発行年月:2020年7月
上最悪の刑事VS史上最低の犯罪者
SNSの悪意×匿名性×依存性が引き起こす災厄。
鋭い舌鋒で容疑者を落とす百戦錬磨の刑事・毒島が、
卑劣な敵を相手に最後の戦いに挑む。
刑事・毒島は警視庁随一の検挙率を誇るが、出世には興味がない。犯人を追うことに何よりも生きがいを覚え、仲間内では一を話せば十を返す能弁で煙たがられている。そんな異色の名刑事が、今日も巧みな心理戦で犯人を追い詰める。大手町の連続殺人、出版社の連続爆破、女性を狙った硫酸攻撃……。捜査の中で見え隠れする<教授>とは一体何者なのか?かつてない強敵との勝負の行方は――。手に汗握るノンストップミステリ!"
(幻冬舎HPより)
毒島が刑事として担当した最後の事件。
5つの話に分かれているが、それぞれの事件の犯人は【教授】と呼ばれる人物に
よって操られていた。
<不具戴天>この世に共存できない、どうしても許せないと思うほど深く恨むこと
犯人は、リーマンショックのあおりで思うように就職できなかった。
自分はエリート街道にのれるはずだったのに・・・と大手町のサラリーマンを連続射殺。
<伏竜鳳雛/ふくりゅうほうすう>まだ世に知られていない大人物と有能な若者のたとえ
文芸の新人賞に落選し続ける男が起こす出版社連続爆破事件
<優勝劣敗>すぐれたものが勝ち、劣ったものが負けること
結婚相談所相談員の女性が起こす、顔に塩酸をかけ3人の女性に火傷を負わせた事件
<奸倭邪知/かんぬいじゃち>こころがねじ曲がっていて、よこしまなさま
デイサービスの介護職員が介護する高齢者を操り、過去に凶悪な殺人事件を起こしながら
何ら反省の様子を見せない者たちを薬剤(硫酸タリウム)を注射させて殺害させる
<自業自得>自分の行いの結果を自分が受けること
4つの事件を操っていた【教授】と名乗る人物、神父の男・宇能光輝(47歳)。
毒島が対峙。
4番目のおじいちゃんは、操られて気の毒だった。
介護職員の鵺野静香の言い分は少し共感するところはあったけど
それなら自分でやればいいのにと思った。
名前がぬえのってえぐいな(^^ゞ
まさに怪物。
でもそんな静香をも操っていた【教授】。
教授VS毒島 って帯文にあったけど、圧倒的、毒島の勝ちでした!!
凄いぞ、毒島。
刑務所送る価値もないっていう判断から、どんどん精神的に追い詰めてしまう方法を
選んだわけですね。
刑事を辞めた経緯がわかって、ああ、こういうことだったのかと納得。
作家刑事としての話をまた読みたい!
文句なしに面白かった!
★★★★★
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発行年月:2009年6月
ちいさな女の子の、澄んだまなざしの先にあるものは…。
その女の子のこころの中に生まれるものは…。
8編のショートストーリーで綴る、夢と現実のあわいの“不安”と“温もり”。
珠玉の傑作絵本。
(白泉社HPより)
・昼間の蒸気機関車
・図書館
・お友達
・幼稚園
・指しゃぶり
・カミナリ
・スイレン
・❑ちゃんと新しいもの
小さい女の子❑ちゃん。
ぬいぐるみのお友達を乳母車に乗せて、話しかけている様子は
お友達というより正にせんせい。
でもお母さんにそういわれて、一挙に現実の戻され、お友達は
ぬいぐるみに。
それが哀しくて泣いてしまう❑ちゃん。
こどもが自分の世界にいるときは、無理にこちらに戻したらダメだよね。
つい、やってしまうことだけど・・・
と考えさせられた話。
著者の酒井さんの絵は前から、色々な本の表紙になっているので知っていたけど
文章も凄く素敵だなぁ~。
他のお話も読んでみたい。
絵と両方楽しめるのも嬉しい。
❑ちゃんが、本当に愛おしく感じるおはなし。
★★★★★
発行年月:2020年7月
圧倒的共感度で大注目の著者が贈る“人生がいとおしくなる”恋愛小説
ためらいなくつないだ手を、離せるように、
隣を歩くあなたを信じたい。
世の中の「あたりまえ」につまずいてばかりいた万智子。
でも、自分のままでいたいと願うことで世界は変わってゆき……。
砂丘の町で育った万智子は大阪の税理士事務所で働く24歳。
顧客のウエディングドレスサロンのオーナー了さんに頼まれ、
週末だけお手伝いのアルバイトをすることに。
了さんに連れていかれた「あつまり」で万智子は
美しくてかっこいい年上の女ともだちに出会う。
そんなある日、サロンに早田さんという男性が現れ、
人生はじめての「恋」のときめきを感じる万智子だったが……。
きれいになるのは誰のためかをぜったい間違えたらあかんでー
自分を好きになりたい万智子の、小さな勇気を抱きしめたくなる成長物語。
(祥伝社HPより)
主人公の駒田万智子(24歳)は、真面目で融通が利かないちょっと面倒くさい性格。
でも共感できる部分も多く応援したくなるキャラクター。
税理士事務所の事務員として働き、事務所の本多先生(74歳)からおつかいで行った先の
オーダーメイドのウエディングドレスのサロンで経営者の了さんと出会い
本多先生,伝で手伝いをお願いされる。
先生と了さんはかつて恋人同士で結婚まで考えていた仲。
了さんのお友達たち(美華さん、冬さん)との会話の場面もいい。
潔癖症ゆえに別居中だった夫と離婚し、恋人の男性と付き合いがあるという冬さんを
素直に認められない万智子は美華さんとその態度を指摘され、やや気まずい雰囲気に。
そしてハンサムな早田さんとの付き合いにも、疑問を感じ始めて自ら別れを切りだす。
いろいろ、あっても最後はハッピーエンドというのがいい。
友達の菊ちゃんのことが心配だったけれど、応援する仲間が増えた様子で良かった。
★★★
発行年月:2018年11月
これまでたくさんの悩める人が訪れたカフェのクリスマス。店内では、一人の時間に浸る店主・シャールの姿が。シナモン香るココアの湯気の中、彼女――御厨清澄が心の内をひっそりと語り出す。深夜のカフェを開いた理由と、その未来を――。~MENU~「さくらんぼティラミスのエール」〝ぼっち〟に怯える女子高生に「幻惑のキャロットケーキ」時代の最先端をひっぱるイケメン料理人へ「追憶のたまごスープ」トロフィーワイフの立場に固執する若奥様に「旅立ちのガレット・デ・ロワ」お店を訪ねてきた美青年。彼に、シャールが渡したプレゼント
(中央公論新社HPより)
これでおしまいなんだ~。
好きなシリーズだったんだけどなぁ~。
マラン・カフェは、昼はダンスファッションの専門店。
夜は夜食カフェ。
元々は昼のお店のお針子さんたちへの賄いだった食事を一般の人にも
提供するようになった。
店は路地裏の入り組んだ場所。
縁あってたどり着いた人が訪れる店。
そんなお店に偶然、現れるのは、ちょっとした心に重たいものを抱えた人たち。
みんなシャールさんの料理と言葉に元気を貰って、店を出て行く。
お料理も美味しそう。
この表紙の絵やお話ごとの最初の料理の絵も素敵。
またいつか、番外編的なお話が読みたい!
★★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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