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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2009年6月


ちいさな女の子の、澄んだまなざしの先にあるものは…。
その女の子のこころの中に生まれるものは…。
8編のショートストーリーで綴る、夢と現実のあわいの“不安”と“温もり”。
珠玉の傑作絵本。 

                  (白泉社HPより)


・昼間の蒸気機関車
・図書館
・お友達
・幼稚園
・指しゃぶり
・カミナリ
・スイレン
・❑ちゃんと新しいもの



小さい女の子❑ちゃん。

ぬいぐるみのお友達を乳母車に乗せて、話しかけている様子は
お友達というより正にせんせい。

でもお母さんにそういわれて、一挙に現実の戻され、お友達は
ぬいぐるみに。
それが哀しくて泣いてしまう❑ちゃん。

こどもが自分の世界にいるときは、無理にこちらに戻したらダメだよね。
つい、やってしまうことだけど・・・
と考えさせられた話。


著者の酒井さんの絵は前から、色々な本の表紙になっているので知っていたけど
文章も凄く素敵だなぁ~。

他のお話も読んでみたい。

絵と両方楽しめるのも嬉しい。

❑ちゃんが、本当に愛おしく感じるおはなし。



                     ★★★★★

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発行年月:2020年7月


圧倒的共感度で大注目の著者が贈る“人生がいとおしくなる”恋愛小説

ためらいなくつないだ手を、離せるように、
隣を歩くあなたを信じたい。


世の中の「あたりまえ」につまずいてばかりいた万智子。
でも、自分のままでいたいと願うことで世界は変わってゆき……。


砂丘の町で育った万智子は大阪の税理士事務所で働く24歳。
顧客のウエディングドレスサロンのオーナー了さんに頼まれ、
 週末だけお手伝いのアルバイトをすることに。
了さんに連れていかれた「あつまり」で万智子は
美しくてかっこいい年上の女ともだちに出会う。
そんなある日、サロンに早田さんという男性が現れ、
人生はじめての「恋」のときめきを感じる万智子だったが……。

きれいになるのは誰のためかをぜったい間違えたらあかんでー
自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語。

                       (祥伝社HPより)



主人公の駒田万智子(24歳)は、真面目で融通が利かないちょっと面倒くさい性格。
でも共感できる部分も多く応援したくなるキャラクター。


税理士事務所の事務員として働き、事務所の本多先生(74歳)からおつかいで行った先の
オーダーメイドのウエディングドレスのサロンで経営者の了さんと出会い
本多先生,伝で手伝いをお願いされる。
先生と了さんはかつて恋人同士で結婚まで考えていた仲。


了さんのお友達たち(美華さん、冬さん)との会話の場面もいい。
潔癖症ゆえに別居中だった夫と離婚し、恋人の男性と付き合いがあるという冬さんを
素直に認められない万智子は美華さんとその態度を指摘され、やや気まずい雰囲気に。


そしてハンサムな早田さんとの付き合いにも、疑問を感じ始めて自ら別れを切りだす。



いろいろ、あっても最後はハッピーエンドというのがいい。


友達の菊ちゃんのことが心配だったけれど、応援する仲間が増えた様子で良かった。



                           ★★★


発行年月:2018年11月

これまでたくさんの悩める人が訪れたカフェのクリスマス。店内では、一人の時間に浸る店主・シャールの姿が。シナモン香るココアの湯気の中、彼女――御厨清澄が心の内をひっそりと語り出す。深夜のカフェを開いた理由と、その未来を――。~MENU~「さくらんぼティラミスのエール」〝ぼっち〟に怯える女子高生に「幻惑のキャロットケーキ」時代の最先端をひっぱるイケメン料理人へ「追憶のたまごスープ」トロフィーワイフの立場に固執する若奥様に「旅立ちのガレット・デ・ロワ」お店を訪ねてきた美青年。彼に、シャールが渡したプレゼント

                    (中央公論新社HPより)


これでおしまいなんだ~。
好きなシリーズだったんだけどなぁ~。


マラン・カフェは、昼はダンスファッションの専門店。
夜は夜食カフェ。
元々は昼のお店のお針子さんたちへの賄いだった食事を一般の人にも
提供するようになった。

店は路地裏の入り組んだ場所。
縁あってたどり着いた人が訪れる店。

そんなお店に偶然、現れるのは、ちょっとした心に重たいものを抱えた人たち。


みんなシャールさんの料理と言葉に元気を貰って、店を出て行く。

お料理も美味しそう。
この表紙の絵やお話ごとの最初の料理の絵も素敵。

またいつか、番外編的なお話が読みたい!


