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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2019年5月

夏休み,鎌倉の大叔父さんのお屋敷に預けられた兵吾と主税の兄弟は,地元の少女,静音と知り合って遊ぶようになるが,ある日,切り通しを滑っていて”時間が止まった”不思議な谷に迷い込み…….

                    (岩波書店HPより)




夏休みの課題図書になりそうな物語だった!

大人が読んでも充分面白かったけど。


兵吾と主悦(ちから)兄弟はと地元の静音の冒険ファンタジーなんだけど
そこに鎌倉の歴史が絡む。

丁度、この舞台になった場所近く、学生の時、10日間くらい通ったので
このなんとなく過去と交錯しちゃいそうな不思議な空気感がわかる!
鎌倉ってなんだか不思議な空気が流れる瞬間を感じさせる場所なのかも。


3人は、ふとした瞬間、異空間へ。
時代を飛び越えて過去に。

次第にそこに自分たちが呼ばれたのでは?との思いでそれは何故か?を
考える。


物語の冒頭、1188年の出来事。
瑠璃を巡る事件が描かれ、それに関わることになる3人。


大叔父や静音の母・夏子も謎解きに参加して、ついに解決する謎。


面白かった♪



                       ★★★★
 
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発行年月:2019年5月

フィルムは消失、主演女優は失踪、そして原作の行方は……。
成瀬巳喜男幻の映画を周る探偵行。
連続ノンフィクション活劇、今宵開幕!

               (平凡社HPより)



これはほぼフィッションですね。
吉田さんが物語のなかで幻の映画『チョコレート・ガール』を求めてあちらこちらを
彷徨い得る情報の数々を記したもの?


1932年(昭和7年)の映画。
監督は成瀬巳喜男。主演は水久保澄子。
明治製菓とのタイアップ。

キャンディーストアの売り子の恋模様などを描いたもの。


昔、買ったコレクションのひとつ、映画のパンフレットがある日、目の前に。
買ったのは覚えているけれど『チョコレート・ガール』という字面には全く
覚えがない。
でも、なんだか今は気になる。


色々な情報を求めて奮闘する著者。
しかし、フィルムは不明。
それならばと主演女優の水久保澄子について調べる。
40本近い映画に出演したが、私生活は波乱万丈で、映画『緑の地平線』を
撮影中に失踪し、自殺未遂。


そして本人の手記を見つける。
フイリピン人と知り合い、妊娠。夫は医学生として日本で勉強していたが
彼の帰国に合せ、自分も付いて行くと、明家の子息と思いきや、とんでもない
質素な家で医師の資格試験に落第し、出産した澄子には何の手助けもせず
澄子は絶望し日本へ戻ったらしい。


全然、知らない女優さんだけど、何だかすごく興味が沸いてきて
吉田さんと一緒に探険探険を楽しんでいた。


わからないまま終わることもあっていいんじゃないかな?と思える話。


ほぼフィクションなのに、なんだか不思議な物語。



                         ★★★
 



発行年月;2019年5月


 「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」
作家の〈わたし〉は年上の友人・喜和子さんにそう提案され、帝国図書館の歴史をひもとく小説を書き始める。もし、図書館に心があったなら――資金難に悩まされながら必至に蔵書を増やし守ろうとする司書たち(のちに永井荷風の父となる久一郎もその一人)の悪戦苦闘を、読書に通ってくる樋口一葉の可憐な佇まいを、友との決別の場に図書館を選んだ宮沢賢治の哀しみを、関東大震災を、避けがたく迫ってくる戦争の気配を、どう見守ってきたのか。
日本で最初の図書館をめぐるエピソードを綴るいっぽう、わたしは、敗戦直後に上野で子供時代を過ごし「図書館に住んでるみたいなもんだったんだから」と言う喜和子さんの人生に隠された秘密をたどってゆくことになる。
喜和子さんの「元愛人」だという怒りっぽくて涙もろい大学教授や、下宿人だった元藝大生、行きつけだった古本屋などと共に思い出を語り合い、喜和子さんが少女の頃に一度だけ読んで探していたという幻の絵本「としょかんのこじ」を探すうち、帝国図書館と喜和子さんの物語はわたしの中で分かち難く結びついていく……。

知的好奇心とユーモアと、何より本への愛情にあふれる、すべての本好きに贈る物語!

                   (文藝春秋HPより)



素敵な物語だった!

まだフリーのライターだった主人公が上野公園で知り合った・喜和子さん。
当時60歳くらいで、不思議な格好をしていて、あっけらかんで無邪気。
喜和子さんと親しくなり長屋風の自宅にもお邪魔する。
すると二階に間借りしている芸大生の雄之助くんとも顔見知りに。


物語は、喜和子さんを中心にしたものと、もうひとつ、現在は国際子ども図書館と
なっている帝国図書館の歴史も並行して進む。
その物語を書いてと喜和子さんから言われた、わたしが書いている。

帝国図書館が擬人化されて、今は文学史に名を残している作家たちが
図書館に通っていた様子などを見守っている様子が楽しかった。
香田露伴と淡島寒月も図書館で親しくなったとか。
菊池寛と芥川龍之介は、仲良しで帰りに団子やに寄るとか。

