発行年月:2017年5月
青山七恵が描くおちゃめな双子の物語
デビューから12年。青山七恵が温めてきた懐かしくて新しい物語。
「ママは大人を卒業します!」と突然の宣言。
11歳の誕生日に突然大人になることを余儀なくされたハッチとマーロウ。お料理ってどうやって作るの?お洋服、何を着ればいいの?双子に個性って必要?私たちのパパって、誰なの・・・・?少しずつ目覚めるふたりの自我と葛藤。
おちゃめでかわいい双子の日常が愛おしく過ぎていく。
結末に知るママの思いと双子の小さな約束に心揺さぶられる。
かつて子供だった大人へ、これから大人になる子供達へ贈りたい、感動の物語誕生。全編を飾るイラストは、大人気イラストレーター・田村セツコさん
(小学館HPより)
表題の絵からして、ハッチとマーロウって外国人かと思った^^;
双子の姉妹で、埜乃下千晴(ハッチ)と鞠絵(マーロウ)でした。
小学校高学年。
東京から母親と3人で長野にお引越し。
近くにママの弟のお嫁さん(かおる)の実家があり
その両親が何かと手助けしてくれている。
ふと、父親は?と最初から疑問だったけど、姉妹が生まれた時から不在の様子。
母親は、ミステリー小説家で、突如「ママ卒業」宣言をしちゃう。
そして家事一切を姉妹がすることに。
そんな状況でも文句を言わずに受け入れる姉妹が素直で健気。
転校した学校での友達1号は、英梨・・・以後エリー。
最初は、些細なことから喧嘩しちゃうけど、すぐに仲直りして親友に。
小学生の日常あれこれが綴られ、なんだか懐かしい気持ちにもさせてくれた。
男の子との喧嘩でかっとなり思わず長い髪を切っちゃうハッチ。
それを自宅が美容院で自分もカットなら出来るからと整えてくれた奈良くんは
女の子の恰好に憧れる男の子。
終盤、姉妹のお父さんも判明するけど、なるほど。。。。
ま、世の中、色々な家族の形態がありますからね。
双子っていいな~。
ずっとお互い助け合って行けそうだもんね。
これは児童書かな?と思って最後まで読んだけど、大人でもまあまあ楽しめた。
挿絵が可愛いのも◎!
★★★
発行年月:2017年6月
「誰にも言わないままの言葉をいつか私はしたためよう。亡くなった人に、友達だと思っている人に。ネットに載せて読めるようなのではなくて、そう、空母の中の郵便局にたまる手紙のように」――。
マンモス大学の診療室に勤める春菜、ゲームオタクのシングルマザー・美里、謎めいた美人清掃員の神子。震災の年の夏、「偶然の訃報」でつながった彼女たちの運命が動き始める――。 スティーブ・ジョブズ、元XJAPANのTAIJIなど有名人から無名の一般人、そして身近な家族まで、数々の「訃報」を登場人物たちはどこで、どんなふうに受けとったのか。誰もが死とともにある日常を通してかけがえのない生の光を伝える、芥川・谷崎賞作家の新境地傑作小説!
(講談社HPより)
登場人物が沢山。
でも、苦ではない。
主には・・・
首藤春菜・・・A大学内の診療室受付
根津神子(みこ)・・・A大学内の清掃員
小波美里・・・A大学総務課勤務
名村宏・・・美里の元夫、ラジオパーソナリティ
紬・・・二人の息子で美里と暮らす
布田利光・・・A大学教員
安藤素成夫・・・布田の教え子
小野游里奈・・・布田の教え子で元恋人、今は素成夫と付き合っている
それぞれの日常が淡々とバラバラに語られ、それを読んでいるだけでも
結構、面白かった。
それぞれの日常のなかに、知らされる有名人の死やニュースで知る事故。
それらの亡くなった人に対して思うあれこれもまた興味深く読んだ。
2011年~2014年の間に亡くなった人たちのニュースは
わたし自身も、それぞれに驚いたものでよく覚えている。
表題の「もう生まれたくない」は、人生一度きりということかな?
