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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2016年11月

少年少女の青春の舞台裏には、親たちの奮闘が!? 息子の吹奏楽部の活動に巻き込まれたワーキングマザー。やることはどっさり、人間関係も大変! それでも頑張る、笑いと涙の痛快エンターテインメント。       

                   (集英社HPより)




「七人の敵がいる」の山田陽子が主役。

文芸編集者でバリバリ仕事をこなしながら、一人息子の陽介の学校でも
PTA役員などを引き受けたり頑張る姿は応援したくなる。

今回は、私立中学受験の場面から・・・。
夫の上司の息子がトランペット演奏をする姿に感動した陽介は
同じ中学で自分もトランペットを演奏したいという。

ああ、でも受験は失敗。
公立中学へ進学。
そして吹奏学部に入部。

トランペットは人気の楽器で、経験者が優先的に割り当てられ、
陽介はファゴット演奏に。

ファゴット・・・知らなかった^^;


陽子は息子がトランペットを演奏出来ないことが不満で、学校に意見しに。
ああ、相変わらずの姿・・・笑

自分の息子のこととなると周りのことを考えずに突っ走る。
でも、どうにもならない事情がわかれば引くのでまあまあ許せる^^;

その後も陽子に降りかかる難題。
吹奏学部の保護者って大変だわ~。

定期演奏の会場になる市民ホールの予約取りが一番ビックリ!
でも陽子の働きでそれが解消されて良かった!
大手柄です!


陽介の部活動の様子もなんだか微笑ましい。
ファゴットを優しく指導してくれた先輩の女生徒に恋心を抱いたり。

最初から最後まで楽しく読めた。



                          ★★★
 
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発行年月:2016年12月

「忘れても忘れても、ふたりの世界は失われない」

新しい記憶を留めておけないこよみと、彼女の存在が全てだった行助の物語。
『羊と鋼の森』と対をなす、著者の原点にして本屋大賞受賞第一作。

                (文藝春秋HPより)




100頁ちょっとの短いお話でしたが、とても心に残る素敵なお話でした。

生まれつき足に麻痺があり松葉杖をついている行助(ゆきすけ)と
たいやき屋を営むこよみの出会いから、その後の二人のこと。

行助とこよみの場面が、最初からほっこり(^^)

こよみが事故に遭って、3か月間意識がなく、その後、意識は回復し
退院するのだけど、脳のダメージによる記憶が長続きしない障害が残ってしまう。

そのことはとてもショックなことだけど、行助の素敵なところは
その障害を普通に受け入れたこと。
なかなかこういう出来た人居ないと思う。
恋人を支えるのは当然みたいなことじゃなくて、こよみさん自身を丸ごと
受け入れているからこその言葉だったりが、本当に素敵。

この二人が一緒に居る限り、そこには優しいもので満たされている。
と思わせてくれる。



宮下さんの物語は、いつも心を温かくしてくれるなぁ~。


                         ★★★★★
 




発行年月:2016年7月

あの子がいない――。山口妙子の娘、琴美が行方不明になった。パートが長引いて幼稚園のお迎えが遅れ、友達のお母さんが一緒に連れ帰ってくれたのだが……。公園で遊んでいて琴美だけが忽然といなくなってしまった。目撃情報はなく、警察の捜査も行き詰まり――山口家は琴美を捜し続け、行方につながる糸を一本ずつたぐりよせる。そしてついにたどりついた真相とは。家族の形を問う衝撃のサスペンス。

                    (双葉社HPより)




決まった時間にお迎えに行けなかった母親。

子どもが一緒に遊びたがったからと一緒に連れ帰って公園で遊ばせて
いるうちに子ども達を見失った母親。

あの時こうしていたら。。。。と後悔ばかりの日々。
辛いでしょうね。
それぞれ。

捜索しても全く手がかりなしで随分年数が経って・・・
場面がいきなり違うところに飛んだので、この人たちがどう行方不明の
女の子と関わってくるんだろう?と思いながら読んだ。

