物書きの「私」は、ひきこもりの弟、古道具屋の父とともに佐渡への旅に出る。目的は、祖父母の隣家に住む「おばちゃん」の骨を、郷里の墓に納骨すること。ところが、骨壷をユニクロの袋に入れて運ぶくらい儀礼にかまわぬ一族のこと、旅は最初から迷走気味で……。
表題作「佐渡の三人」に始まり、「戒名」「スリーナインで大往生」「旅人」と、一族の佐渡への「納骨」の旅を描く連作長編小説。
(講談社HPより)
物書きの「私」は、ひょっとすると著者自身なのかな?
フィクションとノンフィクションの融合か?と思わせる物語でした。
物語は4つだが・・・話は繋がっている。
「私」は女性・道子。道子は京都に住んでいる?
ひきこもりで祖父母宅でその介護をしながら暮らしている弟と、離れて暮らしている父(二人は東京在住?)とともに親戚のおばさんの納骨のため3人で佐渡へ行くのが最初の話。
弟も父親も個性的。
会話のひとつづつが結構、笑えます。
そんな3人が骨壷を抱えて佐渡へ。
弟なのに敬語で話す弟。
みな離れて暮らしていて、納骨のために久しぶりの再会というシチュエ-ションらしい。
納骨しに行くのに何処か旅気分。
実際に寺に着き、僧侶に会っての場面も可笑しい。
納骨料と戒名料は別に用意しなければいけなかった!と気づきあたふた。
お金はなんとかあるが、むき出しのままのお金じゃダメでしょ?と慌てて・・・
いちいち、コント劇みたいな可笑しさ。
そして、佐渡への旅はその後も親族が亡くなる度に同じように続く。
2番目に佐渡に行くのは、祖父が99歳の大往生で亡くなったあと。
この祖父は東大卒で医者だったとか。
道子の父は祖父の三男で古道具屋経営だけど、長男・ヨツオは言語学の大学教授で次男・ムツオは医学部教授らしい。
エリ-ト一家なのである。
が、全くそういうかんじじゃないのが良い。
3回目の佐渡は、祖母の納骨のためだけど、
そこで最初の話で亡くなった親戚のおばさんのご主人のお骨も一緒に納めるとかで、一族の多くが佐渡に集合。
ここでも祖父母と実際に暮らしていた弟が仕切る。
これは使えるひきこもりだな・・・・笑
登場人物も続々出てきて、フルネ-ムじゃないので、覚え難いけど、それでも
こんな風に一族が集まる風景って愉快。
場面は納骨だから、明るい集まりじゃないんだけど、ある程度の年を生きての最期なら
そんなに暗い雰囲気じゃなくてもいいと思うし・・・・
いつか自分もこんな風に納骨されるのかな?と明るく思う主人公もいい。
しかし、佐渡=拉致被害者・曾我ひとみさんという認識が自分にもあるけど
こんなに度々、そのことを登場させた意図はナンだろ?
大した意味はないのか??
★★★
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