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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年11月


これが、人生の罰ゲーム。サ
ド侯爵の禁書を現代に蘇らせた超絶イヤミス!!『聖女か悪女か』
「私の中の澱をすべて吐き出した」真梨幸子史上、
もっとも酷いことが起きる――
葉山の別荘で結婚パーティーの最中、
カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に陥った…

                   (小学館HPより)



凄い話でした。
途中であまりの残酷さに読むのやめようと思った。
でも犯人の意図が知りたくて、我慢して読んだ。


けれど・・・・・わからない。



発行元の小学館のHPで、真梨さんは、こんな時代だから
内に溜めたものをこれを読んで吐き出してほしい・・・・

なんて言っていたけど、ううぅ~(/_;)
もっと違うデトックス効果がいい!



この表紙といい、ちょっと悪趣味かな?




                          ★★
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発行年月:2020年3月

幻は、幻が消えたときに、幻とわかる。――脳の中からの鮮やかな現場報告!
「時間という一本のロープにたくさんの写真がぶら下がっている。それをたぐり寄せて思い出をつかもうとしても、私にはそのロープがない」――たとえば〈記憶障害〉という医学用語にこのリアリティはありません。ケアの拠り所となるのは、体験した世界を正確に表現したこうした言葉ではないでしょうか。本書は、「レビー小体型認知症」と診断された女性が、幻視、幻臭、幻聴など五感の変調を抱えながら達成した圧倒的な当事者研究です。

                  (医学書院HPより)



レビー小体型認知症・・・・病名としては知っている。
けれど、認知症という部分だけの響きで、若くして発症して気の毒に・・・
くらいに思っていた。


少し、医学の知識がある(看護師なので)わたしでさえ、こうだから
まだまだ知られていないことがたくさんある病気でしょう。



少し変だなと感じたのが30歳過ぎたころで、病院を受診して最初は
「うつ病」の診断が下り、内服薬で症状が悪化と。
恐ろしい。
治したくて受診した先で悪化させてしまう薬が処方されるって・・・。


正しい診断が必ずにもされるとは限らないってこと。


でも、この本の出版によって、結構、多くの人が、わたしももしかしたら・・・と
思うのかもしれない。
自分の病気の経過をこんな風に書籍で世間に報せることで大きな功績を
残すことが出来ていると思う。


尊敬する。



実は、著者とは同じ中学で学んだ。
会話もしたことがあり、親しい友人から彼女のことを聞いていた。

いつも穏やかで冷静な人だったと記憶している。



彼女がおわりにで述べていた 「誰もが少しヘンなままで、苦しむことなく
そのままに生きられたらいいなぁと強く強く願っています。」に共感!


この本を教えてくれた友達に感謝。



                     ★★★★★


発行年月:2018年10月


人が死ぬ瞬間に生み出す珠、「ぎょらん」。それを噛み潰すと、死者の最期の願いが見えるという――。十数年前の雑誌に一度だけ載った幻の漫画、『ぎょらん』。そして、ある地方の葬儀会社で交錯する「ぎょらん」を知る者たちの生。果たしてそれは実在するのか? R-18文学賞大賞受賞の新鋭が描く、妖しくも切ない連作奇譚。

                   (新潮社HPより)




都市伝説みたいな話?と思いつつ読んだ。

「ぎょらん」と呼ばれるものは、結局は、なんだったのかよくわからないまま。
でも死者が遺したかった思いが何らかのかたちで
遺したかった人の元に届くのは、いいな。と思えた。


亡くなった人に近い人が、亡くなった人が生前、抱えていた思いに気づくって
大事なこと。


最初の話に出てきた、ニートの青年・御舟が、その後、葬儀社で働き始め
段々と成長していく姿が良かった。

最初の話で出てきた彼とはくらべものにならないくらい社会に適合してきて
良い感じの青年になったけれど、彼は、本来、こういう人だったんだろう。


表紙はちょっと気持ち悪いけど、良い話だった!



                     ★★★★



発行年月:2020年10月


1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。

                 (双葉社HPより)


6話からなる連作集。

高校内で飼われることになった、コータローは、約10年、学校内の様子を見てきた。
一番最初に、コータローを飼うことに関わった塩見優花と
コータローの名前の元になった早見光司郎。


二人のお互いに好意を持ちながら別々の進路へと卒業後、別れてしまう様子に
寂しさを感じた。

が・・・それは、後の章でも、それぞれのその後の様子がわかる仕掛けなのは
嬉しかった!


高校生たちが、卒業後、成長して再び集う最終章のラストは最高!



それぞれコーシローに関わる生徒たちの話も、「ああ、青春だね~♪」という
感じで、とても良かった!


時々、コーシロー目線の語りが入るのも楽しかった。
捨てられたのは、可愛そうだったけれど、その後の暮らしが幸せで良かった!




                    ★★★★



発行年月:2020年11月


列車の旅を愛する人たち垂涎の豪華寝台列車「ななつ星」は、開業7年目を迎えるいまも、予約が取れない状況が続いています。ゆったりと流れる時間、車窓を眺めながらの豪華なディナーは、日本の旅を変えたとさえ言われます。その「ななつ星」に現代を代表する作家、井上荒野、恩田陸、川上弘美、桜木紫乃、三浦しをん、さらには旅を愛するふたりのクリエーター、糸井重里、小山薫堂が乗車、新しい旅から生まれた極上のストーリーをお届けします。

                    (文藝春秋HPより)


5つの短編と随筆と随想。
どれも素敵だった。

本の表紙、装丁からして素敵で、これは、クラフト・エヴィング商会によるもの
だろうと予測できた。


<さよなら、波留   井上荒野>
二人で行くはずだった特別列車の旅。
夫は3か月前に心筋梗塞でこの世をさる。
予定通り、旅に出た妻を見守っている夫の語りは、とてもやさしい。
妻の波留さんも恰好いい。
結婚生活は3年だったけれど、お互いを想う気持ちがとても素敵。



<ムーン・リヴァー>
小学生の頃、両親を事故で亡くし、母の妹・キミコ姉が育ててくれた。
兄弟と3人で行くはずだったのに、キミコ姉はその前に他界。
キミコ姉のかたみのハーモニカを連れて豪華列車の旅に。

いい兄弟だな。
キミコ姉のおかげだ。



<夢の旅路  三浦しをん>
夫と行くはずだった列車の旅を夫が行けなくなり、親友と。

こんな親友関係は理想だな。
わたしも友とこんな風に旅をしたい。


<帰るところがあるから、旅人になれる  糸井重里>
なるほどね、
人はいつでも旅立って、ぐるぐる廻って同じところに帰ってくる。

帰るとことがなければ、旅とは言わないもんね。



<旅する日本語   小山薫堂>
美しいイラストと共に語られる素敵なことば。


<アクティビテーは太極拳   川上弘美>
母親から誘われた3泊4日の豪華列車の旅。
けれど、コロナ禍で出発が中止に。
母から「リモートで決行しよう」と。

アクテビティーなお母さんだ。



<ほら、みて   桜木紫乃>
夫が定年退職祈念にと豪華列車の旅に誘ってきた。
妻は、卒婚を言い出そうとしていたのに・・・。
旅行の最中にそれを言い出す。

卒婚か~。いいね。理想的。
でも経済力がないと難しいな・・・。
この夫婦の場合は、可能かな?
この旅のあとの暮らしぶりが気になる。



豪華列車は、「ななつぼし」。
旅番組などで、ときどき見て、「いいなぁ~」とひそかに憧れている。



スラスラと読めて、楽しい1冊だった!


                       ★★★★
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