発行年月:2015年9月
静かな感動が胸を打つ
著者渾身の家族小説! その少女は、幸せの青い鳥なのか 大企業総帥の父が溺愛した亡き兄は内縁の妻との間に幼い娘を残していた。密かにその子を引き取った弟。彼の心を占めるのは、打算か、愛情か、それとも―― 少女は、小さな手をひらひらと羽ばたくように舞わせた―― 「おまえはちがうから。この家から出ていくことを考えろ」3年前に急逝した兄・雄一と最後に交わした言葉。兄は微笑を浮かべていた。大企業のオーナーである西尾木家に後妻の連れ子として入ったものの、疎外感の中で暮らしてきた弟の敏也は、いまだにその真意が分からずにいた。ある日、偶然兄に内縁関係の妻子があることを知った敏也は、その妻・千秋が末期癌であることを突き止める。千秋の死後、6歳になる娘の結希を引き取ることにした敏也。だがなぜか、兄を溺愛したワンマン社長の父や一族には、そのことを一切知らせずに暮らし始めた……。 |
兄が愛した人・千秋とその娘・結希に出会った西尾木敏也。
やがて千秋が病死し、幼い結希を一人で育てる。
最初、そこまでするかな?すごく優しい人なのか?何か考えがあるのか?
と思っていました。
敏也自身が西尾木家に対して訳ありの存在ということから
結希を使って西尾木家に、ある種の復讐をするのか?とその顛末が
気になり一気読み。
西尾木家へ結菜を連れて行ってからの展開が予想外。
でも、良い方に外れて良かったぁ~。
本心から結菜を可愛いと思う気持ちが敏也にも育って、同じように結菜を大事に
思う人たちが沢山いて、結菜は、きっとこの先も色々な人から愛情を
貰って成長していくだろうな~と思えた。
なかなか良いお話でした♪
★★★★
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