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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2017年4月


 大阪で鷹匠として働く夏目代助。ある日彼の元に訃報が届く。12年前に行方不明になった幼い義弟・翔一郎が、遺体で発見されたと。孤児だった代助は、日本海沿いの魚ノ宮町(おのみやまち)の名家・千田家の跡継ぎとして引き取られた。初めての家族や、千田家と共に町を守る鷹櫛神社の巫女・真琴という恋人ができ、幸せに暮らしていた。しかし義弟の失踪が原因で、家族に拒絶され、真琴と引き裂かれ、町を出て行くことになったのだ。葬儀に出ようと故郷に戻った代助は、町の人々の冷たい仕打ちに耐えながら、事件の真相を探るが……。『雪の鉄樹』で最注目の新鋭が濃密な人間ドラマを描く、最高傑作!

                    (東京創元社HPより)



冒頭の愛美の遺書から始まる物語。
愛美は自殺だったが、物語のなかには、もう一つの事件。
まだ幼かった翔一郎の行方不明事件。やがて誰かの手によって殺されたことがわかる。


物語の主人公・夏目代助が以前、暮らしていた海沿いの町での話に戻る。
代助は孤児として施設で暮らしていたが、千田雄一郎・京香夫妻の元に。
跡継ぎとして鷹匠の仕事を仕込まれる。
が、後に千田夫妻に翔一郎が生まれ、千田家の跡取りとしては不要な存在になった
代助。
それでも翔一郎の兄として今まで通り、日常を過ごす代助だったけれど、
翔一郎の失踪に何らかの関与があるのではと町中の皆から疑いの目を向けられる。


代助の気持ちが痛々しい。
神社の巫女・真琴との恋の行方も気になった。


そして終盤、次々わかる事実にビックリ!
えぇ~?そういうことだったんだぁ~!!


遺書を遺し自殺した愛美も本当に気の毒な人生だったとわかる。

なんだか気持ちがズ~ンと重くなる物語だったけど、最後にちょっと明るい兆しも
見えたかな?という終わりが救い。
この後、どうなるんだろ???
あれこれ想像しちゃう。


一気読みの面白さでした!


                        ★★★★★
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発行年月:2009年6月


 心の風邪で休職中の男と、家族を亡くした傷を抱える女。海
辺の町で二人は出会った――。
第三回ポプラ社小説大賞特別賞受賞作。

                 (ポプラ社HPより)



エリート銀行員・須賀哲司だが、仕事を失くし絶望のまま
母親が暮らしていた海辺の街へ。
そこで知り合った福井喜美子という女性。

海のなかにフラフラ入り、このまま死んでもいいという気持ちで思っていたが
喜美子に助けられる。


最初、喜美子のプライバシー度外視で哲司の家に入り込み、あれこれ
世話を焼く姿が、ちょっとやり過ぎじゃないか?と思ったけれど・・・
そういう行動に出たのには喜美子の辛い過去があったからだと知り絶句。


あっけらかんと明るい喜美子にもそんな過去があったんだ~。

二人は惹かれあうようになっていくのも自然な流れだけど、哲司には
東京に妻子がいる。
さて二人はどうなる??


最後は、ハッピーエンド的でよかった。
ちょっと都合良すぎる展開だったけど・・・・^^;

風待ちの人同士、これからは新たな出発かな?



                       ★★★



発行年月:2017年3月


 年をとることは、同じ相手と出会いなおすことだ

出会い、別れ、再会し、また別れ――。人は会うたびに知らない顔を見せ、立体的になる。人生の大切な場面が詰まった六つの物語。

                   (文藝春秋HPより)


6つのお話。

<出会いなおし>
<カブとセロリと塩昆布のサラダ>
<ママ>
<むすびめ>
<テールライト>
<青空>



<ママ>と<テールライト>は、SF?
まあ面白いけど、よく分からなかったなぁ~^^;


他4つは、それぞれ感動した。

表題作の<出会いなおし>はイラストレーターとして仕事を始めたとき知り合った
雑誌編集者の男性とその後、音信不通になっていたけれど、自身の個展のお知らせを
送ったら訪ねて来てくれたという話。


ずっと会っていなくても、お互いが信頼していた時間が過去にあったなら
また再び、いい関係を結び直せるんだなぁ~と思えた話。


<カブとセロリと・・・・>は設定がいい。
仕事帰りデパ地下で買った惣菜がカブじゃなくて大根だったことに違和感あり
問い合わせの電話をデパートにする女性の話。
デパ地下に寄る前に起きたちょっとしたアクシデントがちゃんと話を締めて
いたのもいい!


<むすびめ>は、小学校時代の同窓会に初めて参加した女性。
15年ぶりの再会。その当時の皆の思い出はテレビ番組の30人31脚に
エントリーし予選で敗退したこと。
クラス全員の共通の思い出話で盛り上がれるっていいなぁ~。


最後の話<青空>は、妻を亡くし9歳の息子との暮らしを続けていく自信が
なくなりかけていた夫を鼓舞するかのような出来事。
自信はそのうち徐々に出来て行くんじゃないかなぁ~?



