発行年月:2014年11月
捜査一課に戻るなら、あの仲間たちを呼び戻したい。
池袋署強行犯捜査係担当係長・姫川玲子。所轄に異動したことで、扱う事件の幅は拡がった。行方不明の暴力団関係者。巧妙に正体を隠す詐欺犯。売春疑惑。路上での刺殺事件……。終わることのない事件捜査の日々のなか、玲子は、本部復帰のチャンスを掴む。気になるのは、あの頃の仲間たちのうち、誰を引っ張り上げられるのか──。
(光文社HPより)
短編連作のかたちで進む。
過去の事件を振り返りながら、新たに知る情報があって、面白かった。
ストロベリーナイト事件で殉死した刑事・大塚真二。
彼の優しい人柄がわかるエピソード<女の敵>には、感動。
姫川玲子が警察官になる前の姿が書かれた<彼女のいたカフェ>も
良かったなぁ~。
表題作の<インデックス>は、行方不明になったヤクザの親分の事件を捜査する話で
姫川に熱烈アピールをし続ける井岡とのコンビが可笑しくもあるが
仕事がしっかりする井岡の姿は恰好いい。
そして、念願の本部復帰が現実になる<お裾分け>。
後ろ二つ<夢の中>と<闇の色>は同じ事件。
ネグレクトによる哀しい事件。
本部復帰で、新生姫川班始動!
最後に、嬉しいあの男・菊田が登場~♪
玲子との会話は、なんだかいいなぁ~。
強い玲子が可愛くなるかんじで・・・・。
ああ、でも菊田、結婚したんだね~。ちょっと残念だ。
でも、今まで通り、職場で良きパートナーとなるには、これで良かった!
次は玲子と菊田が事件解決していく話が読めるのかな?
★★★★★
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発行年月:2014年12月
咲子が訪れたのは、メキシコを代表する建築家、ルイス・バラガンの邸。かつてのビジネスパートナー、青柳君が見たがっていた建物。いっしょにいるつもりになって、一人でやって来たのだ。咲子が大手都市開発企業に勤めていたころ、とあるプロジェクトで、設計士の彼と出会った。その後二人とも独立して、都市開発建築事務所を共同で立ち上げたが、5年前に彼は鹿児島へ引っ越していった。彼はそのちょっと前に目を患っていた。久しぶりに会った彼の視力は失われようとしていた。青柳君の視力があるうちに、けど彼の代わりに、咲子はバラガン邸の中に足を踏み入れた。──『皿の上の孤独』を含む、六つの小さな幸福を描いた短編集。
(講談社HPより)
6つの短編集。
主人公は共に女性。
<最後の伝言>
73歳の母の葬儀。
喪主の父がなかなか現れない。
色男だというほかは何もいいところがない父親。
おかあさんには、そんな父親でも最愛の人だったんだな・・。
<月夜のアボカド>
アートコーディネーターのマナミ。
仕事で知り合った69歳のアマンダの友人で79歳のエスターとも親しくなる。
エスターはメキシコ移民でロサンゼルス在住。
メキシカン料理が抜群に上手で、その料理を食べるのが楽しみ。
アボガドのデップ美味しそう~。
家の庭にアボカドの木があるなんて!
年の離れた友人というのも楽しそう♪
<無用の人>
両親は熟年離婚している。
その父親から死後1か月後に「誕生日の贈り物」と書かれた宅配便が届き
中には鍵が。
差出人住所に向かいその鍵で部屋のなかに入る。
素敵な贈り物。
生前にもっと会って語り合えたら良かったのに・・・・
ちょっとしんみり。
<緑陰のマナ>
インターネット上で知り合った在日トルコ人のエミネさんとイスタンブールを一緒に
行く。
トルコの文化をいろいろ教えて貰いながらの旅。
亡くなった母の漬けた梅干しを食べる。
「あなたを今日までずっと守ってくれたまるで神様の与えたもうた食べ物(マナ)」と。
母の漬けた梅干しかぁ~。
そういえば、家にもあるな。
そうか、食べられなくなるときがいつか来るんだと思ったらちょっとジンと来た。
<浪打ち際のふたり>
46歳で共に独身の浜口喜美(ハグ)と長良妙子(ナガラ)。
二人で波打ち際ギリギリに建っている宿に泊まる旅をする。
喜美は1人暮らしの母が認知症になったことを気に病んでいた。
友と美味しいものを食べて綺麗な景色を見て、本音の話をする。
それが大きな今後前に進む活力になるんだな。
<皿の上の孤独>
月夜のアボカドのマナミの友人・野中咲子(48歳)が憧れの建築家・ルイス・バラガの
邸宅を見たくてメキシコシティを訪ねる。
かつてのビジネスパートナーであり友人でもある青柳透とのこと。
男女の関係とは違うお互いが大切に思うこんな関係は素敵だ。
この表題は素敵だと思う。
誰もが誰かの大切な人なんだと思う。
★★★★
発行年月:2014年10月
