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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2025年10月


現役医師が描く、人の命と幸福について。
2024年本屋大賞第四位&京都本大賞受賞、映画化決定の感動作
『スピノザの診察室』続編、ついに刊行!
「君はここまで来るために、何人の患者を死なせてきた?」
思想する医師・雄町哲郎は今日も京都の街をゆく。
大人気、哲学エンタメシリーズ待望の第二弾!
【あらすじ】
大学病院で数々の難手術を成功させ、将来を嘱望されながらも、母を亡くし一人になった甥のために地域病院で働く内科医の雄町哲郎。
ある日、哲郎の力量に惚れ込む大学准教授の花垣から、難しい症例が持ち込まれた。
患者は82歳の老人。
それは、かつて哲郎が激怒させた大学病院の絶対権力者・飛良泉寅彦教授の父親だったーー。
「エピクロスが主張している快楽の本質は、何よりも『精神の安定』のことなんだ。だから自分は快楽主義者だと言う奴に出会ったら十分に注意することだ。心の平静を求めているのか、ひたすら快楽を求めているのか、こいつは全く別物だよ」(本文より)
エピクロス…古代ギリシャの哲学者。快楽主義を提唱した。


                   (水鈴社HPより)


雄町哲郎(39歳)の医師としての考え方が素敵過ぎる。
こういう人に最期を診て貰うことができたら、安らかに逝けるだろうなぁ~。

実際、患者さんたちは、みんな安らかな気持ちで最期を迎えている。
こういうことは大学病院にいるより、地域医療に携わっているほうが
やりやすいんだと思う。


病死した妹の息子・龍之介を引き取ったことでマチ先生が本当に
医師としてやりたいことが出来ているんだと思う。
今回は内視鏡(ERCP)の技術を買われ、大学病院教授の父親の治療に
あたることになる。
成功して大学病院に再び戻ることを許されるんだけれど・・・・
やはり戻らないよね~とホッとした。

代わりに大学から研修で来ていた南茉莉医師が正式に正職員として哲郎の元で
働くことに。
哲郎との関係も今後は変わっていくのかな~?

このシリーズ、まだまだ読みたい!

龍之介も高校生になり将来の進路を決めたかんじ。
伯父の元で生活し、どんどん素敵な青年に成長していく。


エピクロス(哲学者)の言葉も深い。
快楽至上主義を主張した人だけど、エピクロスのいう快楽とは
精神の安定を指す。平穏で物静かな精神状態を快楽と定義し、これを
乱すものは不愉快なものだけでなく愉快なものも遠ざけるべきだ。


愉快なものもというのが、目からウロコだった。
なるほど・・・・興奮し過ぎも確かに精神の安定には良くないんだな。


いつも夏川氏の本を読むと、考えさせられる。
多くのことに同感するし、勉強になる。

医師としての著者もきっとこの物語のなかの哲郎のように
患者さんという一人の人間にきちんと向き合い接することができる
医師なんだろうな・・・。




                     ★★★★★

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