そして・・・
ああ、この父親も辛かっただろうな。
でも幾ら亡くなった娘に似ていたからと連れ帰ったら犯罪。


でもラスト、行方不明だった女の子が実の親たちの前に現れて
ここから新たな家族の物語が始まるんだな~と思えてホッととした。


                         ★★★



行年月:2016年5月


 女優の藤吉弓香は、故郷で開催される同窓会の誘いを断った。母親に会いたくないのだ。中学生の頃から、自分を思うようにコントロールしようとする母親が原因の頭痛に悩まされてきた。同じ苦しみを抱えた親友からの説得もあって悩んだのだが……。そんな折、「毒親」をテーマにしたトーク番組への出演依頼が届く。(「ポイズンドーター」)
呆然、驚愕、爽快、感動――さまざまに感情を揺さぶられる圧巻の傑作集!

                     (光文社HPより)



長篇かと思ったら、短編集でした^^;

どの話もダーク。
母親と娘の関係がうまくいっていないことから招かれる悲劇の数々。
う~ん。母親と娘って、難しい。


<マイディアレスト>
6歳下の妹には、甘かった母親。
同じことをしても自分は叱られたり罵られたりするのに妹にはお咎めなし。
近所で起きる妊婦の連続暴行事件。
妊娠して里帰りする妹を心配する母親。


<ベストフレンド>
テレビの脚本新人賞に応募した涼香は優秀賞。
最優秀賞は、大豆生田薫子。
薫子の作品はやがて映画化が決まる。
薫子を羨む涼香。
薫子が命を狙われる。涼香から恨みをかっていると思っていた薫子だったけど・・・・


<罪深き女>
15名の死傷者を出した事件の犯人・黒田正幸20歳。
幼い頃、同じアパートに住み、共に母子家庭だった天野幸奈(25歳)は
正幸をそんな風にしてしまった原因は自分にあると語る。


<優しい人>
バーベキュー広場で殺された奥山友彦。
一緒に居た女性・樋口明日実が事情聴取される。
二人を知るどれぞれの人たちはそれぞれが優しい人だったという。


<ポイズンドーター>
女優の藤吉弓香はトーク番組でその話題である「毒親」について語る。
その後、弓香の母親が交通事故死。

<ホーリーマザー>
弓香の母親・佳香を知るものが弓香が語った毒親節を否定。



その人のためと思って本人がやっていることが必ずもその人のためになっていない
という話。
それどころか、逆に憎しみや妬みを抱かせてしまう恐怖。
ああ、怖いな。
こんな風にならないためにはどうしたらいいのかな?

でも親になって娘を持つと、以前は腹が立った母親の言葉も今なら少し
理解出来ることも多々。

後味悪い話ばかりなのに、面白かった。
流石、湊さんです!


                         ★★★★



発行年月;2016年8月


 ガールズライフを楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながらお洒落生活を満喫中。マウンティング、セクハラ、モラハラ、毒親……おバカさんもたまにはいるけど、傷ついてなんかいられない。そっちがその気なら、応戦させてもらいます! 大人気『和菓子のアン』シリーズの著者が贈る、最強デトックス小説

                     (新潮社HPより)



服飾の勉強をして、アパレルメーカーに勤務しているミキ。
実は男性で本名は小川幹生。

スタイル抜群で見た目は女の子。
心も乙女。でも可愛い女の子が好き。

普通に男として可愛い女の子と結婚しても世間的にはOKなのに
それじゃあ偽装結婚になっちゃうという。

そして、ミキの元に現れた高校時代に同級生・後藤。
ミキに対面しても幹生と気づかず。
でも幹生が暴露して、以後居候の身に。
この二人の関係がなんともほのぼの。
男同士なのにね。
でもミキが好きなのは女の子。

二人はずっと親友で居られそうだな。

でもそれぞれ、何十年後はどうなっているんだろ???

全く想像つかない。

でも、面白かった。

世の中、男性、女性ってわけられない性があるんだな~。
そういうことを普通に受け入れられる世間になるといいね。

ミキの両親は、その点、立派だな。


                             ★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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