死ぬ間際に「もう一度生まれて来ることもできるよ」
と言われたら、こう答えるだろうなぁ~。
もう精一杯生きたからというのが前提だけど。
★★★
発行年月:2017年6月
娘を失った二美男と母親に捨てられた汐子は、貧乏アパートでその日暮らしの生活を送る。このアパートの住人は、訳アリ人間ばかりだ。
二美男はある人物から、公園の池に沈む死体を探してほしいと頼まれる。大金に目がくらみ無謀な企てを実行するが、実際、池からとんでもないものが見つかった! その結果、二美男たちは、不可解な事件に巻き込まれていくことになる......。
(毎日新聞出版HPより)
二美男と汐子・・・二人の関係がいい。
実の親子のように暮らしていて・・・。
しっかり者の汐子に二美男が助けられている場面の方が多いけれど・・・。
アパートの住人たちもユニークで、事件の真相究明に皆で乗り出すのも楽しかった。
汐子の本当の母親が現れ自分の元を去ってしまうんじゃないかと気が気じゃない
二美男に対して汐子の方が、大人な発言は、ちょっとホロリ。
ミステリー色はあまりなかったけれど、こういう人情物もいい。
★★★
発行年月:2017年4月
倉沢みちるは湘南の葉山で生まれ育った、純粋でひたむきな女の子。不器用でおとなしく見られるが、実は誰よりも芯が強い。高3の夏に、中学の同級生の蓮見優斗と海で遭遇する。葉山の老舗ホテルの御曹司で、男女問わず人気者の優斗は、地味なみちるにとって雲の上の存在だったが、海で共に時間を過ごすうちに付き合うことに。だが、葉山の花火大会の夜、行き違いから出会えなかった二人は、そのまま優斗が留学してしまったために悲しい別れを迎える。
傷ついたみちるは、その秋に妹に誘われて応募した「小説オリオン」新人賞を史上最年少で受賞。目立たない存在だったみちるが、一躍ベストセラー作家として脚光を浴びることに。本人はいたってマイペースだったが、妹との間に決定的な溝が生じてしまった上に、小さなパン屋を営んでいた両親は、突然転がり込んできた大金に目が眩み、徐々に人生を狂わせていく。
あの高3のひと夏の眩しい恋愛から5年後、優斗が日本に帰国。葉山で再会したみちると優斗は、急速に惹かれ合う。好きな人と過ごし、好きな小説を書き、人生で初めて幸せに身を委ねたみちるだったが、それは束の間の“幸福”だった……。
人は、どこまで愛を貫けるのか。本当の幸せとは何か。何度も引き裂かれながら、愛し合う二人が“青い鳥”を探す現代の純愛小説。
(講談社HPより)
分厚い本(587頁)でしたが、スラスラ読めました。
内容は・・・一言で言うと、少女マンガを文章にしたかんじ?
著者の経歴知らずに読みましたが・・・少女漫画家だったと知って
「やっぱりね・・・」と。
純愛小説で、読んでいて、ハラハラドキドキもあって楽しかった。
けれど・・・主人公のみちるが、何度も死にそうな目に遭いそのたび、
登場の優斗の場面は、感動的なんだけど、ちょっと段々、しらけて来たかな?
若いまだ恋に焦がれる少女が読むにはいいかも。
あと、読書メーターの他の方の感想にもあったけど、韓流ドラマっぽい。
案外、ドラマにした方がこれは面白いかも・・・なんて思った。
★★★
発行年月:2017年3月
この爺ちゃん、ただものではない!?
ゲーム会社を辞め、引き籠っていた史親の部屋からの出火で家と主を失った秋山家。残された妻の景子、中学生の雅彦、小学生の太一の三人は、史親の実家「秋山善吉工務店」に世話になることに。慣れない祖父母との新生活は、それぞれの身に降りかかるトラブルで災難続きの日々。
一方、警視庁捜査一課の宮藤は、秋山家の火災は放火だったのではないか、と調べ始める――
大工の善吉爺ちゃん、大立ち回り!!昭和の香り漂うホームドラマミステリー。
(光文社HPより)
ホームドラマとミステリーが良い感じで絡んで最初から最後まで楽しめた。
家事で住む家と家長をなくした秋山家族。
母親・景子と息子の雅彦(14歳)、太一(10歳)。
3人が身を寄せたのは、亡くなった史親の実家。
工務店を営む善吉、春江の家。
強面で頑固で乱暴な物言いに最初は、苦手意識が強くびくびくしていた3人
だったけれど、次第に善吉の優しさに触れる。
景子は、パートに出た職場で、雅彦は、バイト先で、太一は学校の友だち絡みで
悩みを抱え、それらを解決してくれたのが善吉。
景子に対しては、知恵だけ授け、実際に動いたのは妻の春江だったけど
春江も善吉に負けない強さで景子を守った。
そして、ずっとあった秋山家の火災の原因。
これは事件で犯人がいるとにらみ捜査する宮藤。
善吉と宮藤のやり取りがユニーク。
そして、ラストは泣けた(:_;)
善吉さんが恰好良すぎて・・・・。
秋山工務店は、跡取りも出来たようで、よかったよかった。
★★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;