発行年月:2016年2月
地震の前日、すみれは遠野くんに「最近忙しかったから、ちょっと息抜きに出かけてくるね」と伝えたらしい。そして、そのまま行方がわからなくなった――(本文より)
すみれが消息を絶ったあの日から三年。
真奈の働くホテルのダイニングバーに現れた、親友のかつての恋人、遠野敦。彼はすみれと住んでいた部屋を引き払い、彼女の荷物を処分しようと思う、と言い出す。
親友を亡き人として扱う遠野を許せず反発する真奈は、どれだけ時が経っても自分だけは暗い死の淵を彷徨う彼女と繋がっていたいと、悼み悲しみ続けるが――。
【死者の不在を祈るように埋めていく、喪失と再生の物語】
(講談社HPより)
著者自身も3.11の時、被災地で大変な思いをされたと後で知りました。
物語の主人公・湖谷真奈は、友人のすみれを地震のあった日以来失った。
何処にいるのか、わからず3年の時が過ぎ・・・・・。
そして、すみれの恋人・遠野は、すみれの荷物を処分したいと言い、真奈に
残したいものを選んで欲しいと。
すみれを死者とすることにまだ抵抗がある真奈は、そんな遠野の言動に違和感を
覚えてしまう。
う~ん。
当事者ではないと自分が同じ立場だったら、どういう気持ちになるか
想像するのは難しい。
どちらの考え方もあり得る。
物語は、まだ彷徨う、すみれのことを描いた部分もあって、その部分が凄く
切なく、自分がどういう状況にいるのかわからないまま居るのは気の毒でならなかった。
3.11以降、こんな気持ちのまま亡くなった人を想う人や、彷徨い続けている
魂があるのかな?なんてことを考えちゃいました。
辛い物語ですが、心にず~んと残ります。
★★★
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★★☆最後まで読んだが好みじゃなかった
★★飛ばしつつ一応最後まで目を通した
★途中放棄^^;
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