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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年11月

少女時代のエピソードあり、笑える読書日記あり、真摯で豊かなレビューあり……。
約10年ぶりに放たれる待望の新刊エッセイ集! 
書き下ろしあとがき収録。

                (筑摩書房HPより)


恩田さんの読書記録。
「土曜日は灰色の馬」も出ているんですね。知らなかった。


読書量が半端なく多いですね。
作家になる人は、やはり子どもの頃から本が好きで沢山、読んでいるんだなぁ~。


知らない本もいっぱいだけど、たま~に読んだことのなる本の話になると
興味深く嬉しくなった。


ブラッドベリは死なないのところは、うんうんと。
「たんぽぽのお酒」暫く読んでいないなぁ~。
家の本棚にもあるから、読みたくなった。

山本周五郎とわたしの章で、恩田さんの本名(ななえ)が知れたのは嬉しい。
ファンならもう知っている人、多いのかな?
「長い坂」読んでみたい!



本は殆ど、単行本で読んでおしまいだけれど、文庫には解説がつくのがいい。
一度、読んだ作品でもお気に入りは文庫が出たら再読することも
今後は習慣にしていこうかな?


                       ★★★
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発行年月:2020年10月


どこでもいい。いつでもいい。
一緒に行こう。旅に出よう。
人生を、もっと足掻こうーー。
恋も仕事も失い、絶望していたハグ。突然「一緒に旅に出よう」と大学時代の親友ナガラからメールが届いた。以来、ふたりは季節ごとに旅に出ることに。
ともに秘湯に入り、名物を堪能し、
花や月を愛でに日本全国駆け巡る、
女ふたりの気ままな旅。
気がつけば、四十路になり、五十代も始まり……。
人生の成功者になれなくても、自分らしく人生の寄り道を楽しむのもいい。心に灯がともる六つの旅物語。
文庫オリジナル短編集です!


                 (文藝春秋HPより)



大学時代からの親友同士。
波口と長良。
共に独身のキャリアウーマン。


30代から予定の合う時期を見つけて二人であちらこちら、旅をする。
二人とも独身である程度、自由にできる時間があるうちはよかったけれど
40代、50代となり、親が老いてくると、どうしても介護問題が出てくる。


ハグは、一人っ子で母親を一人郷里の姫路に置いている。
ナガラの母は小豆島でやはり一人暮らし。


ハグの母親は認知症。
ナガラの母親は、転倒による骨折により、入院、歩行困難になり退院後は
ケアホームに入所。


ハグは、母親と暮らすことを決意し、東京から姫路へ。
フリーランスの広告ディレクターの仕事は自宅で母親の介護をしながら。
それもやがて困難になり施設に。


自由に出来る時間がなくなると旅行はやはり難しい。

それでも二人は連絡を取り合い、また一緒に旅に出ようと言い合う。

こんな親友の存在は心強いな。

彼女たちが旅したところ、全部、素敵なところだった。
わたしも親友と旅行がしたくなった。



                      ★★★


発行年月:2020年10月


退屈な日常に絶望する高校生のカヤの前に現れた、まばゆい光。
それは爪と目しか見えない異世界の少女との出会いだった。
真夜中の邂逅を重ねるうち、互いの世界に不思議なシンクロがあることに気づき、二
人は実験を始める――。
最注目の著者が描く、魂を焦がす恋の物語。
小説×音楽の境界を超える、新感覚コラボ!

                (新潮社HPより)



音楽とのコラボらしいけれど、まだ音楽は聴いていない。
物語だけでの感想は、不思議な話。

高校生の鈴木香弥は、学校でも積極的にほかの人と関わらない。
いつも一人で淡々と学校生活を送り、家に帰ると走るのが日課。
そして、お決まりのバス停で休憩。
そこである日、自分より2歳年上のチカと出会う。
が、チカは自分とは異世界の住人。
全体の姿は見えない。話の所々に、意味が分からない言葉が混じる。
それでも二人は、そこで再会し、お互いの世界について話したりして
段々とお互いに好意を抱く。
が、突然、チカの存在は消えてしまう。


そして、香弥は31歳に。

どんな大人になったのか?というと、ちゃんと他者とコミュニケーションも
取れる、普通の大人に成長していてホッとした。

そして、高校時代、自分と同じような学校生活をしていた沙苗と
仕事を通じて知り合い、恋人同士に。


沙苗もチカと交流があったのか?

