林真理子によるまったく新しい源氏物語の世界
「和の心を楽しむ」がテーマの月刊女性誌『和樂』にて連載中の林真理子さんの小説『六条御息所 源氏がたり』。その単行本第一巻が『光の章』として登場します。六条御息所を物語の語り部とする画期的な構成。そして、原文にない御簾の中での出来事の大胆な解釈。恋愛小説の名手、林真理子ならではの”小説源氏物語”の誕生です。「私の名をどうか聞いてくださいますな」という美しい一文ではじまる本巻は、桐壺帝と桐壺の更衣の異常な恋愛、光源氏誕生の謎、空蝉、夕顔との恋から、葵の上、藤壺をめぐる人間ドラマまでの全15話を収録。林真理子によって描き直された平安時代の貴族たちが繰り広げる恋模様は、究極の恋愛小説としても楽しめます。また、口絵には、日本画家千住博による源氏物語をモチーフにした作品を収録。
(小学館HPより)
源氏物語は、ちゃんと読んだことがありません^^;
この本の語り部は、表題にもなっている六条御息所。
先に亡くなった東宮の妻であり、東宮の兄が光源氏の父ということは・・・
血は繋がってないけど、六条御息所にとっての光源氏は、甥に当たる存在なんですね。
そうして考えても、この二人が東宮亡きあと、恋仲になったのは、いやはや凄い。
この物語では、既にこの世に生はない六条御息所ですが、怨念が残りあの世に行けず、生霊となってこの世に留まり、光源氏の様子を見ているのですね。
う~、怖い!
光源氏は、次々と女性を意のままに自分のものにしていくのですが、女性たちも理性では受け入れられなくても、いざそういう(どういう?^^;)事になると抵抗して大さわぎになるよりは・・・・と身を委ねてしまう。
ま、状況からして、仕方ないか?
しかし、まあ、光源氏の節操のなさは、ちょっと呆れるものがあります^^;
いろんな女性が現れ、恋仲になり、別れる。
その繰り返しの物語でしたが、読みやすく、現在の恋愛事情とは、異なるものの
なかなか興味深く読みました。
生霊となってこの世に留まっている六条御息所ですが、淡々とした語り口なので、さほど強い怨念めいたものは伝わらず、静かに見ているかんじで、少し怖いことになるのを期待していたので、拍子抜けしました。
が、同時にホッとしました。
続きがあるようですが、そちらでは、何かしかけるのかな?
★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;