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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年6月


 この中に、あなたの目指す女性が、きっといる



日本女性初の五輪メダリスト人見絹枝、西郷隆盛を支えた奄美の妻・愛加那、「鹿鳴館の名花」と讃えられた大山捨松など、幕末~昭和を力強く生きた35人の「女の生きざま」。

                   (角川文庫HPより)



名前を知らない方も結構、いらっやったけれど、
どの女性も素晴らしくその生き様は恰好いい!
昔の人は、若くて亡くなる方が多かったんだなぁ~とも感じた。

植松さんの「はじめに」と「むすびに」の文章も良かった!
第二弾出るのが楽しみです♪


35人羅列しておきます。

<第1章 チャレンジした女たち>
1、大浦お慶  茶貿易の先駆けとして巨万の富を築いた長崎の女傑
2、大山捨松  鹿鳴館の名花と呼ばれた日本発の女子留学生
3、松旭斎天勝 明治時代に世界で活躍した天才マジシャン
4、天野わかの 夫に支えられ初の女性名士になった輪島の漆器作家
5、兵頭 精  大正ロマンの時代に大空に挑んだ女性初のパイロット
6、知里幸恵  ユーカラの記録に命をかけたアイヌの天才少女
7、人見絹枝  短い生涯を駆け抜けた日本女性初のオリンピック・メダリスト


<第2章 愛に生きた女たち>
8、楢崎お龍  最愛の夫・坂本竜馬を暗殺で失った波乱の生涯
9、幾松    幕末の動乱の中で命をかけた桂小五郎との恋
10 、岡本かの子 個性派作家は人気漫画家の妻で前衛芸術家の母
11、竹鶴リタ  「日本のウイスキー産業の母」とまで呼ばれたイギリス女性
12、小森和子  恋をして好きな仕事をして人生盛りだくさんの映画評論家
13、山崎富栄  いわれなき非難を浴びた太宰治の心中相手


<第3章 運命を受け入れた女たち>
14、皇女和宮  朝廷との仲立ちをつとめ江戸城開城に尽くした大奥最後の主
15、若松賤子  教師として立ち母として生きた「小公子」の翻訳家
16、川島芳子  男装し日中戦争の狭間で暗躍した清朝皇族の姫
17、沢村貞子  波乱の末に人生後半を捧げる伴侶に巡り合った名脇役
18、安井かずみ 時代をはるかに先駆けてスタイリッシュな生涯を貫いた作詞家
 

<第4章  家族を支えた女たち>
19、滝沢 路  「里見八犬伝」を口述筆記した滝沢馬琴の嫁
20、愛加那   奄美大島に流された西郷隆盛を支えた島妻
21、野中千代子 富士山頂で気象観測のため夫とともに越冬に挑んだ明治女性
22、クーデンホーフ光子 ボヘミアの伯爵家に嫁ぎ7人の子を守り通した強き母
23、与謝野晶子 11人の子を持ち筆1本で家計を支えたワーキングマザー
24、麻生和子  吉田茂の娘で麻生太郎前首相の母だった美しき女傑
25、長谷川町子 大人も子供も楽しめる「サザエさん」の作者


<第5章  人のために生きた女たち>
26、太田垣蓮月 これでもかという不幸続きの末に才能を開花させた歌人陶工
27、岸田俊子  元海援隊士と結ばれた自由民権運動の美貌の弁士
28、石井筆子  知的障害時の母として福祉の扉を開いた明治の教育者
29、長谷川時雨 美人作家の華やかな前半人生と人に尽くした後半生
30、澤田美喜  2千人もの日米混血の子供たちを救った三菱創業者の孫娘
31、徳川幹子  戦後の農地開拓に身を投じた最後の将軍の孫


<第6章  日本ゆかりの女たち>
32、イザベラ・バード  明治初頭に日本の北の山里を旅したイギリス人
33、プリンセス・セイウラニ  日本の皇室との縁談もあったハワイ王朝最後の王女
34、ベアテ・シロタ・ゴードン  日本国憲法に男女平等を取り入れたアメリカ人
35、ベラ・チャスラフスカ  東京オリンピックの名花がたどった壮絶な道


                         ★★★★★
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発行年月:2014年6月


 十六歳のときに美しい人生を穢され、心を閉ざした容姿端麗な女と、あらかじめ歪んだ人生の中で、すべてを手に入れようと藻掻く醜い女。過去の因縁に引き寄せられ再会したふたりの運命が、断末魔の叫びにも似た「不協和音」を奏ではじめるー。生きることは、こんなにも愚かしく美しい。話題の女性作家が描く、嘗てないほど愛おしい人間小説!