6つの話、それぞれ人と再び巡り会う話で楽しかった♪



                        ★★★★




発行年月:2017年4月


 小学生になったばかりの沙恵は、学校帰りに母京子の勤務先に寄り一緒に帰宅する。スーパーに入った京子は、入口のベンチで待っていたはずの沙恵が、忽然と姿を消し狂乱する。そして数年が経ち、離婚した京子は今日もひとり、わが子の帰りを待ちながら、情報を集めてビラを撒く。失われた時間、果たせなかった親子の絆を求めて……。
『嫌な女』『我慢ならない女』に続く、もがく女たちの物語。その展開に驚愕する、衝撃の書下ろし長編!

                   (光文社HPより)



最初は、行方不明になった一人娘の紗恵の帰りを誰が何を言おうと帰ってくると
信じてまつ母親・京子が諦めない女だと思って読んでいた。
母親も諦めなかった女に違いないけれど、最後まで読むと、その娘・紗恵の方が
この物語の主役なんだと思う。


しかし、突然、行方不明になった6歳の紗恵が13歳で再び両親の前に姿を
見せるまでの生活は奇妙。
日本と離れて、他の国の島で同じように拉致された子どもたちと暮らしていた
日々。
そこから他に行った子どもたちは、どうなったんだろう?。
紗恵のようにそれでも保護された子どももいたけれど。


親元に戻ってからの生活も島で暮らしていた時とは違う窮屈さ。
母親の過干渉にうんざりの紗恵。


そして起きた事件には、びっくり。
それでも、それを機に紗恵に穏やかな日々が待っていると信じたい。


しかし、ちょっと異常な精神状態の女性を描くのが巧い作家さんだな。



                        ★★★



発行年月:2017年3月

連合赤軍がひき起こした「あさま山荘」事件から四十年余。
その直前、山岳地帯で行なわれた「総括」と称する内部メンバー同士での批判により、12名がリンチで死亡した。
西田啓子は「総括」から逃げ出してきた一人だった。
親戚からはつまはじきにされ、両親は早くに亡くなり、いまはスポーツジムに通いながら、一人で細々と暮している。かろうじて妹の和子と、その娘・佳絵と交流はあるが、佳絵には過去を告げていない。
そんな中、元連合赤軍のメンバー・熊谷千代治から突然連絡がくる。時を同じくして、元連合赤軍最高幹部の永田洋子死刑囚が死亡したとニュースが流れる。
過去と決別したはずだった啓子だが、佳絵の結婚を機に逮捕されたことを告げ、関係がぎくしゃくし始める。さらには、結婚式をする予定のサイパンに、過去に起こした罪で逮捕される可能性があり、行けないことが発覚する。過去の恋人・久間伸郎や、連合赤軍について調べているライター・古市洋造から連絡があり、敬子は過去と直面せずにはいられなくなる。
いま明かされる「山岳ベース」で起こった出来事。「総括」とは何だったのか。集った女たちが夢見たものとは――。啓子は何を思い、何と戦っていたのか。
桐野夏生が挑む、「連合赤軍」の真実。

                        (文藝春秋HPより)




あさま山荘事件・・・・子どもの頃、ニュースで警察が山岳ベースを破壊している

映像を見た記憶がありますが、どうして起きた事件なのか?よく分かっていなかった。


桐野さんが取材して描いた、その事件に関わった女性・西田啓子を主人公に
事件の背景、幹部で女性の永田洋子死刑囚のことなどを知った。
いやはや、この永田って恐ろしい。

元々、山岳ベースは、山で子どもを産み、自分たちの手で優秀な兵士を育てることが
目的だったとか。当時、妊娠中の女性メンバーや看護師、保育士経験者が
選ばれて山に。
しかし、当初の計画とは違う、「総括」と呼ばれる集団リンチが行われ
それが一般的に世間に知られる。

物語の主人公・西田啓子は、そんな生活に嫌気がさし、もう一人の女性と脱走を図る。
事件後の裁判で自身も5年あまりの刑期を務めたが、出所後は一人静かに暮らす。
元小学校教師だったことから塾経営などをしていた。

静かに暮らしていた啓子の元にかつての同志から連絡が来る。
ライターの古市という男の取材を受ける気はないか?と。
最初は頑なに拒否していた啓子だけど、自分が知りたい情報も教えて貰い
連絡し合うように。



西田啓子の暮らしぶりは質素で慎ましい。
スポーツジムに通い、そこで起きる少々のイザコザや日常生活で感じる理不尽にも
波風立たせないようにやり過ごす様子が、なんだか切ない。


あさま山荘事件の詳細はさほど多くなかったけれど、リンチの様子はやはり
凄惨でゾッとするもの。


読みながら気が重くなることばかりだったけれど、最後、啓子に希望の光が
射す真実がわかりよかった。

読み応えあり、さすが桐野さん!と思った。

                          ★★★★
 
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