発行年月:2015年3月
夏休みが終わってバスに乗ったら、彼女に子供ができて電車に乗ったら、世界が少し変わっていた――。
中学三年生のハルと、小さなデザイン事務所で働くダイチ。気がつくと二人は、いつもと「少し違う」世界に迷い込んでいた。白いうさぎ、奇妙な双子、会えない手品師、水色のワンピースの女……不思議でどこかなつかしいこの世界に、二人はこのままいたいのか、抜け出したいのか。
あの日、何かができたのかもしれない。追憶が導く、過去と未来を繋ぐ“夢の中”。
一作ごとに違う風景を見せてくれる実力派作家の待望長編。
(講談社HPより)
不思議な話だったなぁ~。
でも、こういうの面白い。
パラレルワールド的な話。
中学3年生の小玉ハルと29歳の掛橋大地の日常を描きながら
二人が、同じ場所に居合わせることが度々。
ハルは、友だち付き合いにやや困惑している。
仲良しのあかりのもうひとりの仲良しのユッチの事が苦手で、ユッチから
いじわるな発言を度々浴びせられる。
15歳年上のシュウジが小さい時から、ハルにとっては良き理解者。
そのシュウジが突如現れる。
掛橋大地は、デザイン事務所のデザイナー。
後輩の谷川は自分はこんな事務所に居るような人間じゃないと思っていて、
大地と度々衝突。
大地は10年付き合っている由里と同棲中で、彼女が妊娠したのを機に
結婚を迫られている。
小中学校で同級生だった伊吹あやめが突如現れる。
彼女は虐められていた。自分はそれを見て何も言えなかったし何も出来なかった。
ハルも大地もモヤモヤした気持ちを日常のなかで抱えながら生活しているのが
似ている。
本来の日常とは離れた場所で、出会った人たちと交流しながら
普段の日常のなかでの気持ちが良い方向に向かったのかな?
特に大地は、幸せな家庭を築いていこうと前向きに結婚を考えた様子で
良かった良かった(^^)
不思議な話だけれど、読みやすかった。
★★★
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