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読んだ本の感想あれこれ。
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発行年月:2019年6月


 太平洋戦争末期。東京から東北の田舎へ集団疎開した小学生たち。清子は疎開先で、リツという少女と出会う。「海」と「山」という、絶対相容れない宿命的な対立の出会いでもあった――。戦争という巨大で悲劇的な対立の世界で、この二人の少女たちの長き呪縛の如き、忌み嫌いあう対立。その先に待つのは!?「螺旋」プロジェクト、激動の昭和前期篇、ついに登場!

                     (中央公論新社HPより)




東京から集団疎開してきた浜野清子。
疎開するとき、母親から「これはあなたを守るお守り」と家の大黒柱をくり抜いて
作った螺旋模様の入ったものを手渡され、首に入浴中以外は下げている。
蒼い目を持つ、清子は、友達が1人もいない。
皆が清子を避けているから・・・

疎開先は、田舎の高源寺。
そこで最初に会ったのは、寺の三男の健次郎。
彼は清子に普通に会話してくれる。

そして、出会ったリツという少女。
彼女と目が合った瞬間、嫌悪感が沸いてくる。
それはリツも同様だった。


2人の対立は、激しいけれど、表立ってのものはなく・・・しかし
2人がそれぞれ心の拠り所にしている健次郎の召集令状が届き・・・・

お守りを健次郎の為に手に入れたいリツとそれを拒む清子。
強引にお守りを手に入れ健次郎に手渡すが・・・
再びお守りは清子の元に戻る。


その後、リツはとった行動にはビックリ!
清子はリツに滝壺に突き落とされてしまうが・・・助かる。


リツが慕う炭焼きの源助がリツを叱責。
源助の言葉がいい。

本当に強いものは憎しみを相手に向けない
リツは償いの方法を考える。

疎開先に訪問してきた、清子の母の言葉もいい。
嫌いな相手には特に意識して誰より丁寧に親切に。差別する人にこそ
一層の礼を尽くさなければならない。それは母さんが経験から学んだこと


2人は互いに対する行動を少しずつ変えていく。


ラストがまた泣けた(/_;)

2人が成長していく過程が清々しい。
素敵な物語だった!

大人になった2人が再会して心を通じあえる日が来たらいいな。


                      ★★★★★



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