発行年月:2021年1月
認知症を患い、日ごと記憶が失われゆく老女には、
それでも消せない“秘密の絆があったーー
八十六年の人生を遡(さかのぼ)る最後の旅が、図らずも浮かび上がらせる壮絶な真実!
日本推理作家協会賞受賞作
『愚者の毒』を超える、魂の戦慄!
過去の断片が、まあさんを苦しめている。
それまで理性で押さえつけていたものが溢れ出してきているのだ。
彼女の心のつかえを取り除いてあげたいーー
アイと富士子は、二十年来の友人・益恵を“最後の旅”に連れ出すことにした。
それは、益恵がかつて暮らした土地を巡る旅。
大津、松山、五島列島……満州からの引揚者だった益恵は、いかにして敗戦の過酷を
生き延び、今日の平穏を得たのか。
彼女が隠しつづけてきた秘密とは?
旅の果て、益恵がこれまで見せたことのない感情を露わにした時、
老女たちの運命は急転するーー。
(祥伝社HPより)
都築益恵(まあさん)・・・86歳。夫(元教師)とは再婚同士。
持田アイ(アイちゃん)・・・80歳。夫は5年前に亡くなり一人暮らし。長男と
長女は、結婚し、別に住んでいる。
須田富士子(ふじちゃん)・・・77歳。生涯独身。博物館の学芸員として長く勤務。
数か月前に手術。
認知症のため、施設入所することになったという益恵の夫・三千夫から
頼まれて、アイと富士子は、益恵が今まで暮らしていた土地を巡る旅へと
益恵を連れていく。
最初は、3人の波乱に満ちた旅の物語?と思ったけれど、そうではないと
すぐにわかる。
益恵が満州から11歳で引き揚げてきたということを読んだから・・・・・。
そして物語は益恵の満州から引き揚げて来るまでの壮絶な話に。
もう胸が痛くなる。読み進めるのが辛い。でも読まなきゃ!と
飛ばしたくなるような残酷なことも沢山。
よく生きて日本に戻って来られた!
幼い女の子が目の前で家族を喪っても生き延びてこられたのは運も良かった
けれど、ハルビンの収容所で出会ったカヨちゃんと一緒だったからと
いうのが大きい。
認知症になって言葉も少なくなった益恵が度々、口にするカヨちゃん。
益恵の人生に大きく関わっていた人物なのに、音信不通になっていたのは
なぜか?
その真実がわかったときには、絶句。
でも旅の最後に再会が果たせてよかった!
旅に同行したアイと富士子のそれぞれのことも書かれていた。
年を重ねると色々、起きる。
楽しいことばかりじゃない。
「あとは死ぬだけじゃないの」の一言は、この年まで懸命に生きたからこその
言葉だよなぁ~。
最後は、なんだか、清々しい気持ちだった。
★★★★★
(祥伝社HPより)
都築益恵(まあさん)・・・86歳。夫(元教師)とは再婚同士。
持田アイ(アイちゃん)・・・80歳。夫は5年前に亡くなり一人暮らし。長男と
長女は、結婚し、別に住んでいる。
須田富士子(ふじちゃん)・・・77歳。生涯独身。博物館の学芸員として長く勤務。
数か月前に手術。
認知症のため、施設入所することになったという益恵の夫・三千夫から
頼まれて、アイと富士子は、益恵が今まで暮らしていた土地を巡る旅へと
益恵を連れていく。
最初は、3人の波乱に満ちた旅の物語?と思ったけれど、そうではないと
すぐにわかる。
益恵が満州から11歳で引き揚げてきたということを読んだから・・・・・。
そして物語は益恵の満州から引き揚げて来るまでの壮絶な話に。
もう胸が痛くなる。読み進めるのが辛い。でも読まなきゃ!と
飛ばしたくなるような残酷なことも沢山。
よく生きて日本に戻って来られた!
幼い女の子が目の前で家族を喪っても生き延びてこられたのは運も良かった
けれど、ハルビンの収容所で出会ったカヨちゃんと一緒だったからと
いうのが大きい。
認知症になって言葉も少なくなった益恵が度々、口にするカヨちゃん。
益恵の人生に大きく関わっていた人物なのに、音信不通になっていたのは
なぜか?
その真実がわかったときには、絶句。
でも旅の最後に再会が果たせてよかった!