若くして亡くなった樋口一葉の勤勉さも見守っていた図書館。

やがて戦争に突入したり、震災が起きたり、哀しい歴史も見て来た図書館。


喜和子さんの歴史も結構、波乱万丈で、1冊のなかに
いろいろな興味深いことが溢れてるかんじ。

でも全てがうまくまとまって繋がって、スラスラ読める。

沢山、登場する人物たちもユニーク。

喜和子さんの希望が最後は叶ってホッとした。

なんだか温かい気持ちにもなった。


中島さんてやっぱり凄いな。



                          ★★★★★




発行年月:2019年5月


 「これは家出ではないので心配しないでね」
14歳と17歳。ニューヨークの郊外に住むいとこ同士の礼那と逸佳は、ある秋の日、二人きりで“アメリカを見る”旅に出た。日本の高校を自主退学した逸佳は“ノー(いやだ)”ばかりの人生で、“見る”ことだけが唯一“イエス”だったから。
ボストン、メインビーチズ、マンチェスター、クリーヴランド……長距離バスやアムトラックを乗り継ぎ、二人の旅は続いてゆく――。
美しい風景と愛すべき人々、そして「あの日の自分」に出逢える、江國香織二年ぶりの長編小説。

                    (集英社HPより)




アメリカで暮らす従姉妹同士14歳の礼那と17歳の逸佳。

置手紙を残して、旅に出た二人は、ルンルン気分でしょうけれど
親の立場からしたら、心配で仕方ない。

2人の冒険と残された親たちの心境を交互に語るかたちで進む。

礼那も逸佳もしっかりはしているなぁ~と思った。
危険を察知したら逃げることが出来ていたから・・・

やはりヒッチハイクは危ないよ!!
最初から、嫌なかんじしたもんね~。
でも、変に相手を刺激しないで静観出来たのは良かった。
最大のピンチだったかもしれないから・・・。


ああ、親目線で読んでいたから、疲れた。
ハラハラしちゃう。

2人の側で読めたら、楽しい冒険譚だったんでしょうけどね。


でも色々な場所で出会った大人たちの殆どが良い人たちで良かった。
彼女たちが賢いからでしょうけど。

特に編み物をしていた男性・クリスが良かった。
さよならが近づいてきたときの言葉が、クリスの優しさを滲ませていた。


若い子が読んだ方が、この物語は楽しいでしょうね^^;




                         ★★★



発行年月:2019年5月


 深遠でコミカル、重くて軽快。
著者五年ぶりの傑作長編小説。

自然、人間の体、こころの入り組んだ痛みは
家の治水、三十肩、鬱と絡み合い、主人公を彷徨えるツボ・椿宿へと導く。

皮膚科学研究員の佐田山幸彦は三十肩と鬱で、従妹の海子は階段から落ち、ともに痛みで難儀している。なぜ自分たちだけこんな目に遭うのか。
外祖母・早百合の夢枕に立った祖父から、「稲荷に油揚げを・・・・・・」の伝言を託され、山幸彦は、鍼灸師のふたごの片われを伴い、祖先の地である椿宿へと向かう。
屋敷の中庭には稲荷の祠、屋根裏には曽祖父の書きつけ「f植物園の巣穴に入りて」、
明治以来四世代にわたって佐田家が住まいした屋敷には、かつて藩主の兄弟葛藤による惨劇もあった。
『古事記』の海幸山幸物語に3人目の宙幸彦が加わり、事態は神話の深層へと展開していく。
歯痛から始まった『f植物園の巣穴』の姉妹編。

                      (朝日新聞出版HPより)




痛みに苦しむ佐田山幸彦(通称・山彦)。
化粧品会社でメイクアップ部門に所属し、化粧品の研究をしている。
肩の強烈な痛みに苦しみ、それゆえ、鬱状態へ。肩から痛みは首にまで・・・・

従妹の海幸比子(通称・海子)も膝痛から股関節痛と激痛に苦しむ日々。

自分たちのこの痛みには、なにか共通のものがあるのでは?と。
海子が最初に世話になった仮縫鍼灸院を訪ねる山彦。
院長の仮縫氏から「この痛みは、カメシに・・・」と院長の双子の妹・亀子(カメシ)
の診察を受ける
するとこの痛みの除去を助けたいと言う神がいるという。
それは実家にある小さな稲荷。そして亡くなった祖父が油揚げをお供えするようにと。
そんなわけで痛みに堪えながら生まれて初めて郷里の実家のあった地を訪ねる山彦。
亀子も同伴。


亀子と一緒に入った喫茶店。
そこは鮫島家の関わる場所だった。
店主は、今は行くえ知れずの宙幸彦(そらゆきひこ)の妻・泰子(タイコ)。
宙彦の母・竜子も以前、住んでいた家に行きたいということで3人で
実家(椿宿)に向かう。


そこで知る、佐田家と鮫島家のルーツ。


痛みは、その後、消えた山彦。
海子の痛みも、また消える。


<f植物園の巣穴>の続編と知っていただが、これが?とずっと疑問に
感じながら読んだ。
でも終盤になって、ああ、そういう繋がりだったんだ!と。

ああ、<f植物園の巣穴>もまた読み返したくなってきた!



古事記の海幸山幸の話は、今回初めて知ったけれど、現代とこんな風に
繋がっていくのも面白い。

先祖が、子孫に気づいて欲しくてサインを送ることってあるのかな?
それが今回のように痛みということもあるのか?

自身が肩痛でこの主人公の山彦のように苦しんだ経験があるので
ふと考えてしまった。


表紙の絵もステキ。
今回も読み応え十分でした!!



                         ★★★★★

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