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読んだ本の感想あれこれ。
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7dac9950.jpg発行年月:2008年10月


そもそも二人は、なんでもなかったのだ。
あとから考えても線引きはできない。

人生に突如起こる取り返しのつかないこと、日常に潜む不穏との境目を鋭敏に描き出す、注目の作家・椰月美智子の最新作

                 
 (本の帯文より)


以前、『体育館座りで、空を見上げて』を読み、なんとなくこの人の書く文章は好きだな。と思っていて短編ならどうなる?と思い、こちらを読みました。

表題作を含む10編の短編集。

帯文に書かれていた最初の文は、表題作の中にある言葉。
不倫していた夫の相手が妊娠していることを告げられた妻が「どっちが好きなのよ」と問うと夫は
「わからないんだ」と答える。君と過ごした11年と同じ年月を彼女と過ごした後じゃないと比べられないんだ・・・・って。
ここで、逆上して修羅場にならないのが何となく面白い。
万が一自分の夫がおなじ状況を告白したら?なんて想像すると・・・・わたしは案外、この女性と同じ行動パタ-ンかもな。なんて思ったりして(苦笑)。

著者があとがきで書いていたけど、この10編は自身が結婚後に書いた短編を集めたもので、結婚以前に書いたものに『みきわめ検定』という短編集もあるそう。
それも読みたい!と思ったら、図書館に蔵書がなく残念でした(/_;)
リクエストしようか思案中。

10篇の短編はなるほど、そうしてみると、夫婦の日常の事を書いていたりするものが多い。

ちょっと他のとは違う雰囲気だったのは
「プ-ルサイド小景(仮)」と「七夕の夜」かな?
ちょっと異質なものを描いている?

「七夕の夜」は、七夕祭の夜店など賑やかな場に両親と出かけた4歳の女の子・かなえの話。
そこで体験した事は、同じように幼い頃、高校生か大学生の従兄弟に連れられて行った先で、私自身が経験した事に、かなり似ていて、当時の様子が鮮明に蘇ってきて怖かった。
この著者もきっと自身が同じ体験してるんじゃないかな?なんて妙な親近感が沸きました。


10篇とも、かなり面白かった。(↑1つは怖かったんだけど・・・^^;)

やっぱり、この作家さんは好みだと再認識しました!

★★★★
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