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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2024年9月


こうなることを知っていたら、わたしは探偵をやめていただろうか。
★第25回本格ミステリ大賞【小説部門】受賞作品
森田みどりは、高校時代に探偵の真似事をして以来、人の〈本性〉を暴くことに執着して生きてきた。気づけば二児の母となり、探偵社では部下を育てる立場に。時計職人の父を亡くした少年(「時の子」)、千里眼を持つという少年(「縞馬のコード」)、父を殺す計画をノートに綴る少年(「陸橋の向こう側」)。〈子どもたち〉をめぐる謎にのめり込むうちに彼女は、真実に囚われて人を傷つけてきた自らの探偵人生と向き合っていく。謎解きが生んだ犠牲に光は差すのか。痛切で美しい全5編。


                    (角川書店HPより)


父親が探偵で自らも探偵になった森田みどり。
気になることはとことん調べたい性格は、探偵には適しているけど
それが実生活でもとなると・・・・
幸い夫も子どもたち(6歳と4歳の男の子)との関係は良好みたいで
ホッとしたけれど・・・

最初の話<時の子>は、
みどりが父の時計のメンテナンスを頼むたも訪れた時計店での話。

九条時計店は、店主がなくなり店は閉じていた。
高校生の息子・瞬から亡くなった父親のことを聞く。
幼いとき、二人で時計の工房側の防空壕に土砂崩れで閉じ込められた時の話。

、父がそばを定時に散歩する女性に助けを求めたのだが時計を持たず
外の気配もわからないのになぜ、助けを求められたのか?
瞬の心拍が常に「63」ということを利用した。

なるほど・・・話としては面白いけど、ちょっと無理があるんじゃないか?


次の<縞馬コード>は千里眼を持っているという高校生の山岡涼太。
みどりの推理のおかげ(夫からもヒントを貰う)で
犯罪の共犯者にならずに済んでよかった。


<陸橋の向う側>
帰宅途中のイートインスペースで残った仕事を片付けていると
気になる少年をみつける。
彼が席を立ったあと、席に近づきノートに父親を殺害しようと
しているような文章をみてしまう。

以前の依頼人の関係者に、こんな風に恨まれてしまうのは怖いこと。
真実を知った少年、このあと、ちゃんと前にすすめるかな?
ちょっと切ない。


<太陽は引き裂かれて>
トルコ料理店の店主が、店のシャッターに赤い「✖」を落書きされ
犯人を見つけてほしいと頼みにくる。
調べていくと「✖」を書かれたのは他にもあって・・・・

真相は解明されるけど、クルド人とか日本に滞在している外国人の問題は
全然、解決しない問題で、これから日本はどうなるんだろ?と
不安になってきた話だった。


<探偵の子>
休みを取って家族と父親も誘って、父の故郷茨城県の町へ。
そこで懐かしい人たちが集うやきものカフェ FUMIKOに。
そこの店主・唐沢範子が父の幼馴染で家に泊まらせてもらう。
範子の亡くなった母・芙美子は陶芸家で店では芙美子の作品が使われている。

範子と芙美子、娘と母の関係はよくなかったという者の声を聞く。
家のなかに壊れた茶碗や皿がしまわれているのを見つけ、不思議に思う
みどり。

色々な話を聞いて、実際の娘と母親の関係がなんとなくわかった。
仲違いしたこともあったけれど、芙美子が亡くなる前に和解していた
と知り、ホッとした。
みどりが自分の姿が陶芸に夢中になり家族との関係を壊してしまった
芙美子と重なるものがあり、悩んだりしたが、そんな自分の姿を
冷静に見つめ直し、大丈夫と思えたことは良かった。


まあまあ面白かった。
これ前作があるんだ?
それもいつか読んでみようかな?



                      ★★★
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