発行年月:2015年12月
正門から徒歩一分足らず。家の窓からは教室が、教室の窓からは家が見える――。
先生たちのキャラクター。男子と女子の攻防。隣の学区への小さな旅。PTAと子ども会。行事をめぐる一喜一憂。父との微妙な距離感。連続誘拐殺人事件の影。深まる母の謎――。小学生自身の視点で克明に立ち上がる、ノスタルジーも無垢も消失した、驚くべき世界像! 三島賞作家による、スーパーリアルな「小学生小説」。
(新潮社HPより)
表題に興味を覚えて初読みの作家さんのこれを読んでみた。
わたしも実家が小学校のすぐそばで、正に裏門から徒歩1分以内の距離でした^^;
主人公は杉田一善。1981年生まれの小学校5年生。
集団下校とは別に一人で帰っていたのは羨ましかった^m^
わたしは一応、皆と下校していたのでいつも「家、すぐそこなのになぁ~」と
思って居た。
一善が下校の道を少しでも長くするため回り道して帰るのは大いに共感!
この時代、まだ小学生は携帯とか持ってなかった時代。
宮崎勤による連続幼女誘拐殺人事件があったとあるので、リアルに
あの時代の子どもの話なんだ~と思えた。
学校(同じクラス)の友達数人と家族しか登場人物が居なく特別なことも
起きないので物語としては単調。
でも不思議と懐かしい気持ちになれて最初から最後まで心地よく読んだ。
初めての作家さんだったけど、他のも読んでみようかなぁ~。
★★★
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発行年月:2015年7月
『漢方小説』から10年。新たな舞台は病院のカフェ。人々にそっと寄り添う空間で、醸し出される温かさが通奏低音ように流れる傑作。
総合病院のロビーにあるカフェ。「ここのコーヒーはカラダにいい」と繰り返す男や白衣のコートを着る医師は常連客だ。土日だけこの店でアルバイトをする主婦の亮子は、鳴かず飛ばずだけれど小説も書いている。自然酵母のパン職人の夫との間には子どもができない。子どもは望むけれど、がむしゃらに治療する気にはなれない。不妊は病気なんだろうか。実家の親の面倒で他人の世話をし続ける朝子は、介護人生に疲れ切っている。ついに夫の孝昭も難病に見舞われた。不満も満足も口にしないでわだかまりをかかえた中年夫婦。
「院内カフェ」に集う、人生の困難が否応なくおしよせる、ふた組の中年夫婦のこころと身体と病をえがく長編小説。
(朝日新聞出版HPより)
最初は短編連作?と思わせる。
病院内ロビー横に併設されているカフェに集まる人たちの話を順に描いていく。
カフェ定員の相田亮子は週末だけバイトしている主婦。
作家でもあり、夫はパン職人。
亮子と共にバイトで働く村上くんも飄々としていていい感じ。
カフェの客は、病院に入院中だったり通院中だったり、ドクターだったり・・・。
病院に入院が決まった藤森孝昭と妻の朝子、夫婦の関係が最初はギクシャクしていて
どうなるの?と思っていたら、最後は仲良くカフェに来店する関係になって
ホッとした。
良い夫婦だな~。
亮子と夫の関係も素敵だった。
お互いの気持ちをちゃんと伝えることって大事だね。
難しいことだけど。。。
クリスマスプレゼントとして1万円で皆に奢ったのは誰だったんだろ?
菅谷医師(カフェではデジゲント)見かけと違って優しい人だったから
彼かな?
一風変わった青年・ウルメにカフェを教えたのも菅谷医師だったし・・・。
病気を抱えた人たちが、ホッと出来るカフェっていいな。
★★★
発行年月:2015年11月
企業戦士だった父のもうひとつの顔――傑作長編
幸せな家庭を築きながらも、ひとりの女を愛し続けた父が死の前に歩んだ四国遍路の道。足跡を辿った娘が見たものとは。
(文藝春秋HPより)
父親・富岡康弘が四国巡礼の旅のあと、乗った大型フェリーから転落死。
状況からして自殺だと考えられる。
父親には大学時代から付き合っていた笹岡紘子という女性が居て
家族を持ちながらもその女性とは連絡を取りあっていた。
家族はその女性と父親が別れることを強要し、父もそれに従い
紘子の留守電に別れのメッセージを残す。
家族のほかに愛していた笹岡紘子とのことが語られ、確かに愛してはいたけれど
結婚相手には向かないと思い妻との結婚を決めた康弘。
結婚後も連絡を取りあっていたのは、家族としては面白くないことだろうけれど
康弘が家族をないがしろにしていたわけではないこともわかった。
やがて、3.11が起き、紘子が死亡したということを知り被災地入りする康弘。
そこで知った被災地の状況と紘子の孤独だった最期。
被災者たちを悼み四国巡礼の旅を続けた康弘。
そしてそのたびを終えた後の康弘の死。
父親の旅のルートを巡る次女・碧が本当の父親の気持ちを知ることが出来て
良かった。
それにより長女や妻も救われた。
皆で父親が最後に見たであろう景色を船の上から眺めるラストの場面は
感動的でした。
★★★★
発行年月:2007年4月
おかしくて切ない、〈在宅〉小説誕生!