旅に同行したアイと富士子のそれぞれのことも書かれていた。
年を重ねると色々、起きる。
楽しいことばかりじゃない。
「あとは死ぬだけじゃないの」の一言は、この年まで懸命に生きたからこその
言葉だよなぁ~。
最後は、なんだか、清々しい気持ちだった。
★★★★★
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発行年月:2020年12月
現代の赤ひげ先生がメスを入れるのは、病気でこじれた人間関係!怪しげな健康情報が身の回りにあふれている現在だからこそ、彼のような医者が必要だ!
東京郊外にある古びた洋館。
そこには先端科学では治せない患者と家族の「人生」を治療する名医がいる。
凄腕、イケメンだけど、ちょっと変わり者。
怪しげなサプリにはまる母。
仕事のストレスで血圧が上がった息子。
民間治療に心酔した妻・・・・。
そんな患者を持つ家族たちはどうしたらいいのか。
マドレーヌと紅茶の香る古い洋館の診察室を訪れた患者と家族は、倫太郎と話をするうちに、隠していた心の内を打ち明けてしまう・・・。
«「検査をして、病名をつけ、薬を処方したり手術を勧める。それはそれで必要なことだけど、それだけは足りない」
病気ではなくて、人と向き合いたいと倫太郎は言う。
「患者さんの中には、頭が固くて困った人もいる。滑稽なほどの心配症もいる。そして家族の方も患者さんとどう接したらいいか悩みを抱えているケースも多い。でも、みんな真剣だ。そういう人たちと、正面から向き合って話しているうちに、いろんなものが見えてくる。その積み重ねが、医者としての財産になると僕は思ってる。〈略〉」»
(本文より)
ヒリヒリするような医療サスペンスを数多く執筆してきた仙川 環の新境地。
本作では、患者と家族の〝わだかまり〟を解きほぐす規格外の医師を主人公に据え、心あたたまる人間ドラマを描き出しました。
患者やその家族に必要な情報とはなにか。
考え方や生き方が凝り固まった人たちに、どのようなアプローチを取ったらいいのか。
あ、これ私のことかも、ちょっと〇〇さんっぽい・・・など、身近に感じるエピソード満載です。
「怪しげな健康法、民間療法を信じ、実践している人に、『それは似非医学だ』、『害があるかもしれない』と伝えても、納得してもらうのは難しい。険悪な雰囲気になることすらある。
そんな経験を繰り返すうちに、ようやく分かってきた。こちら側が『正しい情報を理解させよう』と力めば力むほど、相手は頑なになっていく。『北風と太陽』の寓話の通りなのだ。 『処方箋のないクリニック』の主人公である青島倫太郎医師は、そのあたりのことを誰よりよく分かっている。だから、病院嫌いだったり、おかしな情報に振り回されたりしている患者や家族に対して、決して上から目線で意見をしない。いつでもフランクで朗らかだ。だからこそ、相手は彼の話に素直に耳を傾ける気になる。
季節を問わずハーフパンツを愛用していたり、スイーツ好きだったりと、変わり者ではあるけれど、こんな医師が身近にいたら、どれほど心強いだろう。玉石混交の医療・健康情報が、身の回りにあふれている現在、彼のような医師が必要だとも思っている」
(著者)
書店員さん絶賛!
「こんな先生に診てもらいたい!」――コメリ書房鈴鹿店・森田洋子さん
「シリーズ化をお願いします!」――文真堂書店ビバモール本庄店・山本智子さん
〈目次〉
もみじドライバー
サプリ教信者
総合内科 本日開院
理想のパートナー
血圧陰謀論
奇跡のメソッド
(小学館HPより)
医療系の作品をいつも書いている著者だけど、いつもシリアスで
重めだったのに、これは明るい。
いい。こういうのもいい。
主人公の医師・青島倫太郎は、内科の医師だけど、かなり優秀らしい。
けれど、服装といい、雰囲気といい、そんな風には全く感じない。
弟に青島総合病院の理事長の座を譲り、自身は、その敷地内にある
廃屋同然の建物内で、総合内科の看板を掲げて診療している。
ただし、受診料は、初回は1000円でその後は、実費。
儲けるためではなく、そうしないと経営が成り立たないから。
処方箋はなし。
患者さんの問題点を見つけ、本来の健康を取り戻すように導いていく。
何らかの問題を抱えていた人たちが、倫太郎先生と関わることで
変わっていく様子が痛快。
看護師のミカとのコンビも絶妙。
青島総合病院内で、診察が出来る日が来るといいのにな~。
続編あるかな?
