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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2015年6月


 幕末の石見銀山。間歩(まぶ)と呼ばれる鉱山の坑道で生まれたお登枝は、美貌を見込まれ女郎屋に引き取られた。初めて客を取る前の晩、想いを寄せる銀掘の伊夫を訪ねるが、別の男に襲われる。とっさに男を殺め、窮地を救ってくれた伊夫と身体を重ねたお登枝。罪と秘密をともに抱えた二人の行く末は――。変わりゆく世を背景に、宿命を背負った男女の灼けつくような恋を官能的に描き切った力作時代長編。

                     (新潮社HPより)




あさのさんの時代物に外れなしなので、期待大!

これ2015年の発行なのに、チェック漏れで読んでなかったと気づいて
図書館から借りました。


幕末の銀山で働く男たちの様子が壮絶。
命を懸けた仕事。
肺を病んで長く生きられない男たち。

銀山の間歩で生まれた登枝。母親は登枝を産んで間もなく亡くなり、父親は
誰なのかもわからず。ずっと銀堀のなかでは長く生きている爺に育てられる。
が、その爺も亡くなり、女郎屋へ。

ずっと想いを寄せている銀堀職人の伊夫との切ない恋愛物語が中盤までは
良い感じだったけど、登枝は女郎屋でも花形的存在になり、結構、恵まれた
かんじ。

それでも伊夫のことは一番に想い続け、病に倒れたと知り、駆け付け
側にいることを選ぶけれど、結局は戻ることに。


う~ん、もうちょっと違う展開だったら泣けるんだけどなぁ~。

女郎屋に通い、登枝を気に入ってくれた馬蔵も良さそうな人で
結局は、登枝は安泰な生活を送ったということでしょうね。

冒頭、登枝が70歳を過ぎて語る話という設定じゃなかった方が
良かったような・・・・。


読む前の期待度が大きかったゆえ、少し期待外れなかんじかな?

面白くないわけじゃないんだけど。。。。^^;


                          ★★★
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発行年月:2017年8月

銀河通信につないでごらん、賢治の声やいろんな声が、聞こえてくる……足穂や百閒とおぼしき人々から、詩や童話の登場人物までが賢治を語る、未知なる4次元小説体験!

                     (河出書房新社HPより)





宮澤賢治・・・あまり詳しくないですが、楽しかったぁ~。

銀河の通信所というタイトルから、なんだかSFだけど
とてもロマンチックな銀河からの通信。

宮澤賢治ゆかりの人たちを訪ねてインタビューするという企画に基づき、
色々な人が登場。

最初は宮澤賢治さんご本人へのインタビュー!
それから彼と親交があった人たち。
やはり、もうこの世には居ない作家さんとか。

時空も越えて、賢治さんについての話が語られる。


宮澤賢治の作品名は、いくつも頭に浮かぶけれど、ちゃんと読んだのは
そんなに多くない。

今度、作品集でも手に取ってみようかな?


賢治さんとゴッホが共通する感性を持っていたというのは著者の見解かな~?
でも、なんとなくわかる感じもする。
両方をよく知るわけじゃないけれど・・・^^;

表紙も良いですね~(^^)


                         ★★★★★



発行年月:2017年7月


 
最強の殺し屋は――恐妻家。

物騒な奴がまた現れた!
新たなエンタメの可能性を切り開く、娯楽小説の最高峰!

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。
一人息子の克巳もあきれるほどだ。
兜がこの仕事を辞めたい、と考えはじめたのは、克巳が生まれた頃だった。
引退に必要な金を稼ぐため、仕方なく仕事を続けていたある日、爆弾職人を軽々と始末した兜は、意外な人物から襲撃を受ける。

こんな物騒な仕事をしていることは、家族はもちろん、知らない。

書き下ろし2篇を加えた計5篇。シリーズ初の連作集!

