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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2020年3月

最注目ミステリー作家が挑む、究極の頭脳戦
正確な鑑定のためにはあらゆる手を尽くす――日本有数の精神鑑定医・影山司の助手に志願した新人医師・弓削凛は、犯罪者の心の闇に対峙していく。究極の頭脳戦の果てに、影山が見据える未来とは。そして凛が精神鑑定を学ばねばならない理由とは……。
第一話「闇を覗く」 歌舞伎町無差別通り魔事件の犯人・白松京介。重度の統合失調症と診断された彼は、本鑑定を受けるため影山たちの病院に移送された。
第二話「母の罪」 横溝美里は生後五ヶ月の娘を抱き、マンションから飛び降りた。重い抑うつ症状が見られた美里は、面談で「悪魔が娘を殺せと脅した」と言う。
第三話「傷の証言」 高校中退後、自宅に引きこもっていた沢井一也は、姉を刺し逮捕された。影山たちが鑑定に赴くが、支離滅裂な発言をし恐慌状態に陥ってしまう。
第四話「時の浸蝕」 傷害致死で起訴された小峰博康には、精神疾患の疑いが。簡易鑑定を行った影山は「罪を逃れるための詐病」と証言したが、第二審で思わぬ反撃にあう。
第五話「闇の貌」 同僚を刺殺した桜庭瑠香子。過去にも殺人事件を起こしていた瑠香子だが、解離性同一性障害、すなわち多重人格と診断され不起訴となっていた

                  (小学館HPより)





事件を起こした犯人の精神鑑定に臨む、医師の話。

精神鑑定の第一人者・影山司とその助手として影山とともに
事件に関わった被疑者の鑑定にあたる弓削凛。


色々な事件の被疑者に面会し、その者が抱えている心の闇を追求し
精神鑑定により犯行を起こしたときの精神状況を探る。


なんとも大変な仕事。
多くの経験が必要だろうし、冷静な洞察力も、忍耐力も。


逮捕された犯人がまず30分ほどの簡易鑑定を受け、その後、正式な精神鑑定に
進むを決めるというのは初めて知った。
簡易鑑定って30分?意外と短い時間なんだなと驚く。


お話としては最後の<闇の貌>が一番、面白かった(怖かった)。
多重人格者・桜庭瑠香子の壮絶な生き様。
幼いころから、父親に性的虐待を受けていて、妊娠。
その子どもを産みたいというと腹を蹴られ流産。
そして父親を殺害。

少年審判では同情的に審理は進み、更生施設で2年過ごしたのち、社会復帰。
しかし22歳の時、アルバイト仲間の女性を殺害、そのとき、解離性同一障害の
精神鑑定により不起訴処分に。

31歳では職場の同僚を殺害。


凶悪な事件を起こしても、精神鑑定の結果次第で、不起訴になり、社会復帰して
来る人がいるっていうのが恐ろしい。
しかも、自分の病気を利用して犯行を重ねた瑠香子には恐怖。
殺された人たちは、何も落ち度ないのに・・・



精神鑑定医の仕事がどういうものか、少しわかったけど、精神的ストレスが
凄いかかりそう。
仕事は何らかのストレス受けるものだけど、これは半端ない。
凛のような女性が目指すのは、相当な覚悟が要りそう。

でも、成長していく姿が逞しかった。
できれば、その後の活躍も読みたい。


                       ★★★★
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