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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年9月


 私であれば、このように対処します。
10~60代の友だちづきあいの疑問に、具体的な処方箋がいっぱい。
他人との距離の取り方、どのようにふるまえばよいかの「基本のき」を親身に正直に語ります。多くの困難を生きて、人びとの声に耳を傾けてきた著者による36の心をこめた名回答。

目次から
◯学校でのうわべのつきあいに疲れているので、本当の友だちを作るにはどうしたらよいですか。
◯元カレと友だち関係に移るということはありえますか。
◯職場とプライベートとの友だちづきあいの違いは?
◯友人からお金を貸してほしいと言われたときには?
◯ママ友とはどのように接したらよいですか。
◯ネット上の友だちには悩みも言えますが、リアルの友だちに心を開けません。
◯子どもの友だち問題に親は介入する?
◯女友だちから「不倫交際している」と言われ、制止したくなっています。どんなことを友だちに言いますか。
◯30代の親友がガンになり闘病中です。どのように接したらいいですか。
◯友だちがいじめにあっていて救いたいけれど、自分も標的になるのが怖い。
◯ばななさんの心に強く響いた、友だちからの助言はありますか。

                  (朝日新聞出版HPより)




悩みに真剣に考えて答える様子は好感が持てる。
友だちのことを思ってうわべの体裁を繕ったような答えでなく
結構、スパッと友だちともしかしたら、溝が出来ちゃわないか?というような
答えもあった。

だから・・・あまり参考にはならない答えだったけど、面白かった。


お金を貸してほしという友だちへの対応も面白い。
作家として若い時から売れているから、お金を貸してほしいという人も
多かったんだろうなぁ~。
その金額も凄いので驚いたけど・・・・。


                      ★★★
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発行年月:2017年11月


 東北各地の霊場を探訪し、日本人の死生観をさぐる。盛夏から晩秋、そして初冬へ──。作家(柳美里)と学者(佐藤弘夫)は、魂のゆくえを訪ねて、東北を歩いた。それは、大震災を経験した人々が待ち望む春を探す旅でもあった。

                (第三文明社HPより)



死者を巡る旅。
旅行記みたいに気楽に読めるけれど、そこには亡くなった人の何かを
感じる旅なので、厳粛なかんじもする。

宮城県の松島。
岩手県の遠野。

この二か所が印象的で、いつか訪れてみたい地でもある。

写真も豊富なので、パラパラと写真だけ、再度みて楽しんだ。

多くの人が亡くなった地とか、やはり行くと何かしら感じるものが
きっとあるんだろうな~。


                         ★★★



発行年月:2017年10月


 人の生と死に希望をもたらす感涙医療小説
奈緒(33歳)は、10歳になる涼介を連れて、二度と戻ることはないと思っていた故郷に逃げるように帰ってきた。長年連れ添ってきた夫の裏切りに遭い、行くあてもなく戻った故郷・京都の丹後地方は、過疎化が進みゴーストタウンとなっていた。
 結婚式以来顔も見ていなかった父親耕平とは、母親を亡くして以来の確執があり、世話になる一方で素直になれない。そんな折、耕平が交通事故に遭い、地元の海生病院に入院。そこに勤務する医師・三上と出会う。また、偶然倒れていたところを助けることになった同じ集落の早川(72)という老婆とも知り合いとなる。
 夫に棄てられワーキングマザーとなった奈緒は、昔免許をとったものの一度も就職したことのなかった看護師として海生病院で働き始め、三上の同僚となる。医療過疎地域で日々地域医療に奮闘する三上。なぜか彼には暗い孤独の影があった。
 一方、同じ集落の隣人である早川は、人生をあきらめ、半ば死んだように生きていた。なんとか彼女を元気づけたい、と願う奈緒と涼介。その気持ちから、二人は早川の重大な秘密を知ることとなる。
 隠されていた真相とは。そして、その結末は・・・・・・・。

                    (小学館HPより)



元看護師の著者の物語、今回も温かい人と人の繋がりがジ~ンと
胸を打ちました。

夫に別の女性との間に子どもが出来、そちらと新たな家庭を持ちたいから
別れて欲しいと言われても、なんとか元に戻そうとしていた奈緒には
ちょっとウンザリ感を持ちましたが・・・

看護師資格を活かして働いて息子の涼介と生活するんだと決心してからは
応援したくなりました!

