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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2024年10月


離婚、クビ、収入ゼロ……。
もう、だめかもしれない。
そこからも、人生は続く。
日常に突如現れた落とし穴から、したたかに這い上がる!
『県庁の星』の桂望実が描く、アラフィフ女の低温地獄。
長年夫を支えてきたつもりだったのに、急に離婚を切り出された専業主婦。
新規事業を立ち上げて15年、働きぶりを否定された会社員。
ともにオリンピックを目指した教え子に逃げられたコーチ。
22年間続けたラジオ番組をクビになり、収入が途絶えたフリーアナウンサー。
どん底に落ちた女たちの、新たな人生の切り開き方とは?


                   (幻冬舎HPより)



地獄の底に落とされたような環境に追いやられる主人公たち。
理不尽なものばかりで主人公たちには同情した。
でも、そこから這い上がり、元よりパワーアップして再起する姿には拍手!!
スカッとした~!!


<第一章 53歳で専業主婦をクビになる>
見合い結婚して、専業主婦になり28年。
突然、夫(54歳)から好きな人が出来たから別れたいと。
相手は娘(26歳)より2つ上の28歳。
家を売却し1DKの公団暮らしになり仕事(化粧品会社のコールセンター)を
始める。

その後夫が脳出血で倒れ半身不随で今は介護施設にいると娘から知らされ
会いに来てほしいと言っていると聞き、お見舞いに。
そこで、また一緒に暮らさないか?と言われ・・・・大笑いしたあと断る。


なんだ、この旦那は!
こんな男と、別れて本当によかった!!




<第二章 51歳でこれまでの働きぶりを全否定される>
大学卒業後に就職した旅行会社で、それなりに会社に貢献してきたが
2期下の仕事が出来ないけれど、社長にごまをするのは天才的な男が取締役に
就任。
勇気を出して会社を辞めて独立する。

元会社の取締役になった男が訪ねてきて「業務提携するように社長に取り合って
あげてもいい」という話を持ってくる。
「そっちが頭を下げて頼むべきところでしょ!どう考えたって」と
突っぱねる。

うんうん、よく言った!拍手!!



<第三章 46歳で教え子の選手に逃げられる>
オリンピック選手だった大野邦子は、小学1年生の時から大切に育ててきた
大学2年になった君島鉄平から
「環境を変えることにした。別のコーチに指導してもらうことにしたから
ここにはもう来ない」と去っていく。

その後、一時はタイムが伸びた鉄平だったが、邦子がその後、育てた選手が優勝した
試合では鉄平はビリ。
再び指導を頼んでくるが「失った信頼関係は簡単には戻らない。自分の成績を
コーチのせいにする時点でダメ」と。

正に正論!



<第四章 52歳で収入がゼロになる>
ラジオパーソナリティをしている田尻綾子。
自身もフリーだが、劇作家の夫もフリーランス。
2人の息子は海外留学中。
ある日、番組のパーソナリティを交代したいということでクビに。
後でわかったのがチーフディレクターの男が自分の私的な思いで
若いパーソナリティに変えたほうがいいと社長や取締役を説得していたらしい。

綾子はその後、区会議員に立候補する女性の選挙カーに乗り
ウグイス嬢になり当選を支えたり、その議員からの紹介で女性経営者の
話し方レッスンを引き受けたりと収入も安定していく。

綾子が抜けたあとの番組は若いパーソナリティの失言が問題を起こしたりして
チーフディレクターは降格。営業に廻されたとか。



4つの話、それぞれの読後が痛快なもので、面白かった!




                     ★★★★
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発行年月:2007年10月


アメリカ中がうっとりした、ターシャの魔法の木(クリスマスツリー)!
クリスマス前の1か月、テューダ家には魔法がいっぱい。
それぞれがプレゼントを手作りしているからーーー。

NHK番組「ターシャからの贈りもの」で紹介されたこの絵本はテューダ家の
クリスマスの魅力が。すべて描かれています。


             (発行/メディアファクトリー)



NHKの番組は好きで不定期の放送を楽しみにしている。
ターシャの描く絵とお話がすき。
絵は細かいところまで丁寧に描かれている。
物語は、子どもたちへの愛が溢れている。

