発行年月:2019年9月
アメリカはウッドストックの森に住む小説家が、 美しくも厳しい自然や野生動物との交流、 旅先でのできごとをたおやかな筆致で綴る。 |
(平凡社HPより)
小手鞠さんの暮らしがよくわかる。
アメリカ人の御主人とニューヨーク州北部に広がる森のなかで暮らしている。
ご夫婦は、似てるかんじ。
自然がすき。動物がすき。
野生の植物、野生の動物たち。
その存在を愛しみ、自分たちも共存させてもらっているという意識。
鹿が見られるのは、いいなぁ~可愛い小鳥のさえずりもいいなぁ~
でも熊が出てくるのは、ちょっと怖い。
著者によると、家の近くで見るブラックベアと呼ばれる黒い熊は、人を
襲わないというけれど。。。
愛猫を亡くしたとき、離婚の危機があったという話が印象的だった。
お互いを見ると哀しみが倍増してしまい、しばらくは1階と2階で離れて
生活していたとか。
そして、新たに猫を飼うことはしていないという。
もう二人にとっては子どもと同じ存在だったんだなぁ~。
そんな風に愛された「プリン(愛称・ぷーちゃん)」は幸せだ。
小手鞠さん、小説は沢山読ませてもらっているけど、エッセイも素敵!
動物たちが主人公の童話も幾つか書いているので、今度はそちらも
読んでみたい!
中の写真も素敵でした!
カラーで観たいくらい。
癒される1冊でした♪
★★★★
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発行年月:2020年3月
東京の地下鉄廃線跡に、潜む集団の目的とは?
著者が初めて挑む「鉄道」ミステリー。
鉄道マニアの公務員、小日向はある日、趣味が高じて、廃駅となっている地下鉄銀座線萬世橋駅へと潜り込む。そこで思いがけず出会ったのは、地下空間で暮らす謎の集団。身柄を拘束された小日向に、彼らは政府の「ある事情」により、地下で生活していると明かす。その地下空間で起こる殺人事件。彼らを互いにマークする捜査一課と公安の対立も絡み、小日向は事件に巻き込まれていく。
著者デビュー10周年記念、12ヶ月連続刊行企画第2弾。
(PHP研究所HPより)
鉄道オタクで役所で生活保護申請に関わる仕事をしている小日向巧(26歳)。
廃線駅を立ち入り禁止の地下へ一人侵入して、出会ってしまった人たち。
彼らが地下で暮らす理由は・・・・。
ああ、そういうことね。
今の日本でこんなことは、まさかないだろうけど、
国にとって都合の悪いことは隠す、そのためには犠牲者が出ても仕方ないという
やり方は、恐ろしい。
主人公の小日向が、自分の保身を二の次にして、目の前の人たちを
救おうと懸命になっている姿は、良かった。
全体的には、重たい話だけど、まあまあ楽しめた。
★★★
発行年月:2020年1月
アキコは、信頼できる相棒のしまちゃんと、丁寧に作っている美味しいサンドイッチとスープのお店を営んでいる。事実婚式を終えたにもかかわらず、しまちゃんは、相手のシオちゃんに、そっ気ない態度で、アキコは焼きもきしている。そんな折、サンドイッチのパンを仕入れていたパン屋のご夫婦が、店を閉めることになり、しまちゃんは、シオちゃんにも手伝ってもらって、新しいお店をさがすことに……。アキコは、周りの仲間に助けられながら、今日ものんびり(時々休み)お店を営業中。
(角川春樹事務所HPより)
大好きなシリーズ5作目かな?
やっと結婚した、しまちゃんとシオちゃん。
二人の微笑ましい様子が目に浮かぶ場面が多くて、ニコニコしちゃう。
相変わらず、シオちゃんには厳しい、しまちゃんだけど、
案外二人だけの時は、いいかんじなんじゃないかなぁ~。(そうであってほしい・・笑)
全体的には、ゆる~く進む。
ネコちゃんたちも相変わらず元気でいいね(=^・^=)
でも、それが読んでいて心地いい。
緩いなかにも、変化はあった。
パンの仕入れ店の休業により新しいパンの仕入れ先を探すこと。
異母兄(寺の住職)の死。
新しいパンやさんは良いところがみつかりホッとしたけれど
アキコの身内は、これで居なくなったということか?と考えると哀しい。
残され寺の奥さんも寂しいだろうなぁ~。
またお寺には出向くのだろうか?
