発行年月:2018年9月
愛したはずの夫は、まったくの別人であった。
「マチネの終わりに」から2年。平野啓一郎の新たなる代表作!
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。ある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に「大祐」が全くの別人だったという衝撃の事実がもたらされる……。
里枝が頼れるのは、弁護士の城戸だけだった。
人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を背負っても、人は愛にたどりつけるのか。
「大祐」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。
人間存在の根源と、この世界の真実に触れる文学作品
(文藝春秋HPより)
亡くなった谷口大祐は、誰だったのか?
谷口大祐の妻・里枝からの依頼で調査する城戸章良。
城戸は弁護士であり在日三世。祖父が韓国人。
谷口大祐を名乗っていた人物を探しながら、城戸のこの真相を探る間の
心境も興味深く読んだ。
自分の生まれながらの名前を捨てて、別の人として生きる。
そんな選択をする人って実際には、どのくらいいるのかな?
戸籍を交換するって、どんな風に?そんなことを仲介する人っているのかな?
色々な疑問が沸いてきた。
で、実際、谷口大佑を名乗っていたのは、原誠という人物。
原は、父親が殺人罪で死刑を執行されている。
暴力団員の息子・曽根埼義彦と戸籍を交換したあとで谷口大祐と戸籍を交換。
本当の谷口は曽根崎として生きていた。
谷口自身は、戸籍を捨てるほどの境遇じゃないようにも思うけれど
本人にしかわからない苦悩があったんだろう。
原が戸籍を交換したい気持ちは理解できるけれど・・・・。
実際の原と再婚した里枝が事実を長男の悠人(14歳)に告げるラストの場面は
こちらも緊張したけれど、悠人は優しいしっかりした子だな。
原とは血がつながっていない彼は、原の実子となる妹の花のことを
これからも、ちゃんと守ってくれそうで頼もしい。
重たい物語だったけれど、最後のこの場面で少し楽になった。
「マチネの終わりに」の映画は、見たけれど、原作も読んでみようかな?
(文藝春秋HPより)
亡くなった谷口大祐は、誰だったのか?
谷口大祐の妻・里枝からの依頼で調査する城戸章良。
城戸は弁護士であり在日三世。祖父が韓国人。
谷口大祐を名乗っていた人物を探しながら、城戸のこの真相を探る間の
心境も興味深く読んだ。
自分の生まれながらの名前を捨てて、別の人として生きる。
そんな選択をする人って実際には、どのくらいいるのかな?
戸籍を交換するって、どんな風に?そんなことを仲介する人っているのかな?
色々な疑問が沸いてきた。
で、実際、谷口大佑を名乗っていたのは、原誠という人物。
原は、父親が殺人罪で死刑を執行されている。
暴力団員の息子・曽根埼義彦と戸籍を交換したあとで谷口大祐と戸籍を交換。
本当の谷口は曽根崎として生きていた。
谷口自身は、戸籍を捨てるほどの境遇じゃないようにも思うけれど
本人にしかわからない苦悩があったんだろう。
原が戸籍を交換したい気持ちは理解できるけれど・・・・。
実際の原と再婚した里枝が事実を長男の悠人(14歳)に告げるラストの場面は
こちらも緊張したけれど、悠人は優しいしっかりした子だな。
原とは血がつながっていない彼は、原の実子となる妹の花のことを
これからも、ちゃんと守ってくれそうで頼もしい。
重たい物語だったけれど、最後のこの場面で少し楽になった。
「マチネの終わりに」の映画は、見たけれど、原作も読んでみようかな?
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自己紹介:
台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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