発行年月:2012年6月
さびれた商店街の活性化、請け負います!
不況にあえぐユニバーサル広告社。次なるクライアントは閑古鳥が鳴く「さくら通り商店会」だった。最初はポスター制作だけのはずが、いつしかタッグを組んで商店街の活性化を目指すことに……。
(集英社HPより)
ユニバーサル広告社シリーズとは知らずに読みましたが楽しく読了しました。
会社を移転したユニバーサル広告社。
さびれた商店街のなかにある和菓子屋<岡森本舗>の上に。
そして、商店街活性化のイベントに参加することになる。
なかでも社員の杉山が活躍。
離婚した妻は再婚したけれど、小学3年生の娘・早苗とは手紙でやり取りを
してお互いの近況報告をしている。
そして、気になる恋の行方。
お寺を継ぐため修行に出る光照と教会の娘・初音。
二人のこれからも気になる。
これ続編出てるのかな?
後で探してみよう。
閑古鳥のなく商店街を何とか盛り上げようと奮闘する者たちの姿が
生き生きしていて楽しかった♪
★★★
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発行年月:2000年8月
闇につつまれたキッチンをほのかに照らす蝋燭の灯り。停電の夜ごと、秘密の話を打ち明けあった二人は、ふたたびよりそって生きることができるのか。――表題作ほか、O・ヘンリー賞受賞の「病気の通訳」等全九篇を収録。インド系女性作家による瞠目のデビュー短篇集。本年度ピュリツァー賞、PEN/ヘミングウェイ賞受賞作!
(新潮クレストブックHPより)
ラリヒの作品は既に幾つか読んでいますが。デビュー作の短編集は
興味あり図書館で借りました。
表題作は一番最初。
5日間、午後8時から1時間停電になるという事態に、夫婦はその前に
夕飯の支度を済ませ、キッチンでろうそくの灯りの元、食事とお喋りをする。
今までお互いが語ったことのない話をしようと決めて話しだす二人。
二人がまだ結婚する前の話だったり、クスッと笑える話など。
でも、二人は別れることになる。
ああ、切ない。
この二人ならうまくこのままやっていけそうなのに・・・・。
他人には理解できないどうしようもない亀裂が出来てしまったんでしょうね。
この表題作がやはり、心に一番、残りました。
訳者の解説もなかなか興味深く、著者の生い立ちなども紹介されていて
著者の家族の話が話の題材にもなっているんだな~と。
訳者も素晴らしいのか、ス~ッと読める。
どの話も良かった!
またラリヒの本、探して読んでみよう。
★★★★
発行年月:2016年9月
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
二人デ居タレドマダ淋シ、
一人ニナツタラナホ淋シ、
シンジツ二人ハ遣瀬ナシ、
シンジツ一人ハ堪ヘガタシ。
(北原白秋「他ト我」より)
北海道釧路市の千代ノ浦海岸で男性の他殺死体が発見された。被害者は札幌市の元タクシー乗務員滝川信夫、八十歳。北海道警釧路方面本部刑事第一課の大門真由は、滝川の自宅で北原白秋の詩集『白金之独楽』を発見する。滝川は青森市出身。八戸市の歓楽街で働いた後、札幌に移住した。生涯独身で、身寄りもなかったという。真由は、最後の最後に「ひとり」が苦しく心細くなった滝川の縋ろうとした縁を、わずかな糸から紐解いてゆく。
北海道警釧路方面本部。新たな刑事の名は、大門真由。
(小学館HPより)
本を読む前にドラマ化されたものを観てしまった^^;
なので、大門真由は、柴崎コウの顔が浮かぶし、その他の人物も
ドラマの人の顔が・・・・。
お話は切ない。哀しい。
今までの桜木作品に共通した過去にある事情を抱え生きる女性の強さ
哀しさなどがヒシヒシ伝わってくる。
事件は一人の男性の死。
そこに関わってくるのは、ある姉妹の哀しい過去。
何かがもう少し違ったら、皆、昔のことは思い出話にして幸せに暮らせただろう。
