発行年月:2010年12月
パイプオルガン-----この心の震えは、祈りに似ている
“俺は記憶のないころから鍵盤に触れてきた”。
聖書に噛みつき、ロックに心奪われ、
メシアンの難曲と格闘する眩しい少年期の終わり
(文藝春秋HPより)
先に読んだ「第二音楽室」に続く、School&Musicのシリ-ズ2弾目の本書。
主人公の鳴海一哉は、キリスト教系の高校に通う3年生。
父親が牧師で両親は離婚しているが、母親はピアニスト。
幼い時から、オルガンの音に親しみ、高校でもオルガン部に所属し、礼拝奏楽を担当する。
オルガン部は5人。
文化祭で発表するメシアンの「神はわれらのうたに」を弾くことになり、元々メシアンは母親も好きでよく演奏していた曲だったが、次第に母親に対する複雑な想いや曲を弾く事につまずき、その曲を弾きたくないと思うようになって、文化祭当日は、クラスメイトの一人にエスケイプを誘われたことも重なって無断で欠席してしまう。
学校を無断で抜け出し、クラスメイトと共に行動しそのまま友人宅に泊まった一哉だったけど、その事がキッアケで一哉の気持ちも吹っ切れる。
外泊後の祖母の言葉が印象的だった。
怒るのは父親の役目だからとあえて厳しい言葉は言わず、一哉がずっとわだかまりにしていた母親が家を出て行ったことについての話。
その後、父親からも母が出て行った後の消息や届いた手紙を見せてくれる。
自分の元に残ってくれた一哉の存在が嬉しいとも。
ずっと正しい人、優しい人であった父親にも弱い部分はあったんだと思ったんじゃないかな?
オルガン部の皆にも謝り、担当の倉田コ-チ(先生とは呼ばないでということで、この呼び名)は一哉の気持ちに気づかなかったことを詫びる。そして、文化祭直前に好きだと告白した青木は「自分のせいだと思った」と。
あ~青木さん、可愛いなぁ~。
一哉の周りの子達、みんな良い子♪
音楽を通じて成長していった一哉の物語も先に読んだ「第二音楽室」同様、爽やかで感動できる物語でした♪
音楽に詳しい人なら、より一層、楽しめるだろうな。
★★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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