一度も臨床経験なく看護師として働くのは勇気いることだと思うな~。
15年のブランクあって復帰した私自身も勇気要ったから・・・^^;

息子の涼介くんが実に明るくて機転が効いて良い子!
こんな子どもがいたら、しょうもない旦那なんか要らないでしょ?^m^


病院の医師・三上。
貧血で度々、倒れる早川(71歳)。
2人が終盤、昔の知り合いと知り、過去の辛い出来事以降、会えずにいた
2人が会えない間もお互いのことを気に掛けていたということが
会って理解し合えて良かった!

ゴールは人生のゴールのことでした。

辛い過去があっても、ゴールの時に温かい人たちの囲まれていれたら
幸せなゴールと言えるんじゃないかな?



                       ★★★★



発行年月:2018年9月


 泣いて笑って、誰だって人生の主人公。

賭け将棋で暮らす、破天荒で非常識な父ちゃんと姉ちゃん。
ご立派な母ちゃんの元に残された、まったく普通の僕。
おかしな家族の四十年の歩みが愛(いと)おしい、感動の家族小説!

「僕は……普通の高校生をしているよ」
「普通の高校生か」父ちゃんは面白そうな表情を浮かべる。
「そりゃあいいなぁ。普通の高校生かぁ。憧(あこが)れちゃうなぁ」

僕が小学六年生の春、両親が離婚した。家を出たギャンブル好きの父ちゃんは、将棋の天才の姉ちゃんに賭け将棋をやらせて暮らしている。
父ちゃんが「ご立派」と呼ぶ母ちゃんの元に残された「普通」の僕は、非常識で破天荒で、将棋以外何もできないくせに、楽しそうに生きる二人を軽蔑(けいべつ)しながらも、どこか羨(うらや)ましい──

読む人の心を激しくゆさぶる、おかしな家族の四十年。

                     (祥伝社HPより)



変な家族だな~。
父親が働かずにギャンブル好きという典型的なダメ夫。
看護師の母親はしっかり者らしいけど、そもそもなんでこんな男と
結婚したのか???
ま、人柄は悪くなさそうだけどね~


そんな家族の40年間の物語。

家族の長男・守は、父親と姉が暮らす場所に時々、訪ねていく。
2人の暮らしぶりを見守るかんじ。

父親は最後までダメダメ。
でもなぜか、憎めない。
姉のりか子は、将棋が子どもの頃から強かったけれどプロにまではなれず
妊娠して、相手の男と結婚したまでは良かったけど、長続きせず・・・
生まれた子ども・純の将来がちょっと心配だな~。


最後は、ちょっと、しんみり。
なんだか温かい。

だけどやっぱり、純のその後がきになる・・・・。


表題から、主人公の長男・守が将棋で活躍するのかと思ったけど
家族の中の金が守ということかな?


                          ★★★



発行年月:2018年5月

武家の庶子でありながら、家族に疎まれ寒村の寺に預けられた久斎は、兄僧たちからも辛く当たられていた。そんななか、水汲みに出かける沢で出会う村の娘・しのとの時間だけが唯一の救いだったのだが……。手ひどい裏切りにあい、信じるものを見失って、久斎は寺を飛び出した。盗みで食い繋ぐ万吉と出会い、名を訪ねられた久斎は“無暁”と名乗り、ともに江戸に向かう――波瀾万丈の人生の始まりだった。

                   (光文社HPより)




垂水行之助・・・久斉の名で寺で修行するが辛い出来きごとがあり寺を飛び出し

知り合った同い年の万吉と共に江戸に向かう。
九斉は以後の自分の名を無暁と決める。

やくざの若頭・乙蔵と知り合い、成り行き上、やくざ稼業に身を置くが
敵対する組の者に襲われた際、自分をかばった万吉が命を落とす。
一家総出で相手側に攻め入り、相手側の親分など8人を殺す。
無暁も2人を殺めた罪で島送りの刑となり八丈島へ。



常に寄り添ってくれる者が現れるのが唯一の救いだけど
自ら苦しい道に進んでいく無暁の姿が痛々しい。

飢饉が人々を襲う描写が生々しく、実に残酷で飢えと闘う辛さが
精神も壊し人が獣に化して行く様が恐ろしかった。

そんな様子を見た無暁は更に自分を追い込んでいく。
千年行も成し遂げ、人々の尊敬を受けるまでになったのに
そこで留まらない姿勢には、驚いた。


最期を見届けてくれた弟子が2人いたのがせめてもの救い。


凄い生き方だな。
静かに手を合わせたくなるようなお話でした。

先に読んだ<銀杏手ならい>に次いで、こちらも素晴らしい!!
この著者の他の書をこれからも少しずつ読んで行こう!


                        ★★★★★


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