                     (幻冬舎HPより)




誰もが認める美少女・加村織江と、誰もがその容姿を蔑む・香村由羽。


物語は、31歳の作家・由羽(ゆう)が書いた本が映画化され、その記者会見に
臨む面々が並んだ場面から始まる。
俳優陣の中に醜女の由羽は、場違いだが、俳優の真島謙介は親しく接してくる。

由羽が書いた原作は、16歳の美少女がレイプされるというショッキングな出来事が
あるが、これは高校時代の織江に起きたこと。
そして、織江自身も自分の身に起きたことだと気づく。


由羽の織江に対する気持ちは何なんだろう?
憧れ?嫉妬?愛情?
醜い自分と美しい織江、見た目は違っても中身は同じと何故か思い込む怖さ。
中身が同じなんだから、自分こそが織江の唯一の理解者であると確信している。

怖い、怖い。
由羽の何もかもが怖い。


「ドミソラ」は、不調和音だそう。
ちぐはぐな二人なのに、大人になって、また出会ってしまう。
織江は由羽に嫌悪感しか抱いていないのに、何故か離れない。

気持ち悪い関係。

周りの男たちも気持ち悪い。

兎に角すべてが気持ち悪かった。

でも、途中放棄出来なくなってしまう、面白さ。

凄い作家さんだな・・・・。


こういう本は、評価が難しいな・・・^^;


                            ★★★



発行年月:2014年3月


 行方不明になった姉。真偽の境界線から、逃れられない妹――。あなたの「価値観」を激しく揺さぶる、究極の謎(ミステリー)。

私だけが、間違っているの? 13年前に起こった姉の失踪事件。大学生になった今でも、妹の心には「違和感」が残り続けていた。押さえつけても亀裂から溢れ出てくる記憶。そして、訊ねられない問い――戻ってきてくれて、とてもうれしい。だけど――ねえ、お姉ちゃん。あなたは本当に、本物の、万佑子ちゃんですか? 待望の長編、刊行!

                    (新潮社HPより)





先に「山女日記」を読んで、湊さんには珍しいハートフルな短編集だったなぁ~と
思い、こちらを読んで、うんうん、これは湊さんらしいと思った。

2つ違いの姉妹の話。
今は大学生になった妹・結衣子の語りで、幼い頃の姉との思い出を交えながら語る。
結衣子には、ずっとある種の違和感を姉に持ち続けて来た。
それは、幼いころ、姉が失踪した事件に遡る。

放課後一緒に遊んでいたけれど、姉が先に帰宅したが、姉は帰って居なかった。
夜になっても・・・
そしていろいろな目撃情報はあっても、姉の行方は不明のまま
2年経ったある日、突然、保護されたと連絡が入る。
見つかった姉は、失踪当時の服のまま。
かなり痩せていた。事件の事は何も覚えていない。
喜ぶ両親とは、違う感情を抱く妹の結衣子。
本当に姉の万佑子ちゃんなの?の疑念を抱いたまま。
その疑念は誰にも言えずに来た。


失踪事件の背景にある真実がわかったとき、なるほど・・・そういうこと?と
納得した。
怖いなぁ~。
そんなことが家族に起きたら・・・・・。


よく考えられた湊さんらしいお話だったが正直、似たような話は
以前にも読んだような・・・^^;
 
 
幼いとき姉が読み聞かせてくれたというアンデルセン童話の『えんどう豆の上でねたおひめさま』は、知らなかったなぁ~。
今度、絵本借りてみようかな?


