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自分の備忘録としてのものなので 本のネタバレ的内容も多々あり。
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発行年月:2017年6月

話すぬいぐるみと出版社校正男子の友情物語
愛しい涙がとめどなく流れた。この本はきっとみんなの宝物。
      --池田エライザさん(モデル・女優)
松本大洋氏がカバー装画が描きおろした、話すコアラのぬいぐるみと出版社校正男子の切なさMAXの友情物語。

小さな出版社で校正の仕事をしている森星太朗は、幼いころ他界した作家で母の文子が残してくれたコアラのぬいぐるみを大事にしていた。
そのぬいぐるみは、母が亡くなったその日、しゃべりだし、以来、無二の親友になっていたのだ(もちろん、世間には内緒にして)。
そんなある日、しゃっくりがとまらなくなった星太朗に大きな転機が訪れる。

                      (小学館HPより)


以前、読んだ「あなたの右手は蜂蜜の香り」が良かったので
こちらのデビュー作も気になり読んでみた。

ちょっと切ない話。
こういうのが得意なのかなぁ~。

でも、温かい気持ちにもなれる、良い物語だった。

コアラのぬいぐるみは、病死した母親が幼い自分のために遺してくれた大事な友。
主人公の星太郎にいつも寄り添う。
はて、これは星太郎だけに語り掛けたりする星太郎が心で感じる言葉なのかと
最初は思ったら、どうやら本当に喋ったり、動いたりするらしい。

星太郎が次にムッシュを託す夢子ちゃんが登場してホッとした。
星太郎もずいぶん、それで救われただろうな~。

死が怖いのは、大事な人を守れなくなるから・・・

大人になるとその意味がよくわかる。

これからの作品も要チェックの作家さんになりそう。


                         ★★★★
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発行年月:2018年11月

人と人の組み合わせの数だけ、物語がある―― 読めば心が軽くなる傑作集!

バーテンダーの僕は、骨折で入院した先の看護師の彼女に恋をした。退院後、何度かバーを訪ねてくれたものの、バツイチ7歳年上の彼女との距離はなかなか縮まらない。なぜなら彼女は“牛男”と暮らしているようで……(「僕と彼女と牛男のレシピ」)。

人間関係に正解なんてない――
人づきあいに悩む背中をそっと押してくれる7つの物語。

もくじ

スピードキング
妖精たちの時間
あなたによく似た機械
僕と彼女と牛男のレシピ
君を守るために、
ダブルトラブルギャンブル
人生はパイナップル
           
                 (角川書店HPより)


どの話も良かった!


面白かったのは
<妖精たちの時間>。
高校の同窓会に出席を決めたのは、気になっていた女性・桜井も出席と
知ったから。
自分は離婚して、二度目の仕事も解雇通告で、ハローワーク通いの身。
一次会の途中で姿を消した。
自分も帰ろうと外に出ると、桜井がいて二人で飲むことに・・・。

妖精が見えると高校時代は言っていたのに、今はもう見えなくなったとか。
不思議キャラで周りから疎まれていた桜井と
飲みながら、自分のことも自然と話し、酔っ払って嘔吐した桜井の
介抱まですることに・・・

でも、良い関係がことあと続きそうな予感・・・^m^


ちょっとゾッとしたのは
<あなたによく似た機械>
夫の拓人が無口で、感情をあまり出さないことに寂しさを感じる妻・美澄。
原因は、二人の身に起きた交通事故。
美澄は軽傷だったが、拓人は入院し、今でも足を少し引きずる。


途中、え?事故で美澄は死んだの???とわかりゾゾ~ッ。
ちょっとSFが入ったお話。


最後の<人生はパイナップル>も感動的なお話だったなぁ~。
野球を教えてくれた、祖父との思い出話と
22歳になった主人公・浜野奏太の現在。

台湾で生まれた祖父の苦労話。
野球をやってきたけれど、戦争で続けることが叶わなくなったこと。


進路に迷う、奏太にじちゃんが言う。
『自分で決めろ、そうすれば失敗しても後悔はしない』

奏太はずっとじいちゃんから教えられた言葉を思い出しながら一生懸命
生きていくんだろうなぁ~。


ささ~っと読めてどれも、心にグッと来た。
面白い短編集でした♪

                      ★★★★



発行年月:2019年7月


森を歩き、鳥を観る。きのこの生命に学び、人の未来を思う……物語を育む日常の思索を綴る。「この文章が、いつか生きることに資する何かになってくれたら。受け手があって読んでくれて、初めて物語は完成する。作り手を離れ、そこから紡がれていく何かがあると思うのです。」――創作の萌芽を伝え、読み手を照らす光が、胸に静かに届きます。

                 (新潮社HPより)



梨木さんの小説は殆ど読んでいる。
どれも好き。
これはエッセイだけど、時々、小説の一部みたいだなとも思う。

自然や人、物、日常で出会うものたちに対する想いがなんだか
どれも素敵。
ただただボ~ッと生きているだけじゃ勿体ないなと反省。

空の青さとか、風の心地よさとか、そういうものをちゃんと感じて
日々を過ごしていかなきゃ!なんて思ってしまった(^^ゞ


エッセイのなかで特に印象的だったお話は
<家の渡り>。
とある地域で家探しをしていて、紹介してくれた家。
___緑の美しいことで有名な公園の木立の続きにあるような形で
その家はあった。___で始まる。


想像を掻き立てられる。
その家の持ち主は既に他界してしまっているけれど、その家の佇まいが
その家に住んでいた人となりも表しているかのよう。という。

無理をすれば手に入れられるとわかるけれど、結局、その家を買うことは
止めた梨木さん。
そして、今、その家のあった土地はほかの人のものとなり家は
すべて取り壊されたらしい。


残念という思いと、それでよかったんじゃないかと思う気持ち。
うんうん、同感!

