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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2022年7月


高校生の茜寧は、友達や恋人に囲まれ充実した日々を送っている。しかしそれは、「愛されたい」という感情に縛られ、偽りの自分を演じ続けるという苦しい毎日だった。ある日、茜寧は愛読する小説の登場人物、〈あい〉にそっくりな人と街で出逢い――。 いくつもの人生が交差して響き合う、極上の青春群像劇。


                     (双葉社HPより)



誰からも愛されたいと、本音を隠して、好意を感じて貰える発言や行動をする茜寧。
そして愛読書である「少女のマーチ」のなかに出て来る人物が自分そのものでは
ないかと思い、その物語の主人公<あい>にそっくりなイメージの人を偶然
見つけて思わず声を掛ける。
その人物は<宇川逢>偶然、<あい>と言う名前であることに運命のようなものを
感じてしまう茜寧。
しかし、宇川逢は女性に見える容姿だったけれど、男性だとわかる。

なぜ、声をかけてしまったのかを説明する茜寧。
茜寧のことを変わっている子だなと思う反面、嫌なかんじはなく求められるまま
友達として時々、会う。

宇川逢が、理性のある大人でよかった。
茜寧の頼みに付き合ってあげたり話を聞いてあげたり・・・

けれど、本のなかの<あい>とは違うとわかって絶望したり・・・
なかなか厄介な子。

他にも女性バンドグループに所属している後藤樹里亜。
宇川逢の働くライブハウスで歌うこともあり、顔なじみ。
樹里亜も本当の自分を隠しファンが求めるカッコいい女の子を演じている。


こんな風に悩んでいると生きづらいだろうな・・・・。

茜寧は宇川逢に出会えてラッキーだった。
救われているんだと思うから。



登場人物たちの心理描写が細かくて、なかなか読むのに時間がかかった。

住野よるって作家は、なかなか独特な世界観を持っているな。




                         ★★★
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