親子の愛情に、揺さぶりがかけられる。
覚悟を決めた父親は、試練にどう立ち向かうのか。
父と娘、親子二代続けてのトップスキーヤー。
娘の所属チームの研究者は、
二人の遺伝子パターンを調べさせてほしいと考えた。
しかし、了承するわけにはいかない。
父には、どうしても知られたくない秘密があった。
娘が生まれた十九年前に始まった、忌まわしい秘密が。
(光文社HPより)
最初から引き込まれて読みました。
読みながら、謎がどう解明されるのか?
自分でも、ちょっと推理しながら・・・。
自身もスキ-選手としてオリンピックを経験している緋田宏昌とまだ未熟だがアルペンスキ-ヤ-として実力を発揮しつつある将来有望の娘・風美。
父は娘から信頼されている良き父親であり、スキ-ヤ-としてのよき助言者。
でも、娘の出生には隠された事実があって、緋田の妻は風美がまだ幼いときに自殺している。
これはどういう事なんだろう?
読み進めると解ってくる事実。
なるほど・・・・そういう事か!と思う反面、
え?じゃあ何で緋田の妻・智代は自殺する必要あったの!?と理解不能のわたし^^;
風美の本当の母親・畑中弘恵から托されたんだもの。悪くないじゃない?違うかな?
19年前のあれこれをもっと詳しく知りたかったなぁ~。
ま、いいや。深く考えずにおこう・・・。
でも緋田の娘を気遣い下した判断は理解出来る。
正しい判断かどうかはこの際、置いておいて。
実の娘じゃなくても、きっとこの父娘なら、変わらず親子として生きるんでしょうし、その事で誰に迷惑もかからない。
緋田親子のほかにも気になる親子の話が出てきた。
本当は、ギタ-が好きでその道に進みたかったけど、遺伝子研究をしている柚木からクロスカントリ-選手にとスカウトされ練習をする鳥越伸吾と父の関係。
ちょっと伸吾が気の毒だったな。
練習でほかの選手と接し、少しスキ-が好きになりかけたのに。
指導者がもう少し、違う指導をしていたら、もっと好きになって元々ある素質を伸ばせたんじゃないの?
そして風美の実の父親らしい上条伸行とその息子・文也(白血病で入院中)の関係。
こちらも息子の文也がとても気の毒。
最後は、そんな辛い状況でここまでの気遣い出来る人って凄いよ~(;O;)と思った。
脅迫状に仕掛けられたバス事故の真相も気になって、それを解明する過程は面白かった。
でも・・・・なんだろ?
解明されちゃうと・・・・「え!?」ってかんじ。意外なかんじはしないけど、そうする動機がね~
それでそんな事するのぉ~?これも理解不能。
なんだか、話の進め方は、とても面白かったけど、全て読み終えると釈然としない事が多いな。
しかし、遺伝子の研究が進むと、この物語のようなことも起きるのかな?
本当はほかにやりたい事あるのに、DNA鑑定したらFパタ-ンが見つかったからって、オリンピック選手になることを目指すことを強いられるなんて。
その逆に、努力してるのに良い結果が出ないとDNA鑑定したら・・・Fパタ-ンじゃないから、あまり伸びないんじゃない?って評価されちゃうとか。
そういうのは、なんだかイヤだな。
スポ-ツに限らず、努力した者が報われる世の中であって欲しいなんて事も
ちょっと考えちゃいました。
★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;