                   (角川書店HPより)




殺し屋としては最強なのに、家庭のなかでは、妻の言動にびくびく。
機嫌を損ねる受け答えはしないといつも気をつけて発言し、夜間、音を立てずに
空腹を満たす食べ物は、魚肉ソーセージがいちばん!という。

なんだかそのギャップが可笑しい。

でも、殺し屋は止めたいと思い始め、そのことが、<兜>を追い詰めて
いくことになる。

後半、兜の息子・克己が成人し、家庭を持ち、父親のことを知ろうと
奔走。

ボルダリングジムで知り合った松田との関わり方や、文具メーカーの営業社員と
して出向いた先で知り合った警備会社社員の奈野村との関わり方が、良かった。

でも、奈野村は同業者だったとは・・・・\(◎o◎)/!
お互い、殺し屋じゃなければ、良い友人関係が続けられたのに・・・。


そんななか、一番不気味だったのは、兜に依頼をする役目の医師。
殺しの依頼を病院の医師がするっていう設定は面白かったけど。


殺し屋だけど、色々な人の命も助けた兜・・・恰好よかったな。



                       ★★★★



発行年月:2017年10月


 「ツバキ文具店」は、今日も大繁盛です。 バーバラ夫人も、QPちゃんも、守景さんも、みんな元気です。 みなさんのご来店をお待ちいたしております。――店主・鳩子 亡くなった夫からの詫び状、川端康成からの葉書き、 大切な人への最後の手紙……。 伝えたい思い、聞きたかった言葉、 「ツバキ文具店」が承ります。

                     (幻冬舎HPより)



待っていました!
「ツバキ文具店」の続編です!

今回は代筆のお仕事の話より、鳩子自身の事が描かれていて
みんな幸せそうで何より(^^)

鳩子とミツロー、それとQPちゃん、ミツローの亡くなった元妻・美雪さんへの
思い。
ミツローの実家に行ったときのこと。

どれも温かい気持ちになれる場面でした!

ずっと鳩子たちの日常を覗いていたい気分♪

気になってしまったのは、男爵の病状。
パンティーと結婚して子供も生まれて幸せそうなんだけど
今後が気になります。

続編をまた待ちます!


                      ★★★★



発行年月:2017年10月


 川上弘美さんの最新刊は、長らく待ち望まれていた恋愛と結婚を描いた長編小説。500ページ超えも一気読み必至の傑作です。

主人公は1966年ひのえうまの同じ日に生まれた留津とルツ。このパラレルワールドに生きるふたりの女性は、いたかもしれないもうひとりの「自分」。それは読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれませんし、留津とルツの恋人や夫も読者のあなたのもうひとりの「自分」かもしれません。

主人公の2人のように「いつかは通る道」を見失った世代の女性たちのゆくてには無数の岐路があり、選択がなされます。選ぶ。判断する。突き進む。後悔する。また選ぶ。進学、就職、仕事か結婚か、子供を生むか……そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか。少女から50歳を迎えるまでの恋愛と結婚が、留津とルツの人生にもたらしたものとは、はたして――

道は何本にも分かれて、つながっていて、いつの間にか迷って、帰れなくなって……だからこそ「人生という森は深く、愉悦に満ちている」。

装画と挿画はファッションブランド「ミナ ペルホネン」の皆川明さんが手がけています。
たくらみに満ちた造本にもご注目ください。

                       (日本経済新聞出版HPより)



留津とルツ。
0歳から60歳までの出来事を綴る。

家族構成はおなじ。
両親と弟。


留津は危機的状況を経て生まれ、ルツは安産で生まれた。

その後の小学校時代、中学時代、高校時代、大学時代。
友だち、ボーイフレンド、進路など、それぞれに問題が出て
それなりに解決しての繰り返し。

どんな道を選ぼうとそこには、困難もあるし、幸せもある。

成人してからは、それぞれが出会っていた人たちが交錯する。

共通して登場したルツの中学時代のちょっと気になっていた林くんが、なんだか
良い感じだったなぁ~。
ゲイなんだけど、人間として正しいことを言っていた。

それに対して、留津の夫・神原俊郎はよくわからん人だったな~。
ずっと独身だったルツの夫としても登場するんだけど。


最後は、留津とルツ以外の流津、琉都、瑠通、るつ
と登場して、それぞれ60歳にして誰と歩んでいるのか語る。



まあ、いろいろな人生の岐路があるけど、
自分が選んできた道が一番で今ここにいる自分は幸せなんだと
思える生き方したいなと思った。

なかなか面白かった!



                         ★★★★
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