発行年月:2016年11月
何が“普通”になるのかは、誰にもわからないのだ。
ママ友の不倫疑惑、熾烈な保活、過酷なお受験、驚愕のお誕生会、そして――。保育園に通う一男一女を抱える鶴峯家。家族の幸せを守るべく、新米騎士(ナイト)が右往左往しながら奮闘中!
鶴峯家
パパ 裕(35) 会計事務所に勤務。家族を愛するイクメン(?)
ママ 志保(35) オーガニックコットンの専門ブランド『merci』を起業
長女 莉枝未(5) ゆりの木保育園メロン組
長男 琉大(2) ゆりの木保育園イチゴ組
(光文社HPより)
ちょっと一般家庭とは、違う人たちの話かな?
それにしても都会でのママたちの育児は大変。
小学校受験のための塾での話はビックリ(@_@;)
二人めの出産が受験の時期と重なると非難されるって・・・・恐ろしいわ~。
お誕生会の話も同じくビックリ\(◎o◎)/!
でも、鶴峯家のパパは理想的なパパだなぁ~。
育児を母親任せにしないで、ママ友とも上手く付き合えて
最後の長男・琉大くんの言葉が遅いという志保の母親からの指摘や意見にも
ハッキリと口出ししないでほしいという旨を伝えて男らしい!!
もうこういう子育てを終えた身なので、楽しく読んだけど
まだこれから結婚して・・・とかこれから出産とか言う人が読んだら
気が重くなりそうな物語かな~?^m^
★★★
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発行年月:2016年9月
「死んでいく患者も、愛してあげてよ」 命の終りを真摯に見つめる現役医師による、感涙のデビューミステリ。 現代の終末期医療の在り方を問う、渾身の書き下ろし。 大学病院の総合診療科から、「むさし訪問クリニック」への“左遷"を命じられた37歳の水戸倫子。そこは、在宅で「最期」を迎える患者専門の訪問診療クリニックだった。命を助けるために医師になった倫子は、そこで様々な患者と出会い、治らない、死を待つだけの患者と向き合うことの無力感に苛まれる。けれども、いくつもの死と、その死に秘められた切なすぎる“謎"を通して、人生の最期の日々を穏やかに送れるよう手助けすることも、大切な医療ではないかと気づいていく。そして、脳梗塞の後遺症で、もう意志の疎通がはかれない父の最期について考え、苦しみ、逡巡しながらも、静かな決断を下す――。その「時」を、倫子と母親は、どう迎えるのか……?
(幻冬舎HPより)
現役の医師が書いたということで、先ず興味を惹かれた。
大学病院から看取りを主にするクリニックへの異動。
左遷されたと最初は、不服に感じた主人公の医師・水戸倫子。
クリニックの男性看護師・コースケとのコンビが良い感じ!
訪問する患者たちは、やがて死に至るのだけど、満足して亡くなっていく人が
殆ど。
奇跡が起きないという段階に来たら静かに痛みや苦痛だけを取り除いて貰って
安らかに逝きたいと思うのが大半の人の考え方でしょう。
最先端の医療を提供する病院も必要だけれど、これからは終末期医療も
もっと進歩して、最期を自分で選択できることが普通になればいいなと思う。
倫子の指導をしている大河内教授も素敵な医師でした!
こういう温かい気持ちで患者に接することが出来る医師に診て貰いたいものです。
患者さんの人間ドラマ的な部分も楽しめて、読み応えもありでした!
今後も医師としての視点を生かした物語を書いて欲しいな~。
★★★★
発行年月:1994年10月
人類がはじめて月を歩いた夏だった。父を知らず、母とも死別した僕は、唯一の血縁だった伯父を失う。彼は僕と世界を結ぶ絆だった。僕は絶望のあまり、人生を放棄しはじめた。やがて生活費も尽き、餓死寸前のところを友人に救われた。体力が回復すると、僕は奇妙な仕事を見つけた。その依頼を遂行するうちに、偶然にも僕は自らの家系の謎にたどりついた……。深い余韻が胸に残る絶品の青春小説。
(新潮文庫HPより)
初めて読む作家さん。
ラジオで紹介されていて気になって図書館から借りた本。
読みやすい、面白い・・・・この1冊で著者のファンになりました♡
主人公のマーコ・フォッグは、父親が誰かわからない。
母親も病死し、自分のルーツを知るすべがない青年。
良い大学を出ているのに、自堕落な生活から財産を失くし、どん底生活に。
最初から前途多難なスタート。
それでも、そのままじゃだめだとバイトを始める。
家なしのマーコにはありがたい住み込みで、食事も3食出して貰える。
その仕事は、偏屈な老人・エフィングの介護をすること。
老人は脚が不自由で視力も失っている。
餓死寸前のところを救ってくれたキティとはその後、お互いに好意を抱く関係に。
途中、巨漢の歴史学者・バーバーと出会い、親交を深めていく。
偶然の出会いかと思った人たちが、徐々にマーコにとって深い関係にある人たちと
わかりビックリ!