                          ★★★



発行年月:2014年7月


 このまま結婚していいのだろうかーーその答えを出すため、「妙高山」で初めての登山をする百貨店勤めの律子。一緒に登る同僚の由美は仲人である部長と不倫中だ。由美の言動が何もかも気に入らない律子は、つい彼女に厳しく当たってしまう。医者の妻である姉から「利尻山」に誘われた希美。翻訳家の仕事がうまくいかず、親の脛をかじる希美は、雨の登山中、ずっと姉から見下されているという思いが拭えない。「トンガリロ」トレッキングツアーに参加した帽子デザイナーの柚月。前にきたときは、吉田くんとの自由旅行だった。彼と結婚するつもりだったのに、どうして、今、私は一人なんだろうか……。真面目に、正直に、懸命に生きてきた。私の人生はこんなはずではなかったのに……。誰にも言えない「思い」を抱え、一歩一歩、山を登る女たちは、やがて自分なりの小さな光を見いだしていく。女性の心理を丁寧に描き込み、共感と感動を呼ぶ連作長篇。

                      (幻冬舎HPより)




長編かと思ったら、短編連作集でした^^;


登山する女性たちが自身が抱えた問題を前向きに捉えていく姿が、清々しい物語。
いつものちょっと毒気のある湊さんの物語とは、違った魅力があり
こういう物語もいいなぁ~と思った。

登場人物たちが少しずつリンクしているので、先に読んだ女性のその後が後の
物語でわかったりするのも面白い。
ああ、あの女性は、そういう決断をしたのね。なんて思って嬉しくなったり・・・。

本格的な山登りはしたことないし、あまり山登りする体力もないので
今後彼女たちの上った山に行く機会はないと思うけれど・・・
ハイキングくらいの軽い山登りならしてみたいなぁ~なんていう気持ちにもなった。

特に印象に残ったのは・・・
<火打山>の美津子と神崎の初々しいデート場面は、微笑ましかった♪
その後、ほかの話で夫婦として登場したのは嬉しかった。

また<利尻山>の姉妹がお互いの思いを打ち明け、その後の話で今度は姉が娘を連れて
3人で上った<白馬岳>に続く話も良かったなぁ~。


さてさて、次も湊さんの本を借りてあるので、読みますが、今度は
毒気あるのかなぁ~?


                            ★★★★



発行年月:2014年8月

悩みがあるということは、それを解決した喜びと幸せが、
これからのあなたを待っているということ。

読みながら心のデトックスができる、読んだ後、
回りの人に優しい気持ちになれる感涙小説。


                    (幻冬舎HPより)



純喫茶<昭和堂>のオーナー・有村霧子。
お客の悩みを聞きながら癒す力があるという噂で、色々な人が訪ねてくる。
が。。。キリコは、ロッキングチェアーに揺られながら、たばこをふかし
コーヒーや紅茶を美味しく入れるのは、柿崎照美(通称・カッキー)。

カッキーは、美味しいコーヒーの淹れ方を以前、岬の喫茶店のママに伝授して
貰ったとか。



常連客の入道、イケメン青年の諒くん、キャバクラ嬢のキララなど楽しいメンバーが
勢ぞろい。
お客の悩みを解決していく過程も面白かったけれど・・・・
終盤は、カッキーとキリコの話。

カッキーは、DV夫から逃れて生きている身だった!
しかし、居場所がばれた。
その夫が今度、別の女性と結婚したいからと離婚届を提出したいという、
カッキーはDV夫と店で会うことに・・・。

キリコがアドバイスした言葉は良かった!
なるほど・・・・過去を受け入れましたの言葉は、前に向かうために必要な言葉。
深い話だなぁ~。


そして、物語の途中から気になっていたキリコへの脅迫状。
誕生日に殺すという殺人予告。
キリコは親友のジョークだから心配要らないと周囲に言っていたけれど・・・
その真相は違った。
そういうことだったんだ~。

能天気でガサツな感じのキリコだったけれど、本当は、人の気持ちの細やかな部分を
汲むことが出来る、本物の癒し屋だったんだなぁ~。


旅に出たキリコは、この後どうするんだろ?


あちらこちらに胸に響くセリフがありました!
森沢さんらしい素敵なお話でした♪



                              ★★★★★
 
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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