発行年月:2009年12月
あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。
背負った重荷をどう受け止めればよいのだろう。
悩み、迷い、傷つきながら手探りで進んだ二十年間の物語。
中学二年でいじめを苦に自殺したあいつ。遺書には四人の同級生の名前が書かれていた。
遺書で<親友>と名指しをされた僕と、<ごめんなさい>と謝られた彼女。
進学して世界が広がり、新しい思い出が増えても、あいつの影が消え去ることはなかった。
大学を卒業して、就職をして、結婚をした。息子が生まれて、父親になった。
「どんなふうに、きみはおとなになったんだ。教えてくれ」
あいつの自殺から二十年、僕たちをけっしてゆるさず、ずっと遠いままだった、
“あのひと”との約束を僕はもうすぐ果たす-----。
著者が生んだ数多の感動作の集大成であり、大きな覚悟をもって書き切った最高傑作!
(講談社HPより)
今回の作品は、今の時代にわたしたち誰もが直面する可能性のある闇のような問題がリアルに描かれていました。
ここでは、中学2年の少年がいじめによる自殺をしたところから物語が始まります。
いじめていた張本人たちが悪いのは当たり前ですが、その様子を見ていながら、何の行動も起こさなかったクラスメイトたちの罪について、亡くなった少年の父親の怒り、無念さから、それがとても重たい罪だと痛感します。
自分がその傍観者の一人だとしたら・・・と思いながら物語を読んでしまいました。
この物語を語る僕は、自殺した少年の遺書に「親友」として名前を書かれて「ありがとう」と言われた真田裕。
小さい頃はよく遊んだけれど、中学になると特別避けていたわけでもないけどあまり口も利かなくなり、親友と呼べる関係ではなかったと思う。
けれど・・・自殺してしまった藤井俊介(フジシュン)は自分事を親友と思っていたのか?
戸惑いつつも、助けてあげられなった、何もしなかった自分に罪悪感を募らせていく裕。
同じように遺書に名前を書かれた中川小百合。
百合子に一方的に好意を寄せ、亡くなる前に電話して拒絶された事を「ごめんなさい」と謝りの言葉を残している。
あのときもっと優しい言葉で断ればよかったと裕と同じく罪悪感を抱く。
クラスメイトたちのなかにも罪悪感を感じた生徒はいると思うけど、この二人の比ではないだろうな。
罪悪感を抱きながら大人になり、これからもフジシュンの事を忘れないで生きていくんでしょう。
でもフジシュンや家族たちには、覚えていて貰えることが何より嬉しいことじゃないかな?
フジシュンが学校の図書室から頻繁に借りていた旅の本。
いつか行きたいと思っていただろうスウェ-デンの「森の墓地」。
それは裕のいつか行きたい場所にもなっている。
辛い重い物語だったけど、最後は少し温かい気持ちになれてよかった!
この本は学校の先生にも読んで欲しいな。
勘違いや思い込みによる指導が子どもをより一層の窮地に追い込む危険もあるという事を知って欲しい。
いろいろ考えさせられる内容でした。
多くの人に読んで欲しい書です!
あいつの人生が終わり、僕たちの長い旅が始まった。
背負った重荷をどう受け止めればよいのだろう。
悩み、迷い、傷つきながら手探りで進んだ二十年間の物語。
中学二年でいじめを苦に自殺したあいつ。遺書には四人の同級生の名前が書かれていた。
遺書で<親友>と名指しをされた僕と、<ごめんなさい>と謝られた彼女。
進学して世界が広がり、新しい思い出が増えても、あいつの影が消え去ることはなかった。
大学を卒業して、就職をして、結婚をした。息子が生まれて、父親になった。
「どんなふうに、きみはおとなになったんだ。教えてくれ」
あいつの自殺から二十年、僕たちをけっしてゆるさず、ずっと遠いままだった、
“あのひと”との約束を僕はもうすぐ果たす-----。
著者が生んだ数多の感動作の集大成であり、大きな覚悟をもって書き切った最高傑作!
(講談社HPより)
今回の作品は、今の時代にわたしたち誰もが直面する可能性のある闇のような問題がリアルに描かれていました。
ここでは、中学2年の少年がいじめによる自殺をしたところから物語が始まります。
いじめていた張本人たちが悪いのは当たり前ですが、その様子を見ていながら、何の行動も起こさなかったクラスメイトたちの罪について、亡くなった少年の父親の怒り、無念さから、それがとても重たい罪だと痛感します。
自分がその傍観者の一人だとしたら・・・と思いながら物語を読んでしまいました。
この物語を語る僕は、自殺した少年の遺書に「親友」として名前を書かれて「ありがとう」と言われた真田裕。
小さい頃はよく遊んだけれど、中学になると特別避けていたわけでもないけどあまり口も利かなくなり、親友と呼べる関係ではなかったと思う。
けれど・・・自殺してしまった藤井俊介(フジシュン)は自分事を親友と思っていたのか?
戸惑いつつも、助けてあげられなった、何もしなかった自分に罪悪感を募らせていく裕。
同じように遺書に名前を書かれた中川小百合。
百合子に一方的に好意を寄せ、亡くなる前に電話して拒絶された事を「ごめんなさい」と謝りの言葉を残している。
あのときもっと優しい言葉で断ればよかったと裕と同じく罪悪感を抱く。
クラスメイトたちのなかにも罪悪感を感じた生徒はいると思うけど、この二人の比ではないだろうな。
罪悪感を抱きながら大人になり、これからもフジシュンの事を忘れないで生きていくんでしょう。
でもフジシュンや家族たちには、覚えていて貰えることが何より嬉しいことじゃないかな?
フジシュンが学校の図書室から頻繁に借りていた旅の本。
いつか行きたいと思っていただろうスウェ-デンの「森の墓地」。
それは裕のいつか行きたい場所にもなっている。
辛い重い物語だったけど、最後は少し温かい気持ちになれてよかった!
この本は学校の先生にも読んで欲しいな。
勘違いや思い込みによる指導が子どもをより一層の窮地に追い込む危険もあるという事を知って欲しい。
いろいろ考えさせられる内容でした。
多くの人に読んで欲しい書です!
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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