何度も見返したくなる素敵な絵本。


クリスマスの正しい過ごし方ってこういうふうなんだなぁ~と

意外と素朴。
でもとても素敵。

ベッキーのたんじょびも今度、手に取ろう。



                        ★★★★★



発行年月:2024年3月


ミイラ化した死体は何を語る?
引きこもりを抱えた家族を襲う悲劇。
彼らは被害者か、それとも――。
光崎教授が抉り出す、深い闇とは?
死体は嘘を吐かない――傑作法医学ミステリー第5弾!
■あらすじ
浦和医大法医学教室に餓死した遺体が運び込まれた。亡くなったのは40歳の独身女性で、死後3週間が経っていた。まだ4月だというのに埼玉で見つかった4体目のミイラ化死体だ。埼玉県警の古手川によると、女性は大学受験に失敗して以来20年以上引きこもっていたという。同居していた70代の両親は先行きを案じ、何とか更生させようと民間の自立支援団体を頼ったが、娘は激昂し食事も摂らなかったらしい。彼女はなぜ餓死を選んだのか? それとも親が嘘を? だが、解剖を行った光崎教授は、空っぽであるはずの胃から意外なものを見つけると――。

                  (祥伝社HPより)




ヒポクラテスシリーズ最新刊。


今回は、引きこもりとか、介護など、社会の闇の部分が関わっている話で
誰にでも、こういうことは起こりうるという話で深刻であり読みながら
表題通りの「悲嘆」にくれる話ばかり。
精神状態がよくないとキツイ。

<一 7040>
20年以上、引きこもり生活をしていた40歳の女性が死亡。
死因は餓死で、自らの意志でそうしたのか?疑問な点も多く解剖。
72歳の父親と70歳の母親は、日ごろから娘の暴力に悩まされ続けていて
全身、痣らだけ。将来、自分たちが居なくなったときのことも心配で
娘を拘束し口にタオルを押し込め餓死させた。


<二 8050>
80歳の両親と50歳の息子。
息子は就職先の人間関係などで出社拒否を続け、解雇されてから
引きこもり生活に。
息子の暴力は日常的で、強い衝撃で妻が肋骨骨折し、入院して安静が必要となり
夫も個室で付き添い。
退院し自宅に帰ると息子が亡くなっていた。餓死したらしい。
入院前、父親がくもに異常に恐怖心を抱く息子が台所にこれないように
床一面に蜘蛛を置いたため食料があるところに来られず餓死


<三 8070>
70歳の夫と80歳の妻。
妻は認知症だが、車イスの妻を夫が毎日、連れて散歩する姿は近所の人たちから
目撃されていて仲のいい夫婦と思われていた。
夫は、妻が寝た後、日課のように風俗店に通い、一人のフィリピン人女性に
好意を抱いていた。
その夫が浴槽で溺死。
妻が入浴介助をする夫のバランスを崩させ意図的に浴槽内に落とし
更に自分が上に乗り殺害。


<四 9060>
90歳の父親と60歳の息子の二人暮らし。
息子は35歳で仕事を辞めていらい引きこもり。
父親は10年前に大腸がんの手術を受けていて、健康面で不安があり
自分が死んだあとの息子のことが気がかり。
その父親が死後2年くらいで床下から見つかる。
父親は自分が亡くなったら遺体は床下に隠し、まだ生存しているように暮らせと
話をしていた。


<五 6030>
58歳のキャリア官僚の父親。
息子(36歳)は就職に失敗し社会を恨み、10年以上、引きこもり生活。
娘は就職を機に家を出て生活。
母親は5年前に他界している。
そして、ある日、同期の同じ官僚仲間の息子(36歳)が通り魔殺人で逮捕。
犯人は事件後、自死。
その犯人と息子もネットで意見交換をしており、犯人のことを褒め称え
後に続こうと書き込み。
そして、通り魔殺人を犯し、その後、何者かに殺害される。
犯人は父親か?と思われたが実際に殺害したのは犯人の妹だった。



一連の事件には、引きこもりの家族が絡んでいる。
そして、その全ての事件に関係した家族が共通して民間の自立支援団体の職員
神原護に相談しアドバイスを受けていた。

神原護は、最初の、プロローグで、引きこもりだった男に妻と娘を
目の前で刺殺されていた。




あ~なんて哀しい話ばかりなんだろう。
引きこもり、介護・・・今の世の中の問題がそのまま事件に繋がってしまっている。


唯一、法医学教室のメンバーの会話と古手川刑事と栂野真琴(光崎教授の弟子?)
との会話が息抜き。




                    ★★★




発行年月:2016年9月


埼玉県警のホームページの掲示板に“修正者”を名乗る書き込みがあった。今後、県下で起きる自然死・事故死に企みがないかどうか見極めろという。同日のアイドルの転落死にも言及したため、県警の古手川と浦和医大法医学教室の助教・真琴は再捜査と遺体の解剖に臨んだ。結果、炙り出されたアイドルの秘密と司法解剖制度の脆弱さとは? シリーズ第二弾


                    (発行/祥伝社)



シリーズ、発行の順が前後しても問題なく読めました。

今回は、コレクターを名乗る人物の書き込みに翻弄される警察と法医学教室。

そして、最初の死亡原因が解剖結果により覆される話が6つ


<一 堕ちる>
16歳の人気絶頂のアイドルがコンサート中ステージから落下し死亡。
事故死とされたが解剖の結果、妊娠8週目であり、事故は仕組まれたものだった。



<二 熱中せる(のぼせる)>
3歳の女の子が自宅で亡くなり、熱中症のためと診断。
解剖の結果、高温の車中に長時間、居たことによる熱中症と診断。
両親はパチンコをしていたが自宅に帰り自宅で亡くなったことを偽装。



<三 焼ける>
新興宗教の教祖が火災により焼死。
解剖の結果、教祖は末期がんであり自殺したが信者であり教団の事務局長は
宗教上、許されない自殺を隠すために灯油をまき現場を全焼させた。



<四 停まる>
70歳男性が道路を歩行中、倒れ死亡が確認され心不全と診断。
解剖で、胸のペースメーカーが壊れていたことがわかる。
認知症の妻を抱え自分が先に亡くなったらと考え高額な生命保険を組み
高電圧の電線の下を何度も行き来し、ペースメーカーの作動を自らの
意思で狂わせていた。



<五 吊るす>
公園内で首を吊って亡くなっていた女性。
遺書にはお客様のお金を横領してしまったと
その後、別の女性が会社の金3000万円を着服してしまったことを苦に
自殺したのではないか?と公園内で首を吊った状態で発見される。

その後、二人の女性と関りがあった証券マンの男性の存在が浮かび
殺害後、公園内に吊るしたことが判明する

二番目の被害外女性の弟・時枝継男が姉の死の真相は違うところにあるとして
県警の掲示板に投稿。



<六 暴く>
刑事・古手川の同期・姫川雪絵が飛び降り自殺。
不倫を苦にした内容の遺書が遺される。
警察は事件性なしの自殺とするが、納得がいかない古手川。
上司の渡瀬も同様の違和感を感じていて、9枚の死体写真を光崎教授の元に
送っていた。
そして光崎は解剖が必要だと判断。

姫川は自殺の前日、堕胎手術を受けていた。
その胎児は奇形(無脳症)だったとわかる。
姫川はヒ素中毒でもあった。



コレクターを名乗り投稿されたものに便乗し、更に解剖件数を増やすよう、仕向け
解剖の予算が底をつき、容易に解剖できない状況にするのが目的だった。

犯人・鷲見検視官の狡猾なやり方が許せない。



今回も正しい死因が解明されて良かったと思うと同時に実際、何者かの手が加えられて
亡くなっているのに、自然死や事故死として処理されている遺体もあるのかな?と
考えてしまった。


シリーズ最新作も続けて読もう。



                       ★★★★



発行年月:2013年8月


夏休み最中の八月四日,向坂香織たち風ヶ丘高校新聞部の面々は,取材で市内の穴場スポットである,丸美水族館に繰り出した。館内を館長の案内で取材していると,B棟の巨大水槽の前で驚愕のシーンを目撃。な,なんとサメが飼育員と思われる男性に喰いついている! 駆けつけた警察が関係者に事情聴取していくと,容疑者は11人にもおよぶことに。しかもそれぞれに強固なアリバイが……。袴田刑事は,仕方なく妹の柚乃へと連絡を取った。あのアニメオタクの駄目人間・裏染天馬を呼び出してもらうために。“若き平成のエラリー・クイーン"が,今度はアリバイ崩しに挑戦。


                     (発行/東京創元社)




地雷グリコが面白かったので、過去本も読んでみた。


青春小説としての部分はすごくいい。
登場人物たちのキャラもいいし、会話も楽しい。

で、今回は新聞部の取材で水族館を訪れたら、そこでいきなりサメのいる
水槽に人が落ちて喰われて死亡する場面に遭遇。
映像なら、凄い場面だな。


で、そこに警察は来るんだけど、容疑者が多く、皆、アリバイがあり捜査は難航。

刑事は妹に連絡して、前にも事件解決に力を貸した高校2年の裏染天馬が
呼ばれる。
前の事件の話を読んでいないけれど、この裏染くんが、事件の真相を淡々と
解明していく。
学校で暮らしているという変わった子だけれど、それには家族背景に何か
ありそう。
その辺は、今回ではわからなかった。



事件の犯人の動機は・・・「ええっ?そんな理由で人を殺しますか?」と
いうものだった。
殺し方も、そんな複雑じゃなくて良かったんじゃない?と思うもので・・・。


ミステリー作家らしいけれど、青春小説として読むなら面白い・・・かな?




                         ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;

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