発行年月:2018年11月
汝にかかわりなきことを語るなかれ――。そんな謎めいた警句から始まる一冊の本『熱帯』。
この本に惹かれ、探し求める作家の森見登美彦氏はある日、奇妙な催し「沈黙読書会」でこの本の秘密を知る女性と出会う。そこで彼女が口にしたセリフ「この本を最後まで読んだ人間はいないんです」、この言葉の真意とは?
秘密を解き明かすべく集結した「学団」メンバーに神出鬼没の古本屋台「暴夜書房」、鍵を握る飴色のカードボックスと「部屋の中の部屋」……。
幻の本をめぐる冒険はいつしか妄想の大海原を駆けめぐり、謎の源流へ!
我ながら呆れるような怪作である――森見登美彦
(文藝春秋HPより)
2003年に小説家になった森見氏。
大学4年の8月、佐山尚一が書いた小説<熱帯>を買うが、最後まで読む前に
紛失。
あれから16年経つが未だに<熱帯>を見つけられず・・・
そん森見氏が友だちの誘いで参加した沈黙読書会で<熱帯>を手にしている女性
白石さんと知り合う。
白石さんは同じビル内で働く池内氏から、<熱帯>について語り合う
<学団>という名のメンバーの読書会に誘われる。
メンバー内には古書蒐集家やら言語学専攻の学生など。
そしてその中にいるマダムこと海野千代は、<熱帯>の著者・佐山氏と親しかった
という。
話は30年前の千代さんが佐山氏に出会った経緯へ。
そして再び現在へ戻る。
失踪した千代さんを探して池内氏は、<熱帯>が生まれた京都へ謎解きの為に
向かう。
池内氏もその後消息不明となり白石さんも京都へ向かう。
池内氏が<熱帯>を手に入れたのも京都。
白石さんが偶然、池内氏が<熱帯>を手に入れた暴夜書房(アラビヤ書房)を
見つける。
池内氏がアヤビヤ書房で画廊勤務の牧さんと知り合う。千代さんとも親しい関係。
その祖父・牧信夫は画家で美術館に絵が展示されている。
絵を見つめる池内氏、ふと白石さんの声を聞く。
千代さんを探す池内氏の元に千代さんの昔からの知り合いだという今西氏が
連絡をくれる。
彼女を探す手がかりが見つかるかと今西氏と会う。
そして今西氏の話。
謎は、牧信夫氏のアトリエ裏にある平屋の建物(図書館)の中に・・・・・
語り手が次々変わるので、「あれ?これ喋ってるの〇〇でいいよね?」と
混乱する。
時代も過去の話と現在が混ざり合うかんじだし、
本当に読者を混乱させる物語・・・^^;
でもそれも段々楽しくなってくる。
よくわからないなぁ~と思いつつ、面白いなぁ~とも。
不思議な物語を書く作家さんだけど、今回のが一番、不思議だった。
もう少ししたら再読しようかな?
★★★
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台所、居間、パソコン室、一日中、本を片手にあちこち移動しながら、読書しています♪
記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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