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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2018年10月

アパートの一室で見つかったある 緊縛師 の死体。重要な参考人・桐田麻衣子は、刑事・富樫が惹かれている女性だった。絡まりあう 謎 と 嘘 。この世界を生きる意味──。世界で絶賛される中村文学の到達点。

                    (朝日新聞出版HPより)



緊縛師なんてよく知らない世界のこと。
へ~こういうことで快感を得られる人が居るのかぁ~。

死体で見つかった緊縛師の吉川。
彼を殺した麻衣子は、刑事・富樫が好意を寄せている女性だった。
彼女を助けたいために、証拠のねつ造を図るけど、自身が死ぬことになる。

ああ、哀れな富樫・・・(/_;)
助けたいと思った麻衣子・・実は恐ろしい女でした。


富樫と共に事件を追っていた刑事の葉山。
事件の真相を更に追い、麻衣子とも対峙。

葉山は、麻衣子の誘惑に負けず、真相を突き止めて行く。
ああ、最初、出て来たときは、ちょっと嫌な刑事かな?と思ったけど
カッコイイ!!


最後の著者のあとがきで、表紙が写真なんだとわかり、マジマジと観てしまった!

こうしてみると一種の芸術作品!


                       ★★★
 
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発行年月:2018年11月


 中高女子校で共に過ごした潤子、みさ緒、礼香。ただいま34歳。彼氏いない歴=年齢だった礼香が突如結婚することになった。潤子はにわかに焦り、結婚相談所に入会、みさ緒も腐れ縁のダメ男と手を切る。それぞれの道を進む彼女たち、その先にあるものとは――。 「婚活小説」の枠を越えて、アラサー女子のリアルな胸の裡が痛いほどの共感度で伝わる物語。

                     (双葉社HPより)





3人の女性たちの婚活やら仕事やら。

仲良しの3人、会えば近況報告をして、彼がどうした、仕事がどうこうと
言い合う。

そんななか、一番、結婚しなさそうな国語教師の礼香が結婚すると言いだして
驚く2人。

3人のなかでも大林潤子の話が軸になっていて、潤子は結婚相談所に再入会。
でも、パーティでもイマイチ、気になる男性には巡り会えず・・・。
ただ一人、誠意ある態度で自分に近づいてきた金子とは数回、会う。
金子は容姿ではトキメキを感じないが、誠実な態度には好感を抱く。


30代半ばで仕事もやっている女性のリアルな姿を描いていて
自分の頃は、20代終盤がちょうど、同じような心境だったなぁ~と
懐かしく思い出しながら読んだ。


潤子と金子、良いカップルになれると思うな~。


礼香が結婚を白紙に戻し、みさ緒が結婚という最初では想像つかなかった展開に
なったのも面白かった。



                     ★★★



発行年月:2006年7月


永遠のテーマに挑む哀しき愛の物語

北国を舞台に、永遠のテーマに挑んだ救済の物語!
夫婦の愛、家族の愛とは?

水難事故をきっかけに、たがいにすれ違いはじめた夫婦。 安らぎを求めるふたりの魂は、どこへ向かうのか?

北海道で自然学習塾Burnsを営む夫婦を襲った水難事故。
積丹の海で塾生の父親である戸田勇が死んだのだ。
ひとり責任を背負い込み孤独を深める靖季。
彼をいたわろうとする妻の百合香。
しかし、かえって心は離れていく。
靖季は遺された戸田の妻・理津子に安らぎを求め、
一方、百合香は不安と孤独を紛らわせるためかつての男のもとを訪れる。
敏感に反応する幼い娘を抱えながら、たがいにすれ違いゆく彼らの魂の行方は…?
                     (祥伝社HPより)




随分前の谷村作品。
う~ん。


仁科靖季と百合香。
この夫婦がちょっと気持ち悪い。
特に夫。

誰にも優しい男ってタチガ悪い。

そんな夫を理解出来ずに、ジタバタする妻。

幼い娘・葵が、このままじゃ気の毒なことになりそうと心配しながら
読みました。

結果、なんとか、元のさやに納まった?
ヤレヤレというかんじ。

でも肝心の戸田の死の真相がぼやけてしまった。
結局、ただの事故だったということだろうけど、不可解な行動の謎は
残ったまま。


う~ん。
最後まで面白く読んだけど少しモヤモヤ感が残るかんじだな~。






                       ★★★
 



発行年月:2017年9月


 戦国期の伝来から、弾圧を経て、江戸時代の終わりまで。九州のその村に、隠れつづけたキリシタンたち。殉教する者、転ぶ者、密告する者。史実をもとに、命を賭けて信じ続けた村人たちの姿を、過酷な状況を、残酷な処刑を、心の迷いを、温かい視線で描ききった落涙必至の歴史小説。あなたの知らなかった真実が、ここにはある!

                   (新潮社HPより)




上巻に続いて一気読み。

時間はかかったけれど・・・・^^;

主人公の養父が亡くなり、時代は主人公の息子の代までつづく。
この時代のキリスト教信仰者の教えを信じる力って凄い!

生きるためにキリスト教を捨てた人もまた正しいと思う。
死んだら実際、おしまいなんだから・・・
でもキルスト教を捨てるくらいなら命をなくしても構わないと言う人も多かった。
死んだら終わりではないのだから・・・・

どちらもその人にとっては正しいこと。


この時代の宗教の自由を奪う行為は、ただただ惨すぎる。
途中で、読み飛ばしました^^;


でも帚木さん、凄いな。
よく調べて書いてくれました!

いつも知らなかったことを教わる気がします。

今回も素晴らしい作品でした!


                        ★★★★★



発行年月:2018年11月


 最期を見据えた生き様から光を得る人生賛歌
 舞台は、美しくもありときに恐ろしい顔を見せる海と島。3人のおじいさん=ジイの生き抜く姿と,そのジイから思いを受け取る人々の心模様をときに温かくときに激しくときに静かな筆致で描ききります。全3編の物語。
〇海神~わだつみ
いじめが原因で不登校になってしまった小学四年生の優生。ある日、父の依頼で瀬戸内の島に暮らす曾祖父を訪ねることになる。死期が近いはずの曾祖父・清次は、病人とは思えないほど元気に優生らを案内し、饒舌に振る舞う。その後入院となった曾祖父と優生が交わした二人だけの約束とは……。
〇夕凪~ゆうなぎ
70代後半の老医師とそのクリニックに20年以上勤め、支え続けてきた48歳看護師の女性。ある日、クリニックを閉院すると宣言した後老医師が失踪する。必死で探す看護師の女性が行き着いたのは瀬戸内の島。もう戻らない、と告げる老医師の覚悟とは。静謐でほのかに温もる大人の慕情。
〇波光~はこう
すべてを陸上競技に捧げて生きてきたが、怪我により人生どん底になってしまった澪二。センター試験を前に逃げるように子供の頃訪れていた島にある祖父の家へ。石の博物館のリニューアルオープンの準備を手伝ううちに、今まで知り得なかった祖父の青春時代、親友、そして唯一の後悔を聞き……。

                      (小学館HPより)



瀬戸内の島が舞台の3つの話。
それぞれが、ジ~ンと来る。

共通しているのは、高齢になった男性の恰好よさ。
言葉のひとつひとつがステキ。


別々の話だけど、少しずつリンクしていて、嬉しくなった♪

藤岡さんは、看護師をしながら小説を書かれているそうだけど
きっと人の心の痛みも和らげる素敵な看護師なんだろうなぁ~。


                      ★★★★★
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