これ1冊だけで終わるのは惜しい。
★★★★
(小学館HPより)
医療系の作品をいつも書いている著者だけど、いつもシリアスで
重めだったのに、これは明るい。
いい。こういうのもいい。
主人公の医師・青島倫太郎は、内科の医師だけど、かなり優秀らしい。
けれど、服装といい、雰囲気といい、そんな風には全く感じない。
弟に青島総合病院の理事長の座を譲り、自身は、その敷地内にある
廃屋同然の建物内で、総合内科の看板を掲げて診療している。
ただし、受診料は、初回は1000円でその後は、実費。
儲けるためではなく、そうしないと経営が成り立たないから。
処方箋はなし。
患者さんの問題点を見つけ、本来の健康を取り戻すように導いていく。
何らかの問題を抱えていた人たちが、倫太郎先生と関わることで
変わっていく様子が痛快。
看護師のミカとのコンビも絶妙。
青島総合病院内で、診察が出来る日が来るといいのにな~。
続編あるかな?
これ1冊だけで終わるのは惜しい。
★★★★
発行年月:2020年12月
25歳で会社を辞め、義肢装具士の専門学校に飛び込んださえ子は、カスタムメイドの義足を作る実習に苦戦し絶賛ヘコみ中。年下の仲間達に助けられ、芸者やカメラマン、人力車夫など多彩な義肢ユーザーと出会い、垣間見えた自分なりの「バリアフリー」とは? 伸びしろ無限大の人生再スタートを応援する大人のお仕事小説誕生!
(新潮社HPより)
あまり知られていないお仕事・義肢装具士。
主人公の二階堂さえ子、実習で同じ班は、19歳の戸樫博文と永井真純。
この3人の関係が凄くいい。
それぞれ個性的。
表題の神様に負けられないっていうのも、いい。
「神様が命の息を吹き込んで人間をつくった」という物語中の言葉から。
義肢装具士になるまでの苦労や、実習先で出会った人たちの話からも
知らなかったことを知れた。
義肢装具士って義肢以外、骨折した人の治療に使う装具の装着とかもするんだな~。
知らなかった。
実習で知り合った義肢ユーザーたちも、なかなか個性的。
この3人が何年か先、本当に会社を立ち上げられたらいいな。
お仕事小説は、楽しいな。
★★★★
発行年月:2020年12月
「誰にでも境界線がある。
越えるか、踏みとどまるか」
中山七里
2018年刊行の『護られなかった者たちへ』と同じく宮城県警捜査一課を舞台に、東日本大震災による行方不明者と個人情報ビジネスという復興の闇を照らし出していく。震災によって引かれてしまった“境界線”に翻弄される人々の行く末は、果たして。「どんでん返しの帝王」・中山七里が挑む、慟哭必至の骨太の社会派ヒューマンミステリー小説。
《あらすじ》
2018年5月某日、気仙沼市南町の海岸で、女性の変死体が発見された。女性の遺留品の身分証から、遺体は宮城県警捜査一課警部・笘篠誠一郎の妻だったことがわかる。笘篠の妻は7年前の東日本大震災で津波によって流され、行方不明のままだった。遺体の様子から、妻と思われる女性はその前夜まで生きていたという。なぜ妻は自分のもとへ戻ってこなかったのか――笘篠はさまざまな疑問を胸に身元確認のため現場へ急行するが、そこで目にしたのはまったくの別人の遺体だった。
妻の身元が騙られ、身元が誰かの手によって流出していた……やり場のない怒りを抱えながら捜査を続ける笘篠。その経緯をたどり続けるもなかなか進展がない。そのような中、宮城県警に新たな他殺体発見の一報が入る。果たしてこのふたつの事件の関連性はあるのか? そして、笘篠の妻の身元はなぜ騙られたのか――。
(NHK出版HPより)
なんとも切なく哀しい物語だった。
震災で行方不明になっている人の身分証を携帯していた遺体が発見。
一人は、女性で自殺。
もう一人は男性で他殺。
津波で流されたと思われる妻の免許証を持っていた、女性は鬼河内珠美。
両親は凄惨な殺人事件を犯した人物だった。
他殺された男性は、真希竜弥。コンビニ強盗に入り、店員を刺して懲役9年の
過去があった。
二人に共通しているのは、本来の名前では生き難いいうこと。
別の名前で生活していきたいという気持ちは理解できる。
二人に別の名前を与えていたのは、誰なんだ?となって
浮かんできたのは、闇の情報屋・五代良則。
彼の過去を調べるとともに、NPO法人<キズナ会>代表の鵠沼駿。
そして二人は、高校の同級生という接点。
