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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2014年3月


 楽園タヒチで繰り広げられる、全女性必読の恋愛小説!
誠実で穏やかな年下彼氏と、 奔放で激しい元彼との間で揺れる32歳の女心――
すべての大人の女性に贈る激しく 切実なラブストーリー。

                   (文藝春秋HPより)




ジュエリーショップ(真珠を主に扱う)でチーフとして働いている

藤沢真奈(32歳)。
6歳年下の彼・大野貴史は、一流企業に勤める、堅実で明るくて優しい好青年。

仕事場ではその有能ぶりを上司にしっかり認めて貰っていて、
私生活も充実・・・・なんて羨ましい女性なんでしょう。


そして・・・真珠の買い付けに社長と行ったタヒチで、10年前に別れた
元彼の朝倉竜介と偶然の再会!

ああ、これでまさか???と思ったら、予想通りの展開になってしまった^^;
でも真奈の言動には好感しか持てなかったので、予想通りの展開になっても
嫌な女という感じはなく・・・
でも、貴史が何だかとっても気の毒で、複雑な気持ちになってしまった。


でも、まあ、これは女性として理想的な結末かも。

舞台になったタヒチの風景が浮かんでくる。
バーテンダーのジョジョが素敵でした!

結構厚い本(468頁)でしたが、スラスラと読み終えました。


                          ★★★
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発行年月:2015年1月


 幼い頃から想いを寄せていた諒一を奪った親友・百合。二人の息子に「直巳」と名付けた日から、真由子の復讐が始まった。22歳年下の直巳を手塩に掛けて〝調教〟し――。谷崎潤一郎作家の山田詠美が、名作『痴人の愛』に挑む、絢爛豪華な愛憎劇!

                    (中央公論社HPより)





前からこの著者の文章が好きでしたが、これは秀逸!!

谷崎潤一郎の『痴人の愛』が文中にも出てきて、主人公の真由子が親友の息子・直巳を
幼い時からずっと見守り、自分好みにつくりあげていく過程が描かれる。
それに伴い、直巳の母・百合と真由子の幼いときからの関係が描かれ
表面上はお互いが親友として付き合うけれど、心の奥に秘めるものが
成長するにしたがって大きくなっていく。


真由子の父の死の真相は衝撃的だったなぁ~。
大好きな父親の死の真相を知ったショックは相当なものだったでしょう。


そして息子の直巳と真由子の関係を知った百合もショックだと思うのだけど・・・・

真由子も百合も衝撃を受けたであろうのに、その気持ちをあまり表さず
変わらぬ親友の付き合いを続けているところが、怖かった。


ドロドロの愛憎劇が中身なのに、表面上は綺麗な文章でサラサラと過ぎていく。


谷崎の『痴人の愛』をまた読んでみたくなった。


                         ★★★★★



発行年月:2014年8月



大藪春彦賞受賞作家、受賞後初の長編作品です!婚活サイトを利用した連続不審死事件に関与したとして、殺人容疑がかかる円藤冬香。しかし冬香には完璧なアリバイがあり、共犯者の影も見当たらなかった。並外れた美貌をもつ冬香の人生と犯行動機に興味を抱いた週刊誌ライターの由美は、大手メディアを向こうに回して事件を追いはじめる。数奇な運命を辿る美女の過去を追って、由美は千葉・房総から福井・東尋坊へ――。予測不能!徹夜覚悟!「検事・佐方」シリーズで人気沸騰の著者が、満を持して放つ、驚愕と慟哭の傑作サスペンス

                   (宝島社HPより)




連続殺人事件の容疑者として逮捕された円藤冬香(43歳)。


その犯人の生い立ちから事件の真相究明まで探る週刊誌のライター・今林由美。
大手メディアの報道部記者・片芝敬(さとし)と情報交換しながら、真相を追う。


段々と分かって来た円藤冬香の過去。
その生い立ちは壮絶なものでした。

幼いときに、母親が亡くなり、父親と妹(沢越冬香)とワゴン車のなかで寝泊まりする
生活を強いられる。
父親は酒癖が悪く、幼い姉妹は暴力を日常的に振るわれていた。

父親は二人を戸籍にも登録せず、二人は学校にも行かず、世間と遮断された生活。
そんななか、姉が助けを求める。
が・・・・彼女たちは助けられず再び父親の暴力に怯える生活に戻る。


そして・・・・


ああ、こんな惨い生活をしている子どもが実際いるとしたら、どうやって
世間はその子たちを救いだしたらいいんだろ?