ネットオークションにはまる主婦。会社が倒産し主夫となった営業マン。ロハスに凝る妻に辟易する小説家…。ちょっとズレても家庭は続く。夫と妻の心の機微を軽妙に描きだす、6つの物語。第20回 柴田錬三郎賞 受賞作。
(集英社HPより)
6つのお話、どれも面白かった♪
<サニーディ>
ネットオークションにはまる主婦。
最初はピクニックテーブル、次はぶら下がり健康器具。
不用品を見つけてオークションへ出す。
自分にとって不要なものも欲しい人には価値ある物として予想以上の金額で
求められる。
やったことないけど、この気持ちはなんとなくわかるな。
<ここが青山>
14年勤めた会社が突然、倒産。
代わりに妻が元の職場に復帰し、自分が家事や子どもの幼稚園送迎などを引き受ける。
「人間いたるところに青山あり」
なるほどなかなか深い話だった。
<家においでよ>
結婚8年で妻と別居することに。
妻は父親所有のマンションに引っ越し、残された自分は少しずつ自分好みの
男の城を作り上げていく。
こういう夫婦関係もいいかもね。
<グレープ・フルーツ・モンスター>
内職の仕事を定期的に持ってくる自分より10歳年下の青年の
柑橘系の香りが印象に残り、その香りの記憶がその夜、淫靡な夢を見せる。
これは笑えた。
<夫とカーテン>
夫が突然、会社を辞めて今度はカーテン屋をするという。
高層マンションが立ち並ぶエリアなら、需要があるはずだから・・・・と
無茶な人だけど、とんとん拍子に上手くいく。
自分の夫だったらついていけないけどね~
<妻と玄米御飯>
ロハスにハマった妻。
毎日の食事は玄米御飯に。肉も食べさせて貰えず、双子の小学5年の息子たち共々
辟易する。
作家の夫は、そんなロハスにハマっている人たちのことをネタに小説を書くが・・・
作家って大変だな。
書いたこと=その人の考え方って取られるし
色んな家庭の話。
結構、危機的状況の家庭もあったけど、夫婦仲は皆、良さそうで結構(^^)
楽しく読めました。
★★★
発行年月:2015年11月
「好きなものが多すぎて、ごめんなさい!」作家になる前から、作家になってから、夢中で追いかけてきた小説、漫画、アニメ、音楽、映画、美味しいもの……etc.すべてが詰まった、読むと元気になれるエッセイ集!特別収録!短編 おじいちゃんと、おひさまのかおり
(講談社HPより)
表題を見たとき、本の話が中心かな?と思ったのですが
日常のあれこれから、作家になるまでのことなど、色々な話が満載で
とても楽しかった!
2歳の娘さんがいる日常はさぞ、大変でしょうけれど
色々な人に助けられながら仕事をしている様子も書かれていました。
P40の<母子手帳にできること>の話は良かった。
瀬戸内海に浮かぶ島では、成人するまで子どもの成長を細かくかいて
子どもに手渡す風習があるという話。
そこでは母子手帳ではなく「親子健康手帳」という名前らしい。
うん、母親だけが子どもを育てるわけじゃないものね。
こういうのいいなぁ~としみじみ共感した。
ほかに印象に強く残ったのはおじいちゃんとの思い出を書いた
<味のないオレンジジュース>
ポカリスエットの味を聞いたらおじいちゃんが言った言葉。
なるほど・・・・。
特別収録の<おじいちゃんとおひさまのかおり>も
なんだかジ~ンと来る良い話でした♪
エッセイを読むと益々作家さんが好きになりますが、
辻村さんもその一人。
次の新刊も楽しみに待ちますよ~
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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