緩く進むなかにも変化は少しずつあり、この先のアキコの生き方が、気になる。
れんげ荘物語と共に、続いて欲しいシリーズ。
★★★★
発行年月:2016年12月
2000人の最期を看取った医師だから言えること。
“痛くない"〝苦しくない"人生の終わり方とは?
私は在宅医として、末期がんの患者さんは9割以上、非がんの患者さんは半分くらいの確率で、家で看取ることになります。
在宅での看取りの直後、ご家族は必ずこうおっしゃいます。
「思ったよりずっと楽に逝きました。苦しくも、痛くもなさそうでした。
ありがとうございました」がん終末期、老衰、認知症終末期、臓器不全、心不全、肺炎……
2000人を看取った医師が明かす今まで誰も言わなかった“痛くない"“苦しくない"人生の終わり方。
平穏死という視点から、「痛くない死に方」についてできるだけ分かりやすくまとめた一冊!
<もくじ<>
プロローグ
あれから4年、「日本人の死に方」は変わったのか?
第一章
大橋巨泉さんでも叶わなかった「痛くない最後」
第二章
平穏死、尊厳死、安楽死
第三章
「長尾先生、思ったより楽に逝きました」……それが平穏死
第四章
おさらい!平穏死10の条件
むすび
(ブックマン社HPより)
興味深い内容だった。
尊厳死と延命治療・・・・どっちを選ぶ?と言われれば当然、尊厳死とほとんどの
人が答えるだろう。
でも、実際、そう思っていても、ほかの家族にきちんと自分の最期の在り方を
伝えて(文章で残す)おかないと、希望通りの最期を迎えることは
難しくなってしまうということ。
御餅を喉に詰まらせたときに救急車を呼ぶか?の話でその実態が
よ~くわかった。
救急車を呼ぶ前にまずは、餅を取り除くことをしてみる。苦しみを取ることが
最優先だから。
で、努力したけれど息が止まってしまったら・・・・
高齢者なら、そのままという選択肢もありということ。
ああ、なるほど・・・。
命は取り留めたものの、その後は寝たきりの植物状態とかじゃ
本人も残されたものも辛い。
尊厳死を希望するという意思を示す文書=リビングウィルを
残して、その存在も家族に伝えておかないといけないな。
高齢の両親の意思も聞いておかないと!
長尾医師のブログも興味あるので、覗いてみようと思う。
★★★★★
発行年月:2019年6月
優等生の「ぼく」が通う元・底辺中学は、毎日が事件の連続。人種差別丸出しの美少年、ジェンダーに悩むサッカー小僧。時には貧富の差でギスギスしたり、アイデンティティに悩んだり。世界の縮図のような日常を、思春期真っ只中の息子とパンクな母ちゃんの著者は、ともに考え悩み乗り越えていく。落涙必至の等身大ノンフィクション。
(新潮社HPより)
著者の息子さんが中学に入学し、そこで起きた日々のことが綴られている。
著者は日本人。配偶者はアイルランド人。
そして住んでいるのはイギリス。
小学校は、カトリック系の学校ランキング1位のところで過ごしていたのに
中学は、学校見学で気に入ったのか、白人労働者階級の家の子が通う
と言われる学校。
今まで底辺ランキングだったが、ここ数年で真ん中あたりのランキングに
浮上してきたというので、著者が興味を抱き見学したいと
息子に言い、それなら一緒にということで・・・
この息子さんが凄くいい!
考え方が素晴らしい。中学に入学したばかりの子がこんな冷静な
物の見方が出来るなんて!と驚く。
入学直後から、色々なことが起きる。
人種差別的発言がひどいダニエル。
彼から差別的なことを自身も言われるが、黒人の女の子が標的になった
ことに腹を立てる。
その考え方はおかしいんじゃないか?とちゃんと抗議して、
彼の窮地を救ったことから、親友になる。
このあたりは、良い話だなぁ~と思っていたけど、やがてダニエル自身が
皆に批判される側に。
そんなときも寄り添う息子くん。
優しいし、いつも公平なものの見方が出来ている。
イギリスの教育現場も日本とは違うことが多くて、へ~と驚きながら
読んでいた。
FGM(女性割礼)のことまで授業でするとは!!\(◎o◎)/!
シンパシーとエンパシーのことも勉強になった。
今後の息子くんの成長をまた書いて欲しいくらい。
多くの人に本書が読まれて、好評価を得ている理由がよくわかった!
表題が、息子くんの言葉というのも、凄い!
★★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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