いろいろ考えさせられちゃう内容でした。

でも連続殺人までに至った経過も、幼少期の辛い体験が元だと考えるのは
ちょっと違和感あったな。
騙されて殺された人には罪はないわけで・・・。

もう少し違う彼女たちの未来が読みたかった。

しかし、一気に読ませる力は凄いな。



                          ★★★



発行年月:2014年10月


 
大学の研究室に置かれた、あやしい“タイムマシン”。
美歩は、中学生の自分にある大切なことを伝えるため、
半信半疑で乗り込むが…(「過去ミライ」)。
ほか全7編、注目の若手実力派が贈る青春SF短編集。
                   (集英社HPより)


7つのSF短編集。
タイムマシンとかロボットとか日常的にある世界の話。

<過去ミライ>
仙台の大学生・西村美歩は、平沼教授(37歳)の持っている
タイムマシンで過去へ。
東京の大学に通う恋人のあゆむに告白する作戦。
自分が付き合う前にほかの女子と付き合っていたのが悔しいからという
何とも馬鹿げた理由が笑える^m^


<熱いイシ>
念願のカフェを開いたフミと宏文。
二人は同棲中。カフェを仕切るのは主にフミ。
宏文はフミにカフェをまかせて自分は雑貨を買い集めるのに忙しい。
愛情が冷めたかな?とやや不安になるフミに常連客の田中君が
不思議な石を持って来てフミに握らせ、その後、宏文にも同じように
握らせると・・・・
ちょっとホンワカ。田中くんは恋のキューピット。


<自由ジカン>
子どもの頃から念力が使える中学二年生の少女。
その力を知っているのは、家族と幼なじみのショウジのみ。
けれど、ある日、テレビ出演すると決める。
ここで最初の話に出てきた平沼教授登場。
テレビ出演時に「気をつけて」とアドバイス。


<瞬間イドウ>
32歳の独身女子の一瀬。
給湯器から万里の長城。エレベーターからパリ。満員電車からニューヨークと
瞬間移動。
最後のオチ・・・移動はしない、異動願いを出す!


<友達バッジ>
小学3年生のサトシ。友達の哲ちゃんと遊ぶ日々。
いじめっこの石井君と久保君に時々二人共、虐められる。
そんなある日、家の向かいに住む田中くん(30歳)が友達バッジをくれる。
付けて行った翌日、いじこめっこの二人が「一緒に学校に行こう」と誘って
くれて、遊びにも誘ってくれる。そして哲ちゃん虐めも一緒にしてしまう。
サトシは良い子だな。
自分の過ちにすぐ気づいて。


<恋人ロボット>
東京の大学生のあゆむの友だちたちは最近、流行の家庭型ロボットを
恋人代わりに
学校内でも連れ歩いている。
自分には、仙台に恋人の美歩がいるけれど、
友達の薦めでロボット(アイちゃん)を購入。
美歩には気を遣うけれどアイちゃんには料理の味付けにも文句が言える。
スケジュール管理も任せられる。
便利で可愛いアイちゃんより、やっぱり美歩の方が好きと
気づいて良かった~。


<惚れグスリ>
田中君は長谷川さん(職場の同期)に好意を抱くが、
長谷川さんは友達扱いのまま。
惚れグスリでもあればなぁ~と馴染みのカフェで言ったら、
カフェの主・宏文さんが
「あるよ」とくれた。
<熱いイシ>で登場のカフェの二人が結婚して、
フミさんのお腹には赤ちゃんとい
う展開は嬉しい♪
田中くんの恋も実りそうで、良かった。
ここで、小学生のサトシと哲ちゃんの様子もちょっとわかる。
二人は良き友であり続けるんでしょう。
楽しい短編集でした♪
                         ★★★



発行年月:2014年12月


 素材にこだわり、手間ひまをおしまない美味しいサンドイッチと滋味深いスープ……。編集者を辞めて、自分らしいお店をはじめたアキコは、愛猫たろちゃんを亡くした悲しみを抱えつつも、体育会系で気もちのいいしまちゃんと周りの温かい応援のもとがんばっています!! 「ほんとうの豊かな人生とは何か!?」を問う、心温かな長篇小説。

                    (角川春樹事務所HPより)




待ってました!

「パンとスープとネコ日和」の続編!

サンドイッチと日替わりのスープのお店のお話。
店主のアキコさんと従業員のしまちゃん。
二人の会話が、すごくほんわかした雰囲気で好き。

アキコさんは可愛がっていたネコのたろちゃんを亡くして、その哀しみは
癒えないまま。
一人になると、つい涙してしまうシーンは、愛猫を亡くした経験のある人なら
一緒になって哀しくなる(わたしも同様)。

すぐそばの喫茶店のママが毎日のように店を訪ねて会話する様子も楽しい。


何が重大なことが起きるわけでもないのに、読んでいて心地いい。

最後は嬉しい福が来ましたね!!(=^・^=)

続編がまた楽しみな作品です♪


                         ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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