なんとも言えない空しい気持ちになります。
ドラマも面白かった。
桜木さんの北海道を舞台にした作品の風景描写は、映像化することで生きたかんじ。
北原白秋の詩がジ~ンと沁みました。
★★★
発行年月:2016年3月
かつての恋人との再会で芽生えた新たな感情、「愛人」という言葉では割り切れない関係、久しぶりの恋を捨てても守りたいもの――普通の恋愛とは呼べない。でも混じり気ない愛情と絶対的な安心感を与えてくれる存在を、特別な香りとともに描く全五篇。もうときめきだけでは満たされない大人に贈る、究極の恋愛小説
(新潮社HPより)
<アンビバレンス>
写真家のみちる。
憧れだった写真家の助手として働き、愛人関係にも。
新しい恋人は調香師・安藤優司。
しかし、飼っているインコのしんのすけにヒドイことをして嫌悪感。
<オー・ヴェルト>
2年前に夫の浮気が原因で離婚。
既に夫への愛情は冷めていたので何の未練もなく。
かつての恋人が住む地域に仕事で出向き、久しぶりに元恋人と再会。
<バタフライ>
中古車販売の裕人(ヒロト)は、調香師の安藤から女性客・志織を紹介して貰う。
志織は美容業界に顧客を多くもつPR会社の経営者。
やがて男女の関係になるが、あるときを境に連絡が途絶える。
志織は乳がんのため手術を受けたという。
<サンサーラ>
香奈は過呼吸発作で救急車で病院に。
以後、外出先で同じ症状になるのが怖く、家にこもりがちに。
ペットショップである日、子犬と目が合い、そのこを家で飼うことに。
名前を真太郎とつけて可愛がるが、心臓に先天的な疾患があるとわかる。
香奈の母親ペットショップに文句を言うが香奈はそんな真太郎を
変わらず愛する。
<TSUNAMI>
突然の地震。
津波が町を飲み込む映像をテレビでみて愕然とする。
瀕死の飼い猫・タビスケの最期のときも迫っている。
色々な愛の物語。
動物がらみの話が2つ。
印象に残ったのは<バタフライ>。
綺麗な乳房を褒めて貰った思い出を大事に、この先志織は生きて行くのかな?
強い女性だな。と感じた。
どの話も面白く読んだ。
調香師・安藤とかリンクしているのも面白い。
★★★
発行年月:2016年10月
西洋と東洋の芸術を融合し、新しい陶芸の世界を切り拓いたイギリス人陶芸家バーナード・リーチ。日本を愛し日本に愛されたその半生を二代にわたり弟子となった名も無き父子の視点から描く感動長編。
(集英社HPより)
名前は聞いたことあったけど、こんなに日本と関係があった人だったとは
知らなかった。
日本に来るキッカケになったのがイギリス留学中の高村光太郎とか。
そして、その高村光太郎が日本で沖亀太郎と留学前にあっていたという
偶然から、物語が始まって行く。
人の縁っていうのは、こうしてどんどん広がっていくんだなぁ~。
亀太郎は、光太郎の口利きで光太郎の父・光雲の書生となる。
光雲は東京美術大学で彫刻を教えていた。
そんな高村家にある日、訪ねて来たイギリス人のバーナード・リーチ。
亀太郎は、リーチの側で長く過ごすこととなる。
亀太郎自身は、特別、有名人になったわけではないけれど、リーチの作品づくりの
大きな手助けをした人物。
やがて、亀之助の息子・高市が父の功績を辿る。
この物語は、事実を基に書かれたと最後にあったけど、亀之助は実在した
人物なのかな~?
リーチがイギリスに戻り、セントアイヴスで作品作りをするとき、
亀之助と同様、手助けした濱田庄司は陶芸家として世に知られている人物の
ようだけど。。。。
でも亀之助とリーチの信頼関係がこの物語の核。
リーチの作品、観に行きたいなぁ~。
素敵な物語でした!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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