発行年月:2017年12月
経営難で閉校する萌木女学園。私達はその最後の卒業生、のはずだった――。とにかく全員卒業させようと、限界まで下げられたハードルさえクリアできなかった「ワケあり」の私達。温情で半年の猶予を与えられ、敷地の片隅で補習を受けることに。ただし、外出、ネット、面会、全部禁止! これじゃあ、軟禁生活じゃない!
(新潮社HPより)
卒業出来ない女子生徒たちの半年間の特別補習。
・綾部桃花・・・心は男の子。
行き難さを感じながらいた中学時代、塾で知り合ったミエちゃん。
彼女が進学したがっていた萌木学園。
そこで今、卒業するための補習を受けることになる。
・有村夕美・・・・突然意識を失う病気(ナルコレプシー)を抱えながらも健気で
明るい。
・梨木朝子・・・入りたくて入ったわけではない大学。寝坊続きで単位足りず
卒業保留。起立性調節障害あり。
・金剛真実・・・小説家希望。夜中も作業し寝不足で授業に遅れたりさぼったりで
単位足りず。桃花の同室。
・細井茉利子・・・拒食症。太ることが恐怖
・小山千帆・・・・過食。肥満。
理事長は、二人にそれぞれ相手の子を健康にする手助けをすることと指令をだす。
・矢島夏鈴・・・休学しようとしたら学校が閉校になると知り、単位取得のため
渋々補習参加。
・喜多川菜々子・・・優等生っぽいのに何故、補習?休学したのは出産のため
だった!
・清水玲奈・・・死にたがっていた。
寮ではなく角野理事長夫妻の部屋で寝起き。
最後の卒業式に1人欠けていると言うと言葉にドキっ!
菜々子がついに??と思ってしまったけれど
無事に全員を卒業させるのは初めてと理事長が挨拶したから無事だったんだと
わかりホッ。
色々な問題を理事長はそのままにしておけなかった。
その理由がわかって、泣けた(:_;)。
良い話だったけど、卒業後、彼女たちがここを離れてからの生活が少し心配。
みんな逞しく生きて欲しいな。
★★★★
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発行年月:2017年6月
旅先の美術館で突然再会した一枚の絵。一糸まとわぬ姿で軽やかに階段を下りてくるのは、忽然と姿をくらませた謎の女。40年の時を経て、ほろ苦い記憶が甦る。あの日、もし一緒に逃げることができたならば――。その想いを、物語にして伝える時がやってきた。人生の終局の煌めきを美しく描く、ベストセラー作家の新境地。
(新潮クレストBOOK HPより)
これは簡単に言うと四角関係の話かなぁ~?
主人公の「ぼく」はドイツ在住の弁護士で、仕事で訪れたシドニーで1枚の絵を見る。
そこに描かれているのは、階段を下りる裸の女性。
その絵と女性についての40年前の記憶が蘇る。
40年前の出来事と現在がごちゃごちゃして、ちょっと慣れるまでは読みにくかった。
でも、これシュリンクにはよくある手法なので我慢。
絵のモデルの女性は、イレーネ。
40年前、グラトラッハ氏という裕福な男の妻で、画家のシュヴェントに妻の肖像画を
描かせた。
シュヴェント氏とイレーネが恋仲になり、描かれた肖像画の所有権についての争いに
巻き込まれたのが「ぼく」。
そして「ぼく」もイレーネに好意を抱くようになって・・・・・
イレーネっていう女性の魅力がイマイチわからなかったけど、男3人が夢中に
なるのだから魅力的なんでしょうね~。
で、40年後の現在。
イレーネを探す「ぼく」・・・・・名前出てこなかったような。
しかも歳はもう70歳くらい?
丁度、著者・シュリンクと同年代かな?
イレーネは寂しく独りで生活。
しかも余命短い病気。
「ぼく」は、イレーネのそばに最期のときまでいることに。
こんな献身的介護、出来るって凄いな。
それだけ強烈なイレーネに対する想いがずっと持続していたなんて。
3人の男のなかで一番の愛情を注いだってことね~。
ラストはこれまた衝撃的。
訳者あとがきで、実際に影響を受けた絵画の存在が紹介されていた
「エマ。階段を下りる裸婦」・・・・検索してみたら
ああ、なるほど、これは想像力を掻き立てられそうな絵だなと思った。
イレーネの最期も、それを想像させる絵が頭に浮かんだけれど
なんという絵だったかな?