                    ★★★★


発行年月:2020年5月


刑事・犬養隼人シリーズ最新作! 
臓器売買の闇に迫る社会派医療ミステリ。

雑木林に埋められた少年の遺体からは、臓器が奪われていた。司法解剖と調査により、遺体は中国の貧困層の子供だと分かり――。孤高の刑事・犬養と相棒の高千穂明日香が、中国で急増する臓器売買の闇にメスを入れる!

                  (KADOKAWA HPより)

(注意)犯人のネタバレ最後にあります

臓器が奪われた少年の遺体が発見。
その後も数人。


少年たちが貧困じゃなかったら、こんなことにならなかったんだろうと
考えると周りの大人たちの行動に腹が立つ。

犠牲になった少年たち
・王延準(12歳)・・・1週間の滞在予定で入国。中国の貧困地区に住み
母親は、貧しさから日本の夫婦の元に養子に出したというが・・・


・小塩雅人(14歳)・・・借金苦の家庭。臓器売買には自分の意思でのぞむ。
手術後、退院したが、その翌日、路上で倒れる。


・与那嶺照生(15歳)・・・貧困家庭。家に帰りたくないと仲間と夜通し
過ごすことも。賭け事に手をだし借金を抱え臓器を売る話に乗っかるが・・・


・槙代宏隆(13歳)・・・乗用車に撥ねられ救急搬送される。移送の間に脳死判定。
移送先の病院で何者かに連れ出されるが翌日、臓器が抜かれた状態の遺体で発見。


犯人は、医療関係者と警察関係者という何とも嫌な結末。
臓器売買・・・ほんとに中国では死刑囚のものふつうにあるの?

日本では、物語のなかだけのことであって欲しい。

後味悪い話。

犬飼の苦悩する姿も、辛い。
娘さんの回復があればいいんだけど・・・。


                     ★★★



発行年月:2020年5月

松岡清澄、高校一年生。一歳の頃に父と母が離婚し、祖母と、市役所勤めの母と、
結婚を控えた姉の水青との四人暮らし。
学校で手芸好きをからかわれ、周囲から浮いている清澄は、
かわいいものや華やかな場が苦手な姉のため、
ウェディングドレスを手作りすると宣言するが――「みなも」
いつまでも父親になれない夫と離婚し、必死に生きてきたけれど、
息子の清澄は扱いづらくなるばかり。そんな時、母が教えてくれた、
子育てに大切な「失敗する権利」とは――「愛の泉」ほか全六章。
世の中の〈普通〉を踏み越えていく、清々しい家族小説。

                  (集英社HPより)



連作形式の家族の話。

松岡清澄・・・16歳。高校入学をしたばかり。姉が結婚式で着るドレスを
見に行ったが気に入ったものがないと聞き、「僕がつくる!」と。
手芸が趣味で祖母の部屋で今でも刺繍をしたりしている。


水青(みお)・・・23歳。結婚を控えている。
事務員として働いている学習塾にコピー機のメンテナンスで出入りしていた
紺野と知り合う。
かわいいものが苦手。ひらひらしたおんなのこっぽい服が着られない。
その理由は、ちょっとした事件から。


さつ子・・・清澄と水青の母。市役所勤務。お金にルーズな夫とは離婚。


文枝・・・74歳。生前、夫が「若くないのに水着なんか着るなんてみっともない」と
言った言葉が忘れられない。プールに通うことを決心する。
家族みんなのことを優しく見守っている


全・・・さつ子の元夫。今は友人の縫製会社で働く。毎月、養育費として
お金を友人の黒田に届けさせている。


黒田・・・全の同級生で、黒田縫製所の後を継いで社長。
全の代わりに毎月、お金を届け、清澄と水青の写真を撮って全に見せる。
もはや二人の父親的心境。



家族それそれの想いが連作で語られる。
さつ子と全は離婚したけれど、憎みあって別れたわけではなく
水青の結婚式を機会に、新しい家族の絆が生まれそう。

出来上がったドレスは、きっと素敵だろうなぁ~。

温かい家族の話だったなぁ~。


前作<希望のゆくえ>がちょっと重めな内容だったので
こちらは温かいストーリーで良かった♪


                      ★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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