発行年月:2019年7月
東野圭吾の最新長編書き下ろしは、「家族」の物語。
「死んだ人のことなんか知らない。
あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」
ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。
どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。
閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。
捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。
災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。
容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む。
(講談社HPより)
とある殺人事件を追うのは、加賀恭一郎の従弟・松宮脩平。
殺害されたのは、自由が丘でカフェ経営の花塚弥生・51歳。
40歳で離婚し、一人でカフェを切り盛り。
「あんなに良い人はいない」誰もが言う。
元夫は、綿貫哲彦・55歳。製薬会社勤務。
内縁の妻・中屋多由子
二人が離婚した理由のひとつに子宝に恵まれなかったことも。
カフェの常連客のなかで特別に親しくしていた汐見行伸・62歳。
妻は2年前に病死しているが、一人娘の萌奈と暮らしている。
汐見夫婦には15年前、新潟地震の際、妻の実家を子どもたちだけで訪ね、
不運にもその時、建物の下敷きになり二人とも命を落とすという悲劇的な
過去があった。
萌奈はそんな絶望的状況後に不妊治療の末、授かった子。
殺人事件を追う、松宮自身にも、知らない女性から突然、連絡があり
自分の本当の父親かもしれない人が余命わずかで、その遺書に名前が
あったと。
自分の姉にあたるかもしれない芳原あやことのやりとり。
脩平は、母親・克子にそのことを尋ねるが、知らないほうがいいと突っぱねられる。
事件の背景にある、家族の物語と松宮脩平のルーツが徐々に明かされていくという
二つのことを徐々に知らされる。
無理なくすらすらと・・・
このあたり、やはり東野圭吾って凄いな~と思う。
殺人事件そのものは、そんなに驚くようなことじゃなかったけれど
犯人も悪人ではないので、なんだか憎いとは思えない。
殺人はひどいことだけど・・・。
ギクシャクしていた、汐見親子の関係が少し、明るいかんじになったことと
脩平が、本当の父親にちゃんと会えたラストがあったので
読後感としては、すっきり!
加賀の出番はそう多くなかったけれど、刑事として人として、良い助言を
松宮にしていて、恰好良かった!
やはり加賀恭一郎シリーズはいいな。
★★★★★
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