駅まで行くが
最終が出たのは2時間前。
解散し、前の日から泊めて貰っている友人宅に行くと、友人は不在で
弟が迎え入れてくれる。
友人の置いて行った携帯電話が鳴るので出ると、写真の専門学校で同じだった、
なかちゃんだった。
どれもなかなか面白かった。
偶然が作った人間関係から生まれる奇跡のようなこと。
共通して出てくる、”なかちゃん”がインパクト大!
妙に馴れ馴れしいけれど、嫌みがないかんじなので、みんな受け入れる。
なかちゃんと知り会う人たちは、大阪に居るのかな?
そして、なかちゃんも皆も、東京に好きな人がいたり、気持ちが時々
東京に向かう。
なかちゃんの言う「ワープ」の話は、最初の話では、ちょっと不思議だったけれど
案外、そうしたいと思えば、躊躇することなく実行したらいいだけかもね。
若ければ、自分もこれ読んだ後、どこかに向かって行きたくなるかも・・・^m^
話としては、3番目の<パーティー>が面白かったな。
なかちゃん、何者なんだろ?
面白い人だな。
こういう友達ほしいかも。
★★★★
発行年月:2000年9月
2000年3月に亡くなった人気絵本作家クーニーの最後の作品。
木の声を聴き、風のうたを編む、かご作り職人の美しい心を描いた絵本。
(あすなろ書房HPより)
今から100年以上前、アメリカのニューヨーク州ハドソンから
それほど遠くない山あいの地方に、かごを作って生計を立てている
人たちがいました。
丈夫で美しいかごを作るための技術と静かな情熱は
長い間、父から子へ、こんなふうに伝えられていたのです。
(本の表紙裏の解説より)
この本は、何かの雑誌で、紹介されていて、読んでみたい!
絵は好きなバーバラー・クーニーさんだし・・・と思い、図書館で借りました。
バーバラー・クーニーさんの最後の作品だったとは・・・
なんだか余計、感慨深いものがあります。
絵が素晴らしいのは、当然ですが、物語の内容がとても深い。
これは子どもより大人が読んだ方がじ~んと感じるものが大きいかも。
人が生きるうえで大切なこと。
自然の声に耳をちゃんと傾けられる暮らしは素晴らしいな。
他人の持つ信念を蔑んだりするのは、恥ずかしいことだな。
などなど、いろいろと考えさせられたお話。
かご作りをするお父さんは息子に無言で大切なことを伝えるけれど、最初は
理解出来ず、苦悩する息子。
でもそれを見守り、助言するほかの人がいて・・・息子は大切なことに
自分で気づくことが出来る。
今はかごは、あまり使われなくなった。
安くいつでも安易に手に入る物が他に沢山あるのだから・・・。
そういえば、昔はお母さんが八百屋さんに買い物に行ったりするときには
カゴを持って行ってな・・・なんていう懐かしい光景も思い出したりして・・・
素敵な絵本でした!!
この本に出会えて良かった!!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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