しかし、香弥は、チカのことを今も一番に想っているんだとチカとのことを
沙苗に話す。
喧嘩別れのようになってしまい、どうなる?と思ったけど、丸く収まり
一安心。

チカのことを無理に忘れる必要なないと思うけど、現実の生活のなかで
隣を歩いてくれる沙苗とこれからは向き合っいって欲しいな。


音楽もそのうち聴いてみよう。



                        ★★★


発行年月:2020年11月

96の季語から広がる、懐かしくて不思議で、ときに切ない俳句的日常。
俳人でもある著者による初めての「季語」にまつわるエッセー集。散歩道で出会った椿事、庭木に集う鳥や虫の生態、旬の食材でやる晩酌の楽しみ、ほろ苦い人づきあいの思い出、ちょっとホラーな幻想的体験など、色彩豊かな川上弘美ワールドを満喫しながら、季語の奥深さを体感できる96篇。名句の紹介も。
「蛙の目借時」「小鳥網」「牛祭」「木の葉髪」「東コート」。それまで見たことも聞いたこともなかった奇妙な言葉が歳時記には載っていて、まるで宝箱を掘り出したトレジャーハンターの気分になったものでした。(中略)それまで、ガラスケースの中のアンティークのように眺めてきたいくつもの季語を、自分の俳句にはじめて使ってみた時の気持ちは、今でもよく覚えています。百年も二百年も前につくられた繊細な細工の首飾りを、そっと自分の首にかけてみたような、どきどきする心地でした(本文より)。
目次
●春  日永/海苔/北窓開く/絵踏/田螺/雪間/春の風邪/ものの芽/わかめ/針供養/すかんぽ/目刺/朝寝/木蓮/飯蛸/馬刀/躑躅/落とし角/春菊/入学/花/春愁
●夏  薄暑/鯉幟/そらまめ/豆飯/競馬/アカシアの花/新茶/てんとう虫/更衣/鯖/黴/こうもり/ががんぼ/蚯蚓/業平忌/木耳/李/半夏生/団扇/雷鳥/夏館/漆掻/雷/青鬼灯 
●秋  天の川/西瓜/枝豆/水引の花/生姜/残暑/つくつくぼうし/燈籠/墓参/瓢/月/良夜/朝顔の種/新米/案山子/鈴虫/夜長妻/濁酒/柿/秋の空/蟷螂/小鳥/きのこ狩/文化の日/花野
●冬  時雨/神の留守/落葉/大根/切干/たくわん/銀杏落葉/冬鷗/河豚/枯枝/ストーブ/炬燵/冬羽織/おでん/鳰/蠟梅/つらら/探梅/春隣
●新年 飾/去年今年/歌留多/福寿草/初鴉/七草

                 (NHK出版HPより)



季節にまつわるお話を、季語を交えて語るエッセイ。
楽しく読んだ!勉強させていただきました。

枝豆の章で「朝顔」「枝豆」 「西瓜」が秋の季語と知り、びっくり!
全部、夏の季語だと思っていたので・・・(^^ゞ

川上さんも言っているように、考えたら、残暑というのは8月7日を過ぎるとだから
暦でいったら、秋なんだよね。
なるほど~と一番、思った箇所でした。



                    ★★★★★


発行年月:2020年5月


あの子は、なぜ自殺したのか――? 美容クリニックに勤める医師の橘久乃は、久しぶりに訪ねてきた幼なじみから「やせたい」という相談を受ける。カウンセリングをしていると、小学校時代の同級生・横網八重子の思い出話になった。幼なじみいわく、八重子には娘がいて、その娘は、高校二年から徐々に学校に行かなくなり、卒業後、ドーナツがばらまかれた部屋で亡くなっているのが見つかったという。母が揚げるドーナツが大好物で、それが激太りの原因とも言われていた。もともと明るく運動神経もよかったというその少女は、なぜ死を選んだのか――? 「美容整形」をテーマに、外見にまつわる自意識や、人の幸せのありかを見つめる、心理ミステリ長編。

                 (集英社HPより)




美容外科医になった橘久乃が、ひとりの少女の死の真相を追求していくかたちで
彼女を知る人たちに会って話を聞いていくかたちで進む。

以下、ネタバレ・・・ここは、ほぼ自身の覚え書きなので(^^ゞ



亡くなったのは吉良有羽。
大量のドーナツに囲まれての死。

最初に自殺?と会ったけれど、最後まで読むとそれは違うとわかる。


橘久乃は、有羽が痩せたいとクリニックを訪ねていてカウンセリングをした後、
脂肪吸引で痩せた後の死で、希望通りになったのになぜ?という思いからかな?
それとも有羽のママが同級生だった横綱というあだ名の八重子だったことも
気になった要因か?
八重子は、有羽の実の母親の知り合い。
有羽の母親は、病死していて綺麗な人だった。
太っていた八重子のことを褒めてくれたり自身の企画したファッションショーに
出演させてくれたりした恩人的な人。

自分の命が長くないことを知り、八重子に有羽のことを託して亡くなる。
そして有羽の父親と結婚。

八重子は有羽のことを大事に育てる。
得意なドーナツを有羽が喜んでくれることが嬉しくていつも沢山のドーナツを
おやつに。


関係も良好なのに、太っていく有羽のことを問題ありとする周囲の反応に
有羽自身も、痩せることを考える。

子どもをそんなに太らせる母親に問題ありとした教師の言葉が一番、親子に
とってはショックだったのかな?
教師もこんな悲劇をまねくことに自身の発言が関わると想像もつかなかった
でしょう。


健康を害するほどの肥満出ない限り、少しくらい太っていてもいいと思うけれど


人の自分を中心の考えて発言することが相手を思わぬ方向に追い込むことを
もう少し、配慮すべき。


ママに拒絶されながら命を落とした有羽が可哀そうで仕方ない。


後味悪い読後感だけれど、面白かった。
さすが、湊さん。



                    ★★★



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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪

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