発行年月:2017年11月
大阪郊外の巨大団地で育った小学生の友梨(ゆり)はある時、かつての親友・里子(さとこ)が無邪気に語っていた言葉の意味に気付き、衝撃を受ける。胸に重いものを抱えたまま中学生になった友梨。憧れの存在だった真帆(まほ)と友達になれて喜んだのも束の間、暴漢に襲われそうになった真帆を助けようとして男をナイフで刺してしまう。だが、翌日、警察に逮捕されたのは何故か里子だった――
幼い頃のわずかな違和感が、次第に人生を侵食し、かたちを決めていく。深い孤独に陥らざるをえなかった女性が、二十年後に決断したこととは何だったのか?
社会に満ちる見えない罪、からまった謎、緻密な心理サスペンス。
「読者を引っ張らずにおかない独特の謎」「行間からにじみ出る緊張感がすごい」「自分にもなじみのあるこの関係性と舞台に引き込まれた」雑誌連載中から反響続々。
「サクリファイス」の著者が女たちの焦燥と決意を描く、傑作長編!!
(文藝春秋HPより)
友梨、里子、真帆・・・3人の少女が大人になるまでに起きたいろいろなこと。
小学校時代は、友梨と里子。
中学に入って真帆がそこに加わる。
ただの仲良しな友だちというのとは、ちょっと違った関係。
幼い時に育った環境ってその人の人生を大きく左右するんだと痛感しちゃう話。
こういう集合住宅で暮らしていると、近隣の家族の情報も筒抜けみたいな
ところあって、息苦しいかんじ。
幼いとき、里子を助けてあげられなかったという気持ちがその後の友梨の行動に
影響を与えてしまう。
この3人に起きた出来事を語るのが友梨という設定で、それを聞くのが作家の
わたしという設定。
そして作家のわたしも友梨たちと同級生で同じ中学に通っていた。
最後に知らされる真実にも驚かされた。
巧いなぁ~。
ちょっと湊かなえさん風の物語で重たかったけれど、最後まで一気読み!
いろんな話が書ける作家さんだな~と感心。
★★★★
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記事最後の★についての基準は
★★★★★ぜったい再読したい!!
★★★★すごく良かった!
★★★最後まで楽しめた
★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;