後で検索してみよう。
シュリンクが書く物語は、切ないな(/_;)
これも映像化されたらいいな。
★★★★
発行年月:2003年12月
「日本人は大いに誇っていいのです。
昔の日本精神はどこにいったのですか! 」日本を心の故郷と慕う台湾人女性が語る、
かつての立派な日本人像とは。
(桜の花出版社HPより)
先に読んだ東野圭吾の「素敵な日本人」とよく似た表題と表紙に目が留まり
図書館で借りて読みました。
著者は1932年(昭和7年)生まれ。
日本が統治していた時代の台湾に生まれ、自身は日本人だと思っていたと
本書のなかでも書いている。
日本語を話し日本の暮らしと同じような暮らしをしていた様子。
日本が統治していたけれど、日本の兵隊さんは優しかったという。
実際、台湾のインフラを整えたり、教育水準を上げたりと国の発展に
大きな成果を出してきた当時の日本。
そして、日本が敗戦により台湾から兵も引き上げ、中国が台湾を統治するように
変わった途端、台湾人たちにとっては、地獄のような日々が続くことになった
という事実はあまり知らなかったので驚いた。
2.28事件についても詳しく知らなかったけれど、とても辛い。
当時の台湾の人たちが、日本統治時代をいい時代だったという意味が
よくわかった。
台湾と日本は良い関係で国としても存在出来たらいいのにな~。
今も素敵な存在で居られるのかな?とふと考えてしまった。
知らなかったことを色々知れた本。
★★★
発行年月:2017年4月
夢中になってイッキ読み。寝不足必至のサスペンス。
それもいいけれど、読書は、もっと優雅なものでもあるのです。
意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。
読書の愉楽を、存分にどうぞ。
(光文社HPより)
さすが、東野さん!
どれも面白かったぁ~(^^)
短編は、ササッと読めていいなぁ~。
最初の<正月の決意>は、夫婦二人で恒例の神社に初詣に出かけた先で、倒れている人を
発見!
それから警察の事情聴取に長い時間、協力するはめになり・・・・
最後の夫婦の会話にビックリしたけど、結果的には良かった♪
最初の話から、「おぉ~」と感嘆!
次の<十年目のバレンタイン>も、10年ぶりに再会した男女の話かと
思ったら・・・・
最初二つが事件を絡ませていたものなので、次も何か起きるのか?と
思って読んだ<子にゃは2人で雛祭り>は、なんだか父親の娘に対する
愛情とか、亡き妻を想う気持ちにウルウル。
温かい話だった。
他の話も驚かされる箇所があって、楽しかった♪
SFチックな<レンタルベビー>とか<サファイアの奇跡>も、良かった!
一番好きなのは、最後の<水晶の数珠>かな?
これもSF絡みだけど、父親の息子を想う気持ちが父親の死後、息子に届いた
というお話。
でもこの表題、なんだかピンと来ない。
どうして、この表題なんだろ???
★★★★
発行年月:2017年6月
アート小説の旗手として圧倒的人気を誇る原田マハが、自身の作家人生に強い影響を与えた絵画はもちろん、美術史のなかで大きな転換となった絵画を紹介。原田作品ではおなじみの名画も多数掲載!
(集英社HPより)
先ずは、巻頭にあるカラーの26の絵画。
何処かで目にしたことがある作品がずらり並ぶ。
それについて1つずつ、マハさんが解説。
その絵に出会ったときのこと。作品がつくられた時代背景や、画家が作品に
込めた想いなど。
興味深く巻頭の絵を見ながら読みました。
大抵の絵は何処かでみたことあるけれど、2枚目の
作者不明の 秘儀荘「ディオニュソスの秘儀」に惹かれた。
以前、ポンペイの遺跡から発掘された美術品の展示会を見たことあるけれど
この絵、あったかなぁ~?
この絵にある、赤い色がすごく綺麗!
マハさんの絵画に寄せる想いも伝わって来て、今まで読んだ美術関連の小説の元に
なっているんだなぁ~。
そして、これからの作品も期待しています♪
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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