発行年月:2017年7月
金髪ピアスでろくに高校も行かずふらふらしている俺が、先輩の小さな子どもの面倒をみる羽目になった。泣きわめかれたり、ご飯を食べなかったり、最初は振り回されっぱなしだったけど、いつしか今まで知らなかった感覚が俺の心を揺り動かしていた――。16歳の思いがけない奮闘を描いた、感涙必至の新しい青春小説。
(新潮社HPより)
16歳の大田君が先輩に頼まれ、1歳10か月の鈴香ちゃんを昼間だけ預かることに。
ちょっと綺麗に事が運びすぎるかんじだけど、大田君よく頑張った
泣き続ける子を相手にした最初の2日間は、しんどかったと思うけどね。
実際、子どもの面倒を見たことがない16歳の男子には無理なことだと
思うけど。
茶髪でピアスしている高校生・・・普通なら避けられて当然でも鈴香ちゃんと
公園に行き、そこで知り合った子連れのお母さんたちは、何の偏見も持たずに
同じ子どもを遊ばせるために公園に来たということで会話して
次第に親しくなっていく。
それがよかったなぁ~。
人は見た目で先ずは判断されちゃうことが多いけど、大田君の優しさを
理解してくれる人に出会えて本当によかった。
そこの公園デビューでつまずいたらこの話はうまく進まないだろうけどね^^;。
子ども相手に、大変だけど、そんななかでも自分なりに工夫したりして
鈴香ちゃんのことを考えて行動する大田君は本当に良い子だと思った。
中学時代の陸上の顧問だった上原先生もいい。
大田君のこと、ちゃんとわかってる。
高校の吹奏楽部の和音との関係も良い感じだったし、これからの高校生活も
充実したらいいのになぁ~。
大田君の今後の話も読めたらいいな。
「あと少し、もう少し」で駅伝大会で2区を走ったのが大田君だったんだ~
上原先生もいたいた!
自分の記事、辿ったら少し思い出した!
再読してみようかな?
★★★
PR
発行年月:2017年6月
デートの途中、突然時が止まった。動かない街に現れたのは、「神」と名乗る二人の男。ペラペラまくしたてる二人に肩を叩かれ戻った世界は、あれ、何かが違う……? 万城目ワールド、ここにあり! アヤしげな「神様」に願いを託し、叶えられたり振り回されたりする人たちの、わちゃわちゃ神頼みエンターテインメント。
(新潮社HPより)
神様が主人公って・・・^m^
4つの章に分かれて、それぞれのターゲットにした人間の願いを叶えるため奮闘。
神様も案外大変ですね~。
<はじめの一歩>
付き合って5年のカップルをなんとかうまく一歩進ませようとする神様。
<当たり屋>
26歳の当り屋の男。
「膝の痛みをどうにかしてほしい」と神社に神頼み。
「当りにあたるべし」の言霊を打ち込む。
<トシ&シュン>
俊と書いてシュン。
瞬と書いてシュン。
のカップル、俊は男性、瞬は女性。
それぞれには夢がある。
夢を成就するべきか、恋を成就するべきか、悩める二人。
<パーマネント神喜劇>
小学校3年生の美琴。
大きな地震を体験し、今も余震が続く町に住む。
冬休みは離れた場所のおばあちゃんの家で過ごす。
そこの神社で「地震を終わらせてください」とお願いする。
それぞれの願いを神様は何とか叶えてあげたいと、あれこれ考える。
実に人間味ある神様。
喋り方も普通のおじさんみたいだし・・・。
でも、なんだか読んでいるとほっこりする感じで良かった。
その神様の様子を取材の目的で同行する男とのやり取りも可笑しい。
万城目さんの過去作品もちらほら出てきてファンには嬉しい。
★★★
発行年月:2017年8月
温かい気持ちになったあとに、思わず涙があふれてしまう。――風格のある原宿の洋館はGHQの接収住宅でもあった。そこに小さな女の子はなぜ出没するのか? 戦時中、「踏めよ 殖やせよ」と大活躍し焼夷弾をあびながらも生き延びたミシンの数奇な運命とは? 少しぼけた仙太郎おじいちゃんが繰り返す、「リョーユー」という言葉の真意は孫娘に届くのか? おさるのジョージの作者たちは難民キャンプで何をしていたのか? やわらかいユーモアと時代の底をよみとるセンスで、7つの幽霊を現代に蘇生させる連作集。
目次
第一話 原宿の家/第二話 ミシンの履歴/第三話 きららの紙飛行機/第四話 亡霊たち/第五話 キャンプ/第六話 廃墟/ 第七話 ゴーストライター
(毎日新聞出版HPより)
7つの短編集。
どの話も良かった。
少し懐かしい気持ちにもなれる。
戦争が絡んだ話が多かったかな?
