発行年月:2015年5月(初刊:昭和55年)
お産が近づくと屏風を借りにくる村人たち、
両腕のない仏さまと人形――
奇習と宿業の中に生の暗闇を描いた表題作をはじめ七篇を収録。
(中央公論新社HPより)
以前読んだ、「洋子さんの本棚」で出てきた本。
興味を覚えたので、図書館で借りて読んでみました。
時代が少し前なのかな?
表題作を含む7編の物語は、どこかノスタルジックで、暗く重たい雰囲気を
漂わせるお話でした。
地方に伝わる風習だったり言い伝えだったり・・・。
表題作は一番はじめに登場。
みちのくで「旦那さま」と呼ばれているまだ30代くらいの青年と知り合った
主人公が彼の住む山深い家を訪問する話。
その青年の家に住むものは代々、旦那さまと言われていた。
そのわけは・・・
最初から、ちょっとゾクゾクと背中が寒くなるようなお話で、そんな雰囲気は
ほかの話でも感じました。
文章も読みやすく、他の作品も読んでみたいなと思えた。
★★★
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