語り手が、エフィングになり、彼の過去の話になった時も面白かった。
バーバーの話もその後、知り、マーコのルーツが段々と明かされていく。
偶然の出会いと思って居た人たちとは、必然によって出会ったんだぁ~!
アンビリーバボーな物語!
表題の「ムーン・パレス」は、マーコの大学時代の馴染みのお店。
訳者のあとがきで、著者の通っていた大学そばに実在していたお店とか。
他のオースター作品も読んでみよう!
★★★★★
発行年月:2017年2月
「未来」は、永遠ではない……。心に迫る、切ないディストピア小説!
東京近海の小さな島へ、ヨットレースに参加するため先入りしたクルーたち。
しかし、レース当日になっても合流する他のメンバーや家族らが到着しない。
やがて一切の通信が途切れて。一体世界で何が起きているのか?
(角川書店HPより)
広島市生まれで被爆2世の著者。
いつも平和について考えさせられる物語。
今回の小説は、ヨットレースに参加を決めたクルーたち6人の交流の様子や
それぞれの家族や大切な人たちの物語が中盤過ぎまで続く。
このままじゃ終わらないだろうなぁ~と半ば覚悟はしながら読んでいましたが
想像以上の恐ろしい状況に急展開!
まだ実際、その恐ろしい状況に直面していないクルーたち.
この後のことは、読者が想像してくださいということかな?
現実になっても何ら不思議じゃない
今の状況を各自、目を逸らさず覚悟しなきゃいけないと言われた気がする。
今、この瞬間、この物語のような事態になるかもしれないという恐怖。
ああ、怖い。
個人ではこういう事態にならないことを祈るしかないかな~?
★★★
発行年月:2015年7月
戦後70年、命の重さを問う渾身の人間賛歌
ブラック企業に追い詰められ多額の借金を背負った達希(27歳)は発作的に飛び降り自殺を図り、15年前に死んだ祖父の霊に助けられる。祖父は生前心残りの「人探し」を一緒にすることを条件に隠し財産で借金の肩代わりを提案。そこから祖父の霊とのボルネオへの旅が始まる。
そこで出会ったのは、個性豊かな人々と悲惨な戦争の記憶。将校でも戦闘機乗りでもない大多数を占めた一般兵士の彼らの戦死とは、飢えや伝染病で命を落とす悲惨なものだった。
やがて一行は赤道の街に到着。そこには、この旅に祖父が託した本当の目的が隠されていた。今まで決して口にすることのなかった、「知られざる謀略事件」とは・・・・。そして、そこに隠された,祖父の過去にまつわる真実とは・・・・・。
(小学館HPより)
ブラック企業で理不尽な目に遭う八重樫達希。
上司から命令的に言われた売上の水増し報告が問題に。
消費者金融から借金して自腹で補填したのに・・・
自身の生活は困窮に、精神的にも追い詰められて投身自殺を図る。
ああ、悲惨な話だな・・・と思ったら・・・・15年前の病死した祖父・勉が現れ
死ななかった。
助けた代わりに人探しをしてほしいと頼まれ、一緒にその人が居るであろう
ボルネオ島に。
そこでNPO活動をしている高校生・城垣澤雪音と知り合う。
雪音の父親は政治家で不登校になった雪音に言われてここに来たという。
そして死んだ人が見え、あの世とこの世を繋いでしまう力があるという。
祖父の探し人は石野紀代子。
そして祖父・勉の戦争体験の話に移る。
紀代子は、島で農作業に従事していたとき知り合った夫婦の娘。
ボルネオ島のポンテアナ事件のことはこの小説で知りました。
そんな惨い事件があったとは。
祖父のずっと抱えて来た苦悩がわかってなんとも言えない気持ちになった。
戦争はやはり惨い。
惨いことしか起こらない。
勉と共に旅をして、達希自身の考え方も変わって行く。
自分を陥れた企業と闘うことに決めた姿は以前とは別人のよう。
達希の両親も素晴らしい。
なんとか、この先の人生を素晴らしいものにしていって欲しいなぁ~。
読み応えあって凄く良かった!
他の作品も是非、読みたい!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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