発行年月:2015年3月
ときは一八五四年、徳川家定十三代将軍の時代。14歳の今井一期は、江戸城大奥に潜入し、座敷童子を連れてくるよう命じられる。仲良しの御次“茜”、伊賀者同心の”唐次”、枕絵の妖怪“サダさん“、人が死ぬと泣く妖怪”泣きジジさま”、妙にイチゴになつく犬・猫・狆たちなど、個性ゆたかな面々に囲まれて、イチゴは大奥と江戸の街を駆けまわる。はたして座敷童子の正体とは?
(講談社HPより)
表紙本からして、ちょっと怖い?と思ったら、意外と陽気な感じでした。
妖怪やら幽霊やらは出てくるし、不可解な事件めいたこともあるんだけど
主人公・イチゴが可愛らしくて、物語の雰囲気をほっこりムードに包んで
くれている。
肝心の座敷童子の正体は意外でしたが、まあ言われればそうか?
ドロドロに人間関係の大奥の話は、よく読むけれど、このお話は
ちょっと違った大奥の雰囲気を楽しめて面白かった。
家康と妙ちきりんの話がおとぎ話ぽくて良かったな~。
14歳のイチゴがこの先、どう成長して行くのか気になるなぁ~
続編あれば読みたいけど。
★★★★
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発行年月:2015年11月
奈良時代、二度も皇位についた偉大な女帝がいた。著者渾身の本格歴史小説。
「女に天皇は務まらない」と言われながら、民のため、国のため、平和の世のために生きた孝謙称徳帝。遣唐使を派遣し、仲麻呂ら逆臣の内乱を鎮め、道鏡を引き立て、隼人を傍に置いた。一人の人間として、女性としての人生も求めた女帝の真の姿とは。突然の死と秘められた愛の謎を和気広虫ら女官たちが解き明かす、感動の歴史大作。
(新潮社HPより)
物語は、女帝・孝謙称徳が崩御するところから始まる。
崩御の前、気がかりだったのは、かつて信頼していた女官・広虫のこと。
女帝のあとの帝は誰にするか?の後継者問題に巻き込まれての流罪。
弟の清麻呂もまた同じ罪を追う。
崩御後、都に戻ることが赦された姉と弟。
広虫は、都に自分と弟と同じような、姉・澪と弟・日麻呂も共に都に連れていく。
女帝を最期まで側で仕えた女官の由利とも再会した広虫は、由利から女帝の
最期の話を聞く。
そこには、自分が知らない女帝の苦悩があったと知る。
権力争いって昔は、命懸けだったんですね~。
怖い怖い。
しかし、この時代の話は、よく知らないことばかり。
でも、やはり藤原氏の力は絶大だったんだぁ~と改めて知りましたが。
読み応えあり面白かった!
★★★★
発行年月:2015年11月
この苛立ち、この焦燥、この憎悪、この執着。
剣呑で歪で異様な気配を纏う、同心信次郎と商人清之介
彼らの中に巣くう何かが江戸に死を手繰り寄せる
今は亡き父と向き合い、息子は冷徹に真実を暴く
心に虚空を抱える同心木暮信次郎
深い闇を抱える商人遠野屋清之介
宿命に抗う男たちの、生きる哀しみと喜びを描く
(光文社HPより)
「弥勒シリーズ」第6弾ですね。
今回は、同心・小暮信次郎が何者かに刺されるという事件が起きる。
その犯人は、すぐに何者かによって殺された。
信次郎は何故、刺されたのか?
殺された男・徳助は20年前、島流しの刑に処され、生き延びて江戸に戻って来て
いた男。
20年前、まだ幼かった信次郎が恨みを買うはずもなく・・・
父・小暮右兵衛に恨みを抱いていた?
20年前の徳助が犯した罪。それに関与していた右兵衛。
信次郎が20年前の事件と徳助殺しの真相を追う。
そして、商人・遠野屋清之介が再び刀を手にする時が。
登場人物たちが魅力的。
信次郎と清之介の間にいる伊佐治親分も良い。
二人の緊張感ある場も和ませるような存在あり。
このシリーズ、ますます面白くなっていきそう。
★★★★
2015年12月
母が他界した五年後に、独り暮らしの父が亡くなった。納骨を済ませ子供たちは実家に集まり、ぽつりぽつりと両親の想い出話をする。遺品整理を始めたところ、父は意外なものを遺していた。そして初めて父の家族に対する想いを知るのであった(「月の庭」より)。それぞれの「人生の閉じ方」を描く終活短編集。
(双葉社HPより)
家族シリーズも8作目ですか?
8編の話、それぞれに出てくる「終の日」のこと。
まだまだ先の人、もうすぐかなぁ~?という人、もうタイムリミットが
迫っている人、既に亡くなり残された家族の話など。
印象に残ったのは
<いちにさんぽ>と<準備万端>かな?
<いちにさんぽ>は、乳癌が脳にも転移し、余命短い瑞希。
夫とは大学の軽音楽サークルで知り合い結婚。
幼稚園年長の娘が居る。
若い人のこういう話は、泣ける。
母親の立場として、幼い娘の成長を見守れずに逝かなきゃいけないなんて無念過ぎる。
でも、夫との関係は素敵。
終の日まで、家族の温かい時間が続きますように。。。
<準備万端>は、40歳独身の希美の母の話。
写真館に遺影を撮りに行くから付き合ってと言われ付いて行く。
その後は、下着を買いに。
倒れたとき、変な下着を着けていたら医者や看護師に見られたとき恥ずかしいから
だとか。
凄いな~こんな風に終の時のこと考えて準備することを楽しめるって
なんだかいいな~。
そうか・・遺影かぁ~。
両親の写真、今度何気なく撮っておこうかな~?^m^
★★★
発行年月:2015年8月
天野三哲は「面倒臭ぇ」が口癖の江戸の小児医。朝寝坊する、患者を選り好みする、面倒になると患者を置いて逃げ出しちまう出鱈目っぷりで、近所でも有名な藪医者だ。ところが、ひょんなことから患者が押し寄せてくるようになり、三哲の娘・おゆん、押しかけ弟子の次郎助、凄腕産婆のお亀婆さんなど、周囲の面々を巻き込んで、ふらここ堂の先行きは、いったいいかなることに──。
当時の医者事情、教育現場、夫婦と家族の有り様から、恋愛指南まで盛り込んで、人情と笑いたっぷりに描く、お江戸“子育て”小説誕生!
(講談社HPより)
最初は、やる気のない人だなぁ~と苦笑いしながら読んでいましたが、
患者に対する気持ちは優しく、本当に治すにはどうしたら一番いいのかを
考えているお医者さんというかんじ。
ただ、口が悪いので誤解されやすく、子どもを診察に連れて来た母親に
叩かれることも・・・・^m^
三哲の娘・おゆんと三哲の仕事を覚えようとしているおゆんの幼馴染・次郎助の
恋の行方も気になりつつ、取り上げ婆のお亀さんや薬屋の佐吉、その息子・勇太など
魅力的なキャラクターも多く楽しかった。
三哲がこの後、公方様お抱えの医者として過ごす様子もまた読みたいなぁ~。
続編ないかな?
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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