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発行年月:2024年10月


作家人生の集大成
嫌な気分は何もかもノートにぶちまけて、言葉の部屋に閉じ込めなさい。
 尊敬するセミ先生からそう教えられたのは、鬼村樹(イツキ)が小学五年生の梅雨時だった――
「架空日記」を書きはじめた当初は、自分が書きつけたことばの持つ不思議な力に戸惑うばかりの樹だったが、やがて生きにくい現実にぶち当たるたびに、日記のなかに逃げ込み、日記のなかで生き延び、現実にあらがう術を身に着けていく。
そう、無力なイツキが、架空日記のなかでは、イッツキーにもなり、ニッキにもなり、イスキにもなり、タスキにもなり、さまざまな生を生き得るのだ。
より一層と酷薄さを増していく現実世界こそを、著者ならではのマジカルな言葉の力を駆使して「架空」に封じ込めようとする、文学的到達点。
担当編集者より
星野智幸さんの3年ぶりの新作『ひとでなし』は、新聞連載時より話題を呼んだ大作です。
小説の始まりは1976年、主人公の鬼村樹は小学4年生、著者と同じ1965年生まれです。そこから2023年まで、この世界に実際に起こったさまざまな出来事に翻弄されながら、樹は、人間とはどういうものなのかと考え続けます。
樹とともに長い年月を歩んだとき、この小説のタイトルに籠められた著者の強い思いが、きっとあなたを鼓舞するでしょう。


                     (文藝春秋HPより)



主人公・鬼村樹(タツキ)の小学校5年生から大人になっておじさんと呼ばれる年
までを描いた長い話。
新聞で連載していたのは、知っていて、挿絵が可愛らしいなと思っていた。



小学校5年生で、担任になったセミ先生が、その後のタツキにも関わりをもつのは
良かったな。
小学校~高校に入ったくらいまでのタツキは、「この子このまま大人に
なって大丈夫かな?」と思うようなかんじだったけれど、出会う人たちが
個性的で、イツキの個性も尊重してくれる人たちでよかった。

時に危ない道に行きそうになったりするけど、阻止してくれる友達がいたり。


プロの女子サッカー選手になった人がいたり、国会議員になった人がいたり


イツキの生まれが1965年ということで、年齢的に近いので、時代背景として
書かれる出来事も思い出しながら読んだ。


表題の「ひとでなし」の意味はイマイチ、よく分からなかったけれど
長い物語を楽しめた。


セミ先生からすすめられて書き始めた架空日記は、子どもの頃の日記のほうが
面白かったな。


挿絵はやはり、可愛かった(少し不気味なのもあったけれど)。




                    ★★★
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