少し寂しいような、それでも温かいものも感じるような話が多い。
二話目の<ミシンの履歴>は、主人公がミシン。
昔、実家にもあったシンガーの足踏みミシン。
ここにも戦争が・・・。
ミシンも焼夷弾の被害に遭うけれど、なんとかその後も活躍。
こういう話を読むと、いろいろな歴史を見て来た道具たちには、色々な人の
思いが宿っていそうだと思う。
印象深く一番好きなのが最後の<ゴーストライター>
編集者に就職した工藤てるみ。
ゴーストライターの仕事をするにあたっての心構えを日々学ぶ。
ゴーストライターって、ちょっとマイナスのイメージだったけど、
ここでのそれはちょっと違った。
言葉を持てないひとたち(ゴースト)の代弁者として、
その人が聞いて欲しいこと(伝えたいこと)を言葉にして伝える。
それがライターとして必要なこと。
中島さんが作家として書きたいこと、まだまだ沢山、あるってことですね。
やはり、素敵な作家さんだなぁ~。
★★★★★
発行年月:2006年4月
わたしいま、しあわせなのかな。
寄り添っているのに、届かないのはなぜ。
たゆたい、変わりゆく男女の関係をそれぞれの視点で描き、
恋愛の現実に深く分け入る長篇。
(中央公論新社HPより)
少し前の川上作品、図書館棚にて手に取る。
中西リリ、35歳で2年前に結婚した幸夫を、好きじゃないことに気づいてしまう。
真夜中の公園を歩くのが日課になり、そこで同じように、マウンテンバイクで
公園を周回している青年・暁(26歳)と昼間のスーパーで偶然、会い、そのまま暁の家に。
リリの親友・宮本春名。私立の女子高の英語教師。
リリの夫とリリの結婚後、不倫しながら、年下の悟(28歳)、遠藤(33歳)とも付き合う。
そして。。暁と悟は兄弟。
なんだか、ハチャメチャな設定だけど、物語だから、面白かった。
リリの結婚後の幸夫に抱く感情は、理解できる。
でも、現実的に、こんな風に行動するのはね~。
ま不倫は仕方ないと考えても、妊娠したあと、離婚を申し出て暁とも別れるって
これからどうするの?
これからのリリが気になる終わり方だわ~。
春名の行動も謎だけど、こちらは独身だったから、まあ正しい判断だったかな?
★★★
発行年月:2017年9月
経営危機に瀕している旅行会社の名物企画「失恋バスツアー」。このツアーの趣旨は、失恋した参加者に、鄙びた旅館、わびしい粗食、うら寂しい観光地を提供してどん底まで落ち込んでもらい、あとは上がるだけ、グイグイ元気になってもらいましょうというもの。しかし、添乗員として乗り込んだ37歳の天草龍太郎は、カウンセラーとして同じく添乗している小雪に自らがフラれたばかりだった。ツアー中も小雪はツレない態度。しかも今回の参加者はとことん濃いメンツで、やたら元気な金髪ハーフ美女、自称パンクロッカー、修験者のような巨漢、謎の中国人、文学少女ふうお嬢様など、彩りが豊かすぎる9名。ハプニング続きで翻弄される龍太郎だが、意外な事実が次々と明かされていく。笑いあり、涙ありの感動ツアー、いざ出発進行!
(双葉社HPより)
失恋バスツアー参加者
<男性>
入道さん、サブローさん、教授、陳さん、ジャック
<女性>
桜子さん、ヒロミン、モモちゃん、るいるいさん
添乗員・天草龍太郎、 運転手・吉原まどか、 カウンセラー・小泉小雪
個性豊かなメンバーたち・・・^m^
それぞれの参加理由も徐々に明かされ、ツアー最後は、みんなハッピーという
かんじで、実に楽しい。
特に、陳さんと入道さんが傑作!
森沢さんの物語は、読後感良いから好き♪
★★★
カレンダー
カテゴリー
フリーエリア
最新記事
(12/09)
(12/07)
(12/06)
(12/05)
(12/03)
最新トラックバック
プロフィール
HN:
kyoko
HP:
性別:
女性
自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
ブログ内検索
P R
カウンター
フリーエリア
