発行年月:2016年4月
なんていうことのない日々に宿る奇跡のような瞬間、かけがえのない記憶。土地がもたらす力、自然とともに生きる意味。運命的な出会い。男女とは、愛とは? お金や欲望、不安に翻弄されず生きるには? そして命と死を見つめるなかで知った、この世界の神秘とは――。ほんとうの自分、を生きるための81篇からなる人生の処方箋。
(新潮社HPより)
81のお話。
エッセイ本でした。
そして、確かに癒されます。
ばななさんの感性が素晴らしくて、いちいち心のなかでうなずきながら読んだ。
何気ない日常のなかに、キラキラした瞬間とかいっぱいあるんだな~。
そういうことを敏感に感じられる、ばななさん、素敵です(^^)
話のなかで、ご家族が登場されますが、息子さんの感性も素敵。
ばななさんのお子さんらしい。
ばななさんの本名は、マホコさん?
始めて知った!
異国の地を家族と過ごしていて、何気ない瞬間に、お父様が亡くなったことを
実感し悲しく思う場面は、ジ~ンとした。
まだ、両親は健在だけど、何となくその感情、わかる気がする。
ばななさん、よしもとばなな→吉本ばななにまた変更?
と不思議に思いましたが、新潮社のHPのインタビューを読んで納得。
また次回作も楽しみにしています♪
★★★★
発行年月:2015年9月
「人生に分岐点なんてものはない。
知らない間に、何処かの誰かに、
その道は選ばされている」
アルテーミス【artemis】ギリシア神話に登場する狩猟・貞潔の女神である。のちに月の女神ともなった。
人生には幾度となくこう思う瞬間があります。——あの時、あちら側を選んでいたら―—。しかし、その“あちら側”なんてものはそもそも存在していなくて、私たちは知らず知らずのうちに、何者かの采配によって、その人生を操られていると知ったら……。「アルテーミスの采配」は、何者かによって人生に張り巡らされた“罠”の恐ろしさを描いた長編ミステリーです。
物語は、AV女優のインタビューから始まります。自己実現のためにAV女優といった仕事を選んだ女たちは、口々に自分の人生の選択を正当化していきます。しかし―—その発言は、嘘で塗れているのです。「これは本当に自分の選択だったのか……」。しかしながら、これは決してAV女優を題材にしたミステリーではありません。芸能という世界に張り巡らされた、罠、そして落とし穴を入り口に、著者は、世の中で正当化されている選択のその恐ろしさを問うていきます。殺されていく女優たち、彼女たちの取材をしているうちに、女優たちの不審死の容疑者と疑われる男、その男が残した取材記録を手にし事件の真相を探ろうとする出版社の女。物語の視点は次々と変わり、物語を引っ張る謎もまた、どんどん姿を変えていきます。「殺人犯は誰か」「犯人の狙いは何か」「アルテーミスとは何か」「采配とは何か」……。
キーワードは、「復讐」です。人は無意識のうちに誰かから恨みをかっていて、その誰かが本気で復讐を考えた時、人の人生というのは何とも簡単に歪められるものなのです。人は人に復讐をする時、その人生をもってして、長い時間をかけて、相手の人生ごと呪い、乗っ取るのです。物語を読み終えた時、読者は気付きます。今自分が生きる人生もまた、無意識のうちに自分が傷つけた、誰かの手の中にあるかもしれないと。
謎が謎を呼ぶ一気読みミステリー。すべての想像と推理を裏切るどんでん返しの応酬に息つく暇もありません。ラスト読み終わった時、物語のすべてが、「真梨幸子の采配」だったと気付かされます。
(幻冬舎HPより)
AV業界の内部とそこに関わる女たち。
ふとしたキッカケで本人の意志でなく、足を踏み入れた女性たちがAVの世界から
抜け出せなくなるなんて・・・・恐怖です!
AV女優たちに「アルテーミスの采配」と題したインタビュー本出版のために
インタビューする名賀尻龍彦の話が第一部。
それぞれの女優たちの言葉は、何処か胡散臭さがある。
そして第二部では、インタビューされた女優たちとその関係者たちの話。
それぞれの事情。人間関係のもつれ。
名賀尻はいつの間にか、連続殺人の容疑者にされていて・・・・
しかし、人って怖いな。
誰かを傷つけ、陥れて・・・・。
しかし、著者の真梨さんって、こんな話ばかり書いているけど、どういう人物なんだろ?