でも、どんな家だったんだろうか?凄く気になるなぁ~。

素敵な1冊でした!!


                    ★★★★



発行年月:2019年3月


将門という男は、なぜかくも激しく不器用なのだ!音楽に取り憑かれ、「至誠の声」を求め旅に出た仁和寺の僧・寛朝。荒ぶる坂東の地で出会ったのは、古き法に背き、ならず者と謗られる人物だった――。土豪、傀儡女、群盗……やがて来たる武士の世を前に、混迷を生きる東国の人々。その野卑にして不羈な生き様に接し、都人はどんな音を見出すのか。父に疎まれ、梵唄の才で見返そうとする寛朝逆賊と呼ばれても、配下を守ろうとする将門下人の身にして、幻の琵琶を手にせんと策略を巡らす千歳「至誠の楽人」の名声を捨て、都から突然姿を消した是緒己の道を貫かんともがく男たちの衝突、東西の邂逅を、『若冲』『火定』の俊英が壮大なスケールで描き出す!

                     (中央公論新社HPより)


平将門の乱の時代背景に生きた男たちの不器用ながらに一生懸命さが
哀しく感動的だった。

主人公は22歳で京都から常陸国を目指す僧侶の寛朝。
従僕の千歳と共に・・・

寛朝は。己の梵唄を究めたく、一度耳にした朗詠に魅せられ、教えを乞いたいと
思う、豊原是緒の元へ。
千歳もまた是緒の琵琶に魅せられ自分の手にと思っている。

常陸国分寺に着く二人だが、是緒は心慶と名乗り、唄からは離れてしまっている。
そして琵琶はあやこという盲目の傀儡女に譲ったという。

寛朝は、やがて平将門と会う。
将門の娘・うそから慕われ、唄をうたう。

また将門と敵対する平貞盛とも寛朝は会う。
貞盛を慕う、傀儡女のリーダー的存在の如意も将門を酷く憎んでいる。


それぞれの気持ちを知る寛朝は、やがて乱世の渦中に巻き込まれることに。

戦いの場面は壮絶で、息苦しいほどの迫力だった。

寛朝が主人公だけど、一番、印象的だったのは、名声を捨て僧侶として己の
過ちを悔いながら生きた是緒(心慶)。
大切な琵琶をあげた、あやこを想う気持ち。
あやこの壮絶な最期は辛かった(/_;)。


読み応え満点の澤田さんの作品、次回も楽しみです!



                        ★★★★★



発行年月:2019年8月


東京オリンピックを翌年に控えた昭和38年。浅草で男児誘拐事件が発生し、日本中を恐怖と怒りの渦に叩き込んだ。事件を担当する捜査一課の落合昌夫は、子供達から「莫迦」と呼ばれる北国訛りの男の噂を聞く――。世間から置き去りにされた人間の孤独を、緊迫感あふれる描写と圧倒的リアリティで描く社会派ミステリの真髄。

                 (新潮社HPより)


昭和38年の物語。
懐かしい、プラッシーも登場して、そういうところは昔を思い出したり
して楽しんだ。

けれど、主人公の宇野寛治の生き様が壮絶で、哀しい。
北海道の礼文島で昆布漁に関わっていたが、盗みで数回、刑務所に。

母親はスナック経営しているが、息子に関心がなく
寛治は先輩漁師からもバカにされて、いいように騙される。
そして、島から逃げなければならない事態に。
そんな緊迫した状況でまたまた騙され命の危険も感じるが、なんとか
助かり、逃げた先でも金欲しさにやはり盗みをはたらく。

そして昭和38年、東京に来た寛治。
頼るものも居ない見知らぬ土地で、世話を焼いてくれたのが
やくざの下っ端、町井明男。
組事務所の掃除などをする代わりに食事を提供して貰ったり・・・。

このあたりまでは、悪さばかりの寛治だけどなぜか憎めないなぁ~なんて
思って読んでいた。

が・・・
誘拐事件が起きる辺りから、いやな感じ。
幼い子が命を危険に晒されるのは辛い。

寛治は根っからのワルではないけれど、状況によっては
とんでもないことをしてしまうからなぁ~と思いながら読んでいた。

最後は最悪な結末。
その時の状況を本人が刑事に語る場面は、ああ、そういう状況なら
寛治ならそうしちゃうだろうな。と哀しくなった。


実際の事件がモデルだそうで、【吉展ちゃん誘拐事件】の犯人はどんな
人だったのかも気になる。

こんな風に罪を犯してしまう人も世の中、多いのかも。

重たい話だったけど、興味深く最初から最後まで読めた。



                   ★★★
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