発行年月:2018年1月
「あなたにこの物語の犯人はわからない」 ― 中山七里
仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?
誰が被害者で、誰が加害者なのか──。
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ!
第三の被害者は誰なのか?
殺害された彼らの接点とは?
第三の被害者は?
本当に“護られるべき者”とは誰なのか?
“どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!
(NHK出版HPより)
なんとも切なくて痛々しい物語だった。
今の社会福祉制度って本当の弱者を救えていないんだと思う。
この物語の舞台は震災後の仙台市というのも特殊かも。
震災後に貧困生活に陥った人は多いんでしょうね。
貧困の末、餓死した、けいさんの生活は、厳しいものだったけど、困っていた
近所の少年や、住むところがない青年を住まわせてあげたりしていた。
最期の様子は泣けた(/_;)。
本当にギリギリの生活をしている人が、福祉制度で護られない国って
情けない。
震災後で民生委員も不足しているんだろうか?
色々なことを考えさせられた。
連続殺人事件の犯人は、別の人を途中まで予想していた。
福祉の仕事をする人も大変だな。
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;