二人の高校時代の話は、ちょっと青春小説みたいで良かった。
不良の五代と飄々と正論を述べる鵠沼が、あることを機に、接近。
3.11の震災の起きたとき、五代は、詐欺で刑務所の中。
塀のなかで悲惨な状況を見て、鵠沼の安否を気にしていた。
鵠沼は、大学卒業後、地元の税理士事務所で働いていた。
震災さえなければ、犯罪とは無縁の普通の暮らしを送っていたはず。
正しいことを常にしてきた鵠沼にとって、これは犯罪だけれど
彼なりの意義はあったのだと思うと尚更、切ない。
う~ん。
本当に重たい話だったな。
でも、こういう物語、読まないと、震災を実際に体験した人の
苦悩とかに気づかなかったりする。
最後の鵠沼の涙にも泣けた。
いろんな意味で、余韻が残る作品。
★★★★
(NHK出版HPより)
なんとも切なく哀しい物語だった。
震災で行方不明になっている人の身分証を携帯していた遺体が発見。
一人は、女性で自殺。
もう一人は男性で他殺。
津波で流されたと思われる妻の免許証を持っていた、女性は鬼河内珠美。
両親は凄惨な殺人事件を犯した人物だった。
他殺された男性は、真希竜弥。コンビニ強盗に入り、店員を刺して懲役9年の
過去があった。
二人に共通しているのは、本来の名前では生き難いいうこと。
別の名前で生活していきたいという気持ちは理解できる。
二人に別の名前を与えていたのは、誰なんだ?となって
浮かんできたのは、闇の情報屋・五代良則。
彼の過去を調べるとともに、NPO法人<キズナ会>代表の鵠沼駿。
そして二人は、高校の同級生という接点。
二人の高校時代の話は、ちょっと青春小説みたいで良かった。
不良の五代と飄々と正論を述べる鵠沼が、あることを機に、接近。
3.11の震災の起きたとき、五代は、詐欺で刑務所の中。
塀のなかで悲惨な状況を見て、鵠沼の安否を気にしていた。
鵠沼は、大学卒業後、地元の税理士事務所で働いていた。
震災さえなければ、犯罪とは無縁の普通の暮らしを送っていたはず。
正しいことを常にしてきた鵠沼にとって、これは犯罪だけれど
彼なりの意義はあったのだと思うと尚更、切ない。
う~ん。
本当に重たい話だったな。
でも、こういう物語、読まないと、震災を実際に体験した人の
苦悩とかに気づかなかったりする。
最後の鵠沼の涙にも泣けた。
いろんな意味で、余韻が残る作品。
★★★★
発行年月:2001年6月
背中に昇り龍を背負う印鑑職人の正吉さんと、偶然に知り合った時間給講師の私。大切な人に印鑑を届けるといったきり姿を消した正吉さんと、私が最後に言葉を交わした居酒屋には、土産のカステラの箱が置き忘れたままになっていた……。古書、童話、そして昭和の名馬たち。時のはざまに埋もれた愛すべき光景を回想しながら、路面電車の走る下町の生活を情感込めて描く長編小説。
(新潮社HPより)
一応、東京なんだろうけれど、すごく、ゆったりした感じの人々の暮らしぶりが
読んでいて心安らぐかんじ。
お土産にすぐはずだっただろう、カステラの包みを置いたまま、どこかに
出かけた印鑑職人の南雲政吉さん。
主人公の私は、偶然、その場所に住むことになった様子だけれど
引っ越した先で、こんな素敵な人間関係をつくれるのは、いいな。
大家さんの米倉さんとその娘の中学生の咲ちゃんとの関係もほのぼの。
咲ちゃんが苦手の英語をみてあげる主人公とのやりとりの場面がおかしくもあり
微笑ましくもあり、好きな場面。
Tom Sawyer(トム ソーヤ)を辞書で調べて
トム 木挽きと訳した咲ちゃん・・・^m^
そのあと、主人公の頭になかには トムコビキが暫く残って離れなくなる。
古書店主の筧さんの本にパラフィンシ紙をかける様子とかも想像したら
楽しい。
そーいえば最近、パラフィン紙のかかった本って見てないな。
なんともない人々の暮らしぶりが物語になっているんだけど、
すごく好き。
この辺りの土地に詳しかったら、もっと楽しめるだろうな。
主人公が語る作家・島村利正って、知らない作家さんだけど
凄く興味を覚えたので近いうちに読んでみたい!
★★★★★
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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