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発行年月:2001年12月


華麗にして「美しい謎」
恩田陸の全てがつまった最高長編
――目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。どこか狭い場所で眠っている巨大な森のことを。
学生時代の同級生だった利枝子、彰彦、蒔生、節子。卒業から十数年を経て、4人はY島へ旅をする。太古の森林の中で、心中に去来するのは閉ざされた「過去」の闇。旅の終わりまでに謎の織りなす綾は解けるのか……?

                   (講談社HPより)



理瀬シリーズの番外編的なものらしい。
シリーズは、まだ読んでいないけれど、これから読もうと思っているので
興味深く読んだ。


40歳手前で、4人の大学時代の同級生がY島へ旅行。
4人それぞれが語り手となって4部構成。


彰彦以外は、高校も同じ。
節子と蒔夫は家が近所で幼稚園もおなじ。
蒔夫と利枝子は高校生のとき、恋人同士だったのに、別れる。
その原因になったのは、利枝子と仲のよかった梶原憂理。
蒔夫が憂理に惹かれてしまったから。

しかし、憂理は、突然、行方知れずになってしまう。
彰彦は憂理と遠い親戚関係にあり、噂で亡くなったことを聞いているという。


Y島に着き、島を巡りながら、各自の過去の話も出てくる。
それぞれが胸のなかに、ちょっとした重たいものを抱えている。


旅を計画した彰彦が旅の宿題にした「美しい謎をもってくること」をもとに
それぞれが持ってきた謎についても意見を交わす。

なかでも表札泥棒の謎は面白かった。

4人が再び同じように集まるのは51歳になったとき?

旅を終えて、それぞれの生活に戻る4人。
そこには、お互いの接点はなさぞう。


こんな友達関係がずっと続くのっていいな。



                        ★★★


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