ちょっと著者自身に興味沸いてきたわ~^m^
嫌な話なんだけど、最後まで結構、面白く読ませてくれる。
★★★
発行年月:2016年4月
ガンの発生率が高いと噂される高級老人ホーム。隣接する病院ではガンの最先端研究が進められていたが、特殊な院内感染が発生し──。理想と倫理の狭間で翻弄される人々。怒涛のサイエンス・ミステリー!
(集英社HPより)
医療系SF小説?
ありえないけど、なかなか興味深いなぁ~と思いながら読んでいました。
ガンの最先端研究が人類の進化を生む?
緑衣という言葉と、この表紙の絵から想像した光合成。
人類が植物化しちゃうって?
実際、研究の成果、生まれた2人の子ども。
男の子が亡くなった経緯をもう少しちゃんと知りたかったなぁ~。
そして、残された女の子、これからどうなるのぉ~?
面白い話なのに、なんだか中途半端に終わって、ちょっと拍子抜けかな?
まあ、読んでいる間が面白かったからいいか?^^;
★★★
発行年月:2013年5月
ブッカー賞最終候補作
オレゴン文学賞、ロジャース文芸財団小説賞、総督文学賞、スティーヴン・リーコック・ユーモア賞受賞作
粗野で狡い兄・チャーリー。普段は優しいが、キレると大変なことになる弟・イーライ。悪名とどろく凄腕の殺し屋シスターズ兄弟は、雇い主の“提督”に命じられるまま、ある山師を消しにカリフォルニアへと旅立つ。ゴールドラッシュに沸く狂乱のアメリカで兄弟は、この目も当てられないダメな旅路で、何に出遭い、何を得て、そして何か失うのか? 小説のあらゆる感情を投入し、世界の読書界に一大旋風を巻き起こした、総督文学賞など四冠制覇、ブッカー賞最終候補作! 訳者あとがき=茂木健
*第2位『闘うベスト10 2013』
*第4位『このミステリーがすごい!2014年版』海外編
*第5位(新人賞第1位)『ミステリが読みたい!2014年版』海外編
*第10位『週刊文春 2013年ミステリーベスト10』海外編
(東京創元社HPより)
ゴールドラッシュの時代の話。
一攫千金を狙って、多くの争いがあった時代ですね。
映画でもよくみる西部劇のなかの荒くれ者が沢山登場というかんじ。
主人公はシスターズ兄弟、兄のチャーリーと弟のイーライ。
提督の命令で、盗人のハーマン・ウォームを探して殺す目的で旅をする。
道中の話が愉快。
でも結構、残虐に殺しちゃったりするんだけど・・・・。
残虐な二人だけれど、会話のなかには、優しい人たち?と思わせるものもあり
途中であった少年には結構、優しく面倒見てあげたり
愛馬が瀕死の状態でも見捨てず最後まで一緒に居てあげたり。
そして、やっと見つけたハーマン・ウォームと何故か、砂金採りを共に行う
仲間になって・・・・・
兄弟自身も何度も命の危険に晒されながらの旅で、最後は、結局何のために
こんな大変な思いをしたのやら????というかんじ。
ラスト、兄弟を迎えた母親の平然とした対応になんだかホッとした。
兄弟もホッとしてるみたいで、それが愉快^m^
読むのに時間かかったけど、なかなか面白かった!!
★★★★
発行年月:2015年7月
謎の老人の活躍としくじり。ストーカー男の闖入。やがて重なりあう生者と死者の声――古びた洋館に住む女四人の日常は、今日も豊かでかしましい。ざんねんな女たちの現代版『細雪』。
(中央公論社HPより)
「細雪」を詳しく知らないですが・・・・
四人の女性たちの暮らしぶりがほんわかしていていいです!
そして同じ敷地内に暮らす老人・山田。
最初は、厄介な存在か?と思っていたけれど、用心棒意識が高い害なき人と
わかりホッとした~。
最後には、可愛げある感じも好印象に変わったりして・・・^m^
この家の過去を語るのがカラスというのも面白い。
そして河童も登場!!
しかも、河童が大活躍!
ちょっと森見登美彦氏の不思議なお話に雰囲気似てたかんじ。
行方知れずの佐知の父親のこともわかって、その思いを知り、ちょっと切ないような
気持ちにもなったけれど、思わぬ形で佐知にその存在を少し感じて貰えたのは
良かったなぁ~。
面白かった!
★★★★
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;