アッコ女史ふたたび! 大人気の「ランチのアッコちゃん」に、待望の続編が登場!! 澤田三智子は高潮物産の契約社員として、シャンパンのキャンペーン企画チームに入っているが、会議は停滞してうまくいかない。そこに現れたのが黒川敦子女史、懐かしのアッコさんであった。またもやアッコさんの底知れぬ力をまざまざと見せつけられる三智子であった――表題作ほか、「メトロのアッコちゃん」などを含む全4編。
(双葉社HPより)
ランチのアッコちゃんの続編。
黒川敦子女史のモーレツぶりが気持ちいい。
4編からなるけれど、アッコさん登場は前2つのみ。
<3時のアッコちゃん>
アッコさんの元部下・澤田三智子は、会社の会議にお茶の用意をしている。
アッコさんが、そのお茶の用意を自分の勤める「東京ポトフ&スムージー」に
任せて欲しいという。
そして会議は1週間(月~金)、毎日午後の3時から30分間だけとアッコ女史の
アドバイスに従う。
出されるメニューが美味しそ♪
月曜日・・・アールグレイ、ショートブレッド
火曜日・・・きゅうりのサンドイッチ、ダージリン
水曜日・・・ビクトリアケーキ、ウバ
木曜日・・・スコーン(チーズ、クリーム、数種のジャム)、アッサム
金曜日・・・シャンパン、クリスマスプディング
<メトロのアッコちゃん>
駅のホームでスムージー販売のアッコ女史。
仕事に行くのが憂鬱で仕方ない榎本明海(27歳)をみつけ、無料で
スムージーを飲ませる。
そして、次の日もまた次の日も・・。
最初は迷惑がっていた明海も仕事に対する気持ちを変えていく。
<シュシュと猪>
変わった題名だなぁ~と思ったけれど、猪もシュシュもちゃんと重要な存在として
登場してました!
え?六甲種周辺って猪が普通に街に現れるの?
<梅田駅ワンダーワールド>
東京から大阪の会社に就職の面接に来た若林佐江。
大阪駅を降りた地下で迷い、面接会場には遅刻。
その場で採用はなしになる。
こういう子が会社にとっては重要な人材になるのになぁ~。
世間ってなんだか理不尽だな。
でも拾う神あり!!
この子のその後の話が読みたいなぁ~。と思った。
アッという間に読了。
そして、今回も楽しかった。
アッコさんのお店も繁盛している様子が後ろ2つのお話から想像出来て
また何やら続編ありそうかな?
★★★
発行年月:2015年1月
戦時下に空襲に遭い、以来いつも怯えているナイーブすぎる祖父・寛太から、真は旅に同行するよう誘われた。どうしても今、寛太が会わなくてはならない人とは。語られる、せつなく悲しい愛の物語。寛太が自転車で、旅に出た本当の理由。著者の大ヒット作『いま、会いにゆきます』から12年、著者が描きたかった真の愛のかたちが、今ここに。
(朝日新聞社出版HPより)
大沢真(23歳)が祖父・寛太の思い出を巡る旅に同行する話。
真の恋人・野川麻美も一緒に・・・。
祖父の寛太の思い出話がいい。
祖父の恋バナなんだけど、本当に純愛。
真の祖母の名前が、最初からわかるので祖父の初恋は実ったんだと
知ったうえで読めるので、途中の切ない別れも、この後、どうやって再び
共に暮らすようになっていくんだろう?と楽しみながら読めたかんじ。
『いま、会いにゆきます』と似たような雰囲気。
切ないけれど、温かい。
ジ~ンと胸を打つような言葉も沢山ありました!
こんな風に想った人と共に生活出来て、今もず~っとその時の気持ちを
忘れずに誰よりも愛おしい存在と思えるなんて、ちょっと憧れちゃうな~。
真も麻美と同じような気持ちを持ち続けていけるといいな。
★★★★★
発行年月:2014年10月
真実を暴くのは? 権力か、それとも人智か すべては死刑囚の自殺から始まった…。
『 どんでん返し』の帝王が「冤罪」に挑む。
社会派ミステリーと、本格ミステリーの奇跡の 融合。
(文藝春秋HPより)
冤罪って、こうして起きるのか?
なんとも恐ろしい。
無実を叫んでもその声は届かず、偽りの証拠によって殺人犯に仕立てられた
男の無念を思うと堪らない。
そんな冤罪に加担してしまったことに気付き絶望した刑事・渡瀬。
彼は自分のなかの正義に従い、全てを敵にまわしても告発することに決める。
その決断は凄い!
そしてその決断を後押ししてくれたのが、来年、退官が決まっている
高遠寺静。
この名前どこかで聞いたことあるなぁ~と思ったら以前の中山氏の作品
「静おばあちゃんにおまかせ」の裁判官の静さんでした~!
前の作品の人が登場はなんだか嬉しい♪
静さんは、やはり素晴らしい人でした!
自分の保身より正しいことを優先する姿は、こういう職業に就く人たちには
大切なこと。
ラスト亡くなった静さんの墓前で、渡瀬が静さんの孫の円さんと会話する
場面も良かったなぁ~。
今度は円さんの活躍する話が読めるといいな。
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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