コンプレックスに苛まれる男と女が、自分の居場所を
見つけていく姿を描いた、透明感溢れる“荻上ワールド”!
「モリオ」
------青年モリオは、母の形見の足踏みミシンを前に思い出していた。
子どものころミシンの下に隠れるのが好きだったこと、
ミシンを踏む母が大好きだったこと、
そして姉のために母が作った花柄のスカートを穿きたかったことを……。
「エウとシャチョウ」
------末期癌の猫シャチョウを飼う女医ヨーコと
同棲することになった「僕」。
日々、シャチョウの面倒をみているうちに、
才能など何も無いと思っていた自分に、
「猫と心を通わせる力」があることに気がつく……。
(光文社HPより)
文句なしに面白かった!
荻上さんの描く世界には、ほんわかした緩い温かい空気が流れているかんじがする。
映画「トイレット」の原案とかいう物語の本書ですが、映画が見たくなること間違いなし!
2つのお話の主人公は、それぞれ男性で
最初の話の主人公はモリオ。
母親が亡くなり、その母親が生前よく使っていたミシンを自分が貰う。
モリオにとって、そのミシンは思い出深い大切なもの。
ミシンで母親が作っていた花柄のスカ-トを自分で作ろうと思う発想も凄いけど、それを自分が履くために作るという発想もビックリ!
でも嫌悪感は沸かない。
そこまでのモリオの様子を読んでいれば、そうすることが自然なことだと納得してしまうから。
次の話の主人公はエウ。
彼もモリオと同じように、昔から人とあまり接することなく地味に生きて来たような男性。
バイトは16個も次々、クビになっているし。
2つの話の主人公たちは、似ている。
でも、悲壮感はなく、出会う人たちによって暮らしぶりが変化していく。
二つの話に共通して出てくる「ひだり布地店」のおばさんとそこの猫(三郎)。
考えると、二人の男性は、このひだり布地店のおばさんと猫に知り合ってから、
暮らしぶりが変わったんだ!
何がどういいのか?上手く表現出来ないんだけど、こういう話、好きです!
文章でこんなに楽しめたのだから、これが映像化されたら、きっともっと楽しめるんだろうな~。
映画を観るまえから、期待度UPしました!
この表紙の絵は奇妙だけど、物語の雰囲気にはピッタリ!!
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;