発行年月:2011年3月
有川浩がカラフルに描く、史上初、ふるさとに恋する観光小説!
とある県庁に生まれた新部署「おもてなし課」。
若手職員・掛水は、地方振興企画の手始めに、
人気作家に観光特使を依頼するが、しかし……!?
お役所仕事と民間感覚の狭間で揺れる掛水の奮闘が始まった!?
(角川書店HPより)
まず、冒頭の「・・・・・・・・高知県庁おもてなし課は実在します。」
の一文で、もう読む前から、なんだかワクワクして来ました!
こんな素敵なネ-ムングををつけた課が実在するなんて!しかも県庁!!
内容は、高知の良さをどう他県民にアピ-ルしたらをあれこれ検討する県庁職員の奮闘記。
入庁3年目25歳の若手職員の掛水史貴が主人公。
思いついたのが、高知出身の作家・吉門喬介に観光大使に任命しその旨依頼するべく連絡を取る。
この作家・吉門=著者(有川さん)とダブるのが楽しい。
実際、有川さんはこうして小説として高知を宣伝しているわけで・・・・立派なピ-ア-ルになると思うから・・・・。
事実、高知に行きたくなってきた!!
県庁の掛水と良いコンビなのが明神多紀。
バイト職員なのに機転が利いて◎。
掛水は、アイデアマンだけど、その進め方がややグダグダでやや頼りないんだけど、二人で行動すると良いかんじに物事が進んでいく。
そして大きかった存在が清遠和政。
元県庁職員だったが動物園にパンダを呼んで観光革命を起こそう!!と斬新なアイデアを出した人物だが失敗に終わり、迫害され、それが元で県庁を去った人物。
県庁職員には関わたくない人物だと思うけど、観光についての意見を聞くため、あえて近づく掛水。
こういうお役所感覚を逸脱した人物の存在は貴重だと思うなぁ~。
結果、とても参考になる意見を聞けたわけだし・・・。
お仕事の話の合間に、有川さんお決まりの恋愛話も炸裂♪
今回は二組。
先の県庁組のほかに、清遠の娘・佐和と作家の清門。
高知のことをアピ-ルしたいという県庁おもてなし課の面々と著者の有川さんの気持ちがリンクするようなお話で、これはフィクションだけれど、事実の部分もありそうだなというかんじ。
そんな予想は当たり、あとがきの部分で、郷土愛に溢れた言葉が並んでいました。
それから巻末には、実際の高知県庁・おもてなし課のメンバ-の写真と対談があって
それからそれから、高知以外の県や市のおもてなしPR広告が載っていて
こういうの読むと、これらに関わる人たちのやる気も一層出そうだな・・・なんてことも思いました。
有川さんは、この本の印税をすべて東北地方太平洋沖地震に寄付すると発表もされている。
作家さんがこういう形で支援するって素晴らしいな。
寄付のためには、本を購入したほうが良かったかな?
図